<博士論文>
メンテナンスを考慮したポール型都市環境装置のあり方に関する研究

作成者
指導教員等
本文言語
学位授与年度
学位授与大学
学位
学位種別
出版タイプ
アクセス権
JaLC DOI
概要  本研究は、都市の公共空間である街路を対象空間とし、そこに数多く設置されている車用照明柱、歩行者用照明柱、信号柱、標識柱、防護柵、車止めを研究の対象とする。これらの装置をポール型都市環境装置と総称し、都市の環境形成の面から設置後のメンテナンスヘの対応を考慮したポール型都市環境装置の新たな製品化の可能性と、その計画および設計段階でのデザインプロセスの考え方を導くことを目的としたものである。
本論は、現...行の法律において都市環境を形成する構成要素としてのポール型都市環境装置がどのように位置づけられているのか、また、都市環境をデザインする専門分野においてポール型都市環境装置のデザインがどのような位置づけになるのかを整理するところから着手した。また、管理主体によるメンテナンスヘの対応および製造メーカー(主体)による新たな装置の開発が、どうあるべきかを検討するために、既設の設置におけるメンテナンスの現状と既製品における製品化の現状を実態調査することで、装置のメンテナンスとデザインの相互関係を探ったものである。
既設のポール型都市環境装置の現状に対する実態調査および分析の結果では、道路の構造、交通量、沿道の土地利用が装置の破損に及ぼす影響が大きいことと、既存の管理主体においては、装置別のメンテナンス予算の措置、装置に関連する部署間の業務の連携、装置の機能を主にしたメンテナンスなど、メンテナンスの体制および方法の見直しが必要な状況であることが明らかになった。このことから、ポール型都市環境装置においては設置後のメンテナンスヘの対応を考慮した新たな装置の開発が必要であることを導いた。また、市販されている装置では、量産しやすい形態、装置別に特定の高さや使用素材が集中する傾向があり、既存の製造主体においては、規格化された素材を用いた製品開発および製造、オーダーへの対応、素材および部位別の製造技術の分散、需要期に偏る製品の製造など、製造メーカー間の連携による製品開発の体制の確立が必要であることが明らかになった。
装置の製品化においては、既設のポール型都市環境装置におけるメンテナンスの現状と既製品における製品化の現状に対する実態調査および分析の結果から、解決すべきデザイン課題として、設置後のメンテナンスヘの対応と多様な設置場所への対応があり、これらの問題を解決するためには、既設装置の設置状況を充分に検討し、求められる他装置の付帯および機能の併用などができるようなバリエーション展開によるモデルの「多様化」を確保することが重要であり、そのためには、「標準化」を前提とした「部品化」を工夫することが必要であることを導いた。また、設置後のメンテナンスを考慮した新たな装置の開発を進めていくためには、製品開発の計画の段階から設置後のメンテナンスを充分に検討する必要があり、装置の製造にかかわる各メーカーがメンテナンスに対する共同の認識を持ち、製品の開発や製造に取り込むことが重要であることを導いた。
さらに、国内の12政令指定都市における装置の管理主体に対するメンテナンス体制およびその方法と、全国規模の製造主体に対する装置の製品開発およびメンテナンス対応への考慮についての調査を行なった。この調査分析は、前章までの導出した既存の管理主体によるメンテナンスヘの対応状況と製造主体における製品化の状況についての検証であり、その結果、既存の管理主体と製造主体におけるデザイン課題として「メンテナンス体制およびその方法の見直し」、「メンテナンス予算の確保」と、「製品開発および製造の体系化」、「製造ライン上の技術開発」が課題となることを検証することができた。そして、これらの課題を解決するためには、製造主体が参加するメンテナンス体制と管理主体が参加する製品開発体制の確立が必要であることを導いた。
メンテナンスを考慮したポール型都市環境装置デザインの考え方としては、「機能」、「構造」、「景観」、「メンテナンス」の4つの要素の連携によって、景観への対応の方向とメンテナンスヘの対応の方向に構築できる考え方であり、メンテナンスを考慮したポール型都市環境装置デザインは、メンテナンスヘの対応の方向から景観への対応の方向に結びつくことで、「標準化」を前提とした「多様化」の方向に進めることが重要であることを導いた。以上の研究結果から、設置後のメンテナンスを考慮したポール型都市環境装置のデザインプロセスの考え方は、ポール型都市環境装置の管理主体と製造主体相互が連携する装置のメンテナンスと製品開発の体制に基づき、「標準化」を前提とする「部品化」からバリエーション展開による「多様化」の方向で進め、設置後のメンテナンスヘの対応から設置場所への対応の方向にデザインを展開することによって構築する考え方である、との提案に導くことができた。
続きを見る
目次 目次
第1章 研究の目的と論文の構成
第2章 都市内主要街路におけるポール型都市環境装置の設置状況
第3章 ポール型都市環境装置の管理主体によるメンテナンス状況
第4章 ポール型都市環境装置における既製品の状況および製の特徴
第5章 ポール型都市環境装置の製造主体による製品の開発状況
第6章 管理主体のメンテナンスの状況と製造主体の製品化の状況の検証
第7章 メンテナンスを考慮したポール型都市環境装置デザインのあり方と研究の まとめ
謝辞
資料編

本文情報を非表示

k048-01 pdf 375 KB 130 目次
k048-02 pdf 2.7 MB 66 第1章
k048-03 pdf 4.85 MB 100 第2章
k048-04 pdf 2.7 MB 47 第3章
k048-05 pdf 5.25 MB 58 第4章
k048-06 pdf 2.88 MB 62 第5章
k048-07 pdf 5.02 MB 58 第6章
k048-08 pdf 4.69 MB 62 第7章
k048-09 pdf 145 KB 40 謝辞
k048-10 pdf 3.31 MB 39 資料編

詳細

レコードID
査読有無
学位記番号
授与日(学位/助成/特許)
受理日
部局
所蔵場所
所在記号
登録日 2014.01.24
更新日 2020.10.06

この資料を見た人はこんな資料も見ています