|
|
作成者 |
|
論文調査委員 |
|
本文言語 |
|
学位授与年度 |
|
学位授与大学 |
|
|
学位 |
|
学位種別 |
|
出版タイプ |
|
アクセス権 |
|
JaLC DOI |
|
関連URI |
|
概要 |
本論文は、映像情報のデザインという観点から、ショット(映像断片)の「つながり」、すなわち「継時的群化」について、その要因を整理するとともに、主要な要因に関する実験的な検証を行ったものである。 その結果、解釈のレベルにおけるショット間の継時的群化に関する議論は、大きく以下の3点に集約された。1)情報量を小さくするようなショットの構成が認知的負荷を下げ、ショット間の「つながり」に貢献すること。2)「他...動詞」の喚起を伴う「アクションとリアクション」の接続がショット間の関係理解(情報処理)を効率化すること。3)映像上に現れる「人・顔(目)・手」といった素材が、「他動詞」を喚起する契機として重要であること。 先行ショットの文脈効果(プライミング)によって後続ショットの範列を制限し、エントロピーを下げること、そして、後続ショットを予測の範囲内に送りだすことで結果的に情報量を下げること。ショット間の継時的群化には、認知的負荷の少ない、より簡潔な解釈を可能にするショット間の構成が重要であることがわかった。 特に、「古典的ハリウッド」における編集の基本といわれる「アクションとリアクション」の構成は、因果印象という効率的な解釈を生起させる点で、ショット間の継時的群化に貢献する重要な要因のひとつであると考えられる。 「見る」、「撃つ」、「照らす」は 後続ショットを目的語としてつながり、「開ける」、「出す」、「振る」などはその行為を契機として後続の出来事に結びつく。ショット間に強固なつながりの印象を与える「アクションとリアクション」の関係には、そのような「他動詞」の喚起が不可欠である。そして、そのためには、人間の顔(目)や手が生み出す「(意識の)動き」を映像化することが重要な要件となる。 そこに「人」がいて「(意識の)動き」がある。この最も日常的な現象の映像化が、「因果印象」という、やはり最も日常的な時空間の「つながり」に貢献する。続きを見る
|
目次 |
序論 第1章 視線の効果 第2章 ベクトルの効果 第3 章 演出の効果 第4章 アクションの効果 第5章 タイトルの効果 結論 謝辞 資料
|