<修士論文>
数値計算を援用したLLC電流共振形コンバータの伝達関数の導出

作成者
本文言語
学位授与年度
学位授与大学
学位
学位種別
出版タイプ
アクセス権
概要 本稿では LLC 電流共振形コンバータの回路動作と設計及び回路の特徴である静特性と動特性について示し, 提案した新しい伝達関数の導出方法について説明した.
まず, LLC 電流共振形コンバータにおいてスイッチやダイオードなどの素子の内部抵抗を考慮した詳細な定常特性の式を導出した. これにより, 回路シミュレーションや実測回路の設計に近い値をとることができるようになった. 次に, 動特性として Vor...perian によって推測された直列共振形コンバータの伝達関数がLLC 電流共振形コンバータにおいても適用することができるかを考察した. そのために, 実測と一致するボード線図を測定することのできるシミュレーション回路を PSIM にて作成した. この回路は従来の制御部が複雑であったり, 逆に単純なモジュール化されたりしていて内部が不明で特性が分からないという欠点を克服し, 単純な特性で実現されているため, コンバータのみのボード線図の測定を容易にした. このシミュレーション回路の考案により, 設計するたびに試作をする必要が無くなり作業効率を大幅に向上することができた. また, シミュレーションと実測において AC sweep 機能を用いて測定したボード線図は一致したが, Vorperian によって推測されていた伝達関数は一致しない条件があることを確認した.
次に, 伝達関数の導出がされていないという現状を踏まえ, 全てのコンバータにおいて伝達関数の導出可能な方法を提案した. 例として, 従来の解析法である状態平均化法を用いても伝達関数を求められるバックコンバータにおいてこの手法を試し, ボード線図が一致することを確認した. また, 同様の方法で LLC 電流共振形コンバータにおいても伝達関数を数式によって表現し, 提案手法と実測やシミュレーション回路で ACsweep機能を用いて測定したボード線図が一致することを確認した. また, LLC 電流共振形コンバータが負荷やその他様々な条件によってボード線図のゲインの折れ点周波数や傾きが変わる事を確認し, その変化が何によって起きるかについて極点零点を用いた複素平面によって説明することが可能となった.
続きを見る

本文ファイル

pdf 4798523_fulltext pdf 7.20 MB 3,053  

詳細

レコードID
キーワード
授与日(学位/助成/特許)
部局
注記
登録日 2022.09.16
更新日 2025.01.24

この資料を見た人はこんな資料も見ています