<博士論文>
光触媒を用いた抗菌・抗真菌能を有するティッシュコンディショナーの開発

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論文調査委員
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概要 本研究の目的は抗菌・抗真菌効果を有する光触媒を用いたティッシュコンディショナーの開発をすることである。ハイドロキシアパタイト結晶の一部のカルシウムをTi(Ⅳ)に置換した光触媒アパタイト(PHOTOHAP)を0 wt%、5 wt%、10 wt%、15 wt%、20 wt%含有する試料を作製した。試料作製後1 日、3 日、5 日、7 日、14 日後にEscherichia coli、Streptoco...ccus mutans、Staphylococcus aureus、 Candida albicans に対する抗菌・抗真菌性の評価、抗菌・抗真菌効果の持続性、表面形状の経時的変化、さらに重量の経時的変化について検討した。抗菌・抗真菌性は、それぞれ菌液を試料上に滴下し紫外線を0 時間、2 時間、4 時間照射した後に計測した生菌数で評価した。表面形状の変化は走査型電子顕微鏡でおこなった。試料作製後1 日目において、10 wt%、15 wt%および20wt%含有試料での紫外線照射後の生菌数は非含有試料の生菌数に比べて有意に減少した。また、照射群試料の生菌数は非照射群試料のものと比較して有意に減少した。このことから光触媒を含有したティッシュコンディショナーは抗菌・抗真菌効果を有することが示唆された。抗菌・抗真菌効果の持続性に関しては、E. coliでは15 wt%、20 wt%試料において3 日目まで、S. mutans では10 wt%試料で3 日目まで、15 wt%、20 wt%試料では14 日目まで、S. aureus では10 wt%と15wt%試料では1 日目まで、20 wt%試料では3 日目まで効果が持続した。C.albicansに対してはすべての試料で1 日目まで効果持続する結果となった。表面形状の経時的変化 としては、時間の経過とともに、表面に分布する光触媒が減少し、光触媒の活性化が阻害されている可能性が示唆された。また、実験期間中において、重量の経時的変化はみとめられなかった。今後、実用化に向けて、抗菌・抗真菌能の増大や、抗菌・抗真菌効果能の持続性を向上させるための条件設定を検討していくとともに、材料の作製方法の改良をおこない、またその材料の抗菌・抗真菌効果、また機械的強度や操作性などの検討をおこなう必要がある。続きを見る

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授与日(学位/助成/特許)
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登録日 2013.07.10
更新日 2023.11.21

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