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概要 |
小論はヘーゲルの家族論を、体系における家族論のありかを手がかりに解読するものである。家族とは、民族や地域によってその形態もあり方の意味も大きく異なる。基本的単位としての夫婦でさえ、一夫一婦、一夫多婦、多夫一婦など、構成の仕方が多様である。まして親と子どもとの関係、さらには親族等との関係ともなればさらに複雑である。なぜそのように分かれるのかといえば、現実的な理由、すなわち社会的経済的理由が挙げられる...であろうし、それを背景として成立した理念的理由があげられるであろう。このようななかでヘーゲルの家族論は、近代における家族論のひとつの典型である。ところがこれまでのヘーゲル家族論の研究は、ヘーゲルが記述している言葉に関わってその源流を辿ったり、他の家族論と比較したりする方法が多いように見受けられる。それはそれで貴重な研究だし、小論でも言及する和辻哲郎のヘーゲルの家族論に対する論考などはさらにそれを超えてヘーゲルの思想的発展に着目しようとするものであるが、体系家ヘーゲルの体系そのものから家族論の意味を読み解く基礎的試みは見ることが出来ない。従って小論ではとりあえず、それが体系においてどのような論理で成立しているのかを端緒的に確認することで、ヘーゲルの家族論を考えるひとつの礎としたい。続きを見る
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