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概要 |
経営史が専門のチャンドラーが「工業の時代(lndustrial Age)から情報の時代(lnfommation Age)への転換」と表現したように、1990年代は、パソコンとインターネットに象徴される情報通信技術が急速に普及し、経済全体の活力や成長力を左右するほどの影響力があると認識されるようになった。情報通信技術と経済成長というテーマをより厳密に絞り込むと、それは、情報通信技術が生産性に与える影...響の検証問題にたどり着く。なぜなら、経済全体の成長には、次の5.1、5.2式が示すとおり、技術動向には直接関係のない人口動態も影響を及ぼすため、それを取り除いた生産性こそが、成長問題の核心となるからである。G=PxN (5.1) 〔ただし、G:国内総生産、 P:生産性(=G/N)、 N:人口〕 5.1式の両辺の対数をとって時間で微分すると次のような5.2式が導かれる。g=p+rt (5.2) 〔ただし、g, p, nはそれぞれσ, P,ノVの対数を取って時言で微分した変化率、 すなわち、g: 経済成長率、p: 生産性上昇率、n: 人口増加率〕 そこで、まず、本章では、「情報通信技術は果たして生産性の向上に寄与するのか」と指摘したソローの問題提起と、その解明に向けた実証分析の経過を辿りながら、現在までに得られた研究成果の内容を概観する。その上で、このテーマの今日的意義を、人口減少社会を迎える日本経済に重ね合わせて考えることとしたい。続きを見る
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