<学術雑誌論文>
場所論と人間存在論による地域学の方法

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概要 学問としての地域論、すなわち地域学の方法の一端を考察するものである。今日、何々学という呼称での地域論が各地で盛んになってきている。何かその地域のことを研究すれば、その地域の名称を付けた何々学が成立するわけで、学問の自由性から言えばそれはそれで結構なことである。他方、それゆえにこそ、それぞれの地域学はその立場を明確にしなければならない。なぜなら、学問は最低限論理的に考察されるものであり、論理的真理は...、論理的因果性成立の可否にかかるが、論理的因果性は前提的理念や方法においてその成立が左右されるからである。いま、筆者が何々学という場合、筆者が哲学者であることを無視するわけにはいかない。すなわち、「何々学」という以上、学問としての地域学を目指したく、すべての学問の根底としての哲学的存在論を前提として、その地域とはなにか、から出発し、地域の全てを具体的に研究し、さらには地域学の使命として、実践的発展へと考察を広げることを地域学のひととおりの流れではないかと考える。さて、その学問の根底としての存在論として、「場所論」というキーワードを思い浮かべるとき、最も典型的かつ普遍的なレベルで考察した哲学者として西田幾多郎を挙げることができる。小論ではまず、この西田幾多郎の場所論を前提に地域学を考えてみる。さらに、場所が人間の行為の場である以上、人間存在とはなにか、に言及せざるを得ない。小論ではこれを、主に和辻哲郎の倫理学に論拠を求める。抽象的な考察に偏することを防ぐために、「尾道学」を想定し、広島県の尾道の地域学を例示しつつ論を進める。続きを見る

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登録日 2013.09.02
更新日 2019.09.17

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