<紀要論文>
日本語の離脱動詞と意味の分布

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概要 本稿ではソシュールの「概念(…)は、その内容によって積極的に定義されるものではなく、同じ体系の他の項目との対比によって消極的に定義されるものである。それぞれの項目を最も正確に特徴づけるのは、他のものがそうではないということである。(ソシュール1916 [1972]: 164)」という主張を吟味する。そのため、類似の語彙の体系における意味の分布を調べて、どの程度ソシュールが主張するように、ある言語形...式は他の形式により、あるいは他の言語形式に応じて定義されるのかという問題を考察する。その際、すべて“come off/out”と英訳される「抜ける」、「取れる」、「外れる」の三つの動詞の語彙競合(lexical competition)に焦点をあて、日本語での離脱事象(separation event)を記述する語彙体系を考える。具体的には、どのような意味範疇が三つの動詞に関係し、そしてそれらは体系的にどのように分布するのか、三つの動詞の意味の重複はどの程度真の重複で、どの程度が見せかけ(例えば翻訳による)のものか、三つの動詞はお互いの意味の影響をうけているのか、または体系の中で他のものがそうではないとして消極的に定義されている証拠があるか、などを考察する。日本語を母語とする被験者の綿密な面接調査によりある仮説に至り、それは70人の被験者に対するアンケートによりその妥当性が検証された。データの定量分析により、体系における意義深い重複と変異、ならびに各動詞の特殊化と被験者の直感がどれだけ同じ状況での語彙競合の判断に依存するかが明らかとなる。続きを見る
目次 1.Introduction 2.Study 1: In-depth interviews 3.Study 2: Toreru and hazureru 4.General Discussion 5. Conclusion

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pdf p107 pdf 1.01 MB 395  

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登録日 2013.08.28
更新日 2020.09.30

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