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＜学術雑誌論文＞
パッチテストパネル^®（S）とジャパニーズスタンダードアレルゲンシリーズ（2008）を用いたパッチテスト結果の比較
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| 概要 | Patch testing (PT) is useful for identifying the cause of treatment-resistant dermatitis. The Japanese standard allergen series (2008) (JSA2008) is useful for identifying allergens among substances pr...oducing false negative PT results and for revealing unexpected causes of allergic reactions. When performing PT, JSA2008 should be used as much as possible. However, since 2015, Patch Test Panel^® (S) has also been available in Japan. This is a ready-to-use PT consisting of 22 standard allergens. Given that 21 of the 22 allergens are shared with JSA2008, Patch Test Panel^®(S) is now becoming popular because of its ease of use and timesaving advantage. However, a comparison between PT results using Patch Test Panel^®(S) and JSA2008 has not been reported in patients living in northern Kyushu. This study compared the PT results using Patch Test Panel^®(S) with those using JSA2008 in patients who visited Kyushu University Hospital and Fukuoka Dental College Hospital. Significantly higher rates of positive PT results were found for gold sodium thiosulfate (p＜0.001) and nickel sulfate (p＜0.001) using Patch Test Panel^®(S). パッチテストは，治療抵抗性皮膚炎の原因を特定するのに有用である．2015 年まで広く使用されていたジャパニーズスタンダードアレルゲンシリーズ（2008）（JSA2008）は，私たちの身近にあってアレルゲンとなりうる可能性の高いものを集めた標準アレルゲンで，予期しない原因やアレルゲンを明らかにするために有用であり，PT を実施する場合，できるだけJSA2008の使用が推奨されてきた．加えて2015年以降，Patch Test Panel^®（S）が日本で発売された．これは，22 種類の標準アレルゲンで構成されたすぐに使用できるready-to-use のPT で，22 種類のアレルゲンのうち21 種類がJSA2008 と同じであるため使いやすく，試薬調整も不要で時間節約となることなどから普及しつつある．しかし，Patch Test Panel^® (S）とJSA2008 を用いた北部九州に住む患者のPT 結果の比較は報告されていない．本研究では，九州大学病院，福岡歯科大学病院においてJSA2008 とPatch Test Panel^®（S）を用いたPT 結果を比較した．その結果，Patch Test Panel^®（S）においては，JSA2008と比較して，金チオ硫酸ナトリウム（p＜0.001）および硫酸ニッケル（p ＜ 0.001）の陽性率が有意に高かった．これらの結果を今後，全国的な症例の蓄積をもとに，至適濃度の検討などに活かしていく必要があると考えた．パッチテストは，治療抵抗性皮膚炎の原因を特定するのに有用である．2015 年まで広く使用されていたジャパニーズスタンダードアレルゲンシリーズ（2008）（JSA2008）は，私たちの身近にあってアレルゲンとなりうる可能性の高いものを集めた標準アレルゲンで，予期しない原因やアレルゲンを明らかにするために有用であり，PT を実施する場合，できるだけJSA2008の使用が推奨されてきた．加えて2015年以降，Patch Test Panel^®（S）が日本で発売された．これは，22 種類の標準アレルゲンで構成されたすぐに使用できるready-to-useのPTで，22 種類のアレルゲンのうち21 種類がJSA2008 と同じであるため使いやすく，試薬調整も不要で時間節約となることなどから普及しつつある．しかし，Patch Test Panel^®(S）とJSA2008 を用いた北部九州に住む患者のPT 結果の比較は報告されていない．本研究では，九州大学病院，福岡歯科大学病院においてJSA2008 とPatch TestPanel^®（S）を用いたPT 結果を比較した．その結果，Patch Test Panel^®（S）においては，JSA2008と比較して，金チオ硫酸ナトリウム（p＜0.001）および硫酸ニッケル（p＜0.001）の陽性率が有意に高かった．これらの結果を今後，全国的な症例の蓄積をもとに，至適濃度の検討などに活かしていく必要があると考えた．続きを見る |
| 目次 | Introduction Materials and Methods Results Discussion |
詳細
| PISSN | |
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| 主題 | |
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| 登録日 | 2018.05.18 |
| 更新日 | 2021.03.03 |