<紀要論文>
発達障害児のための集団心理療法

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目次 要約 1.「行動コントロールの困難を持つ児童は40人学級でも1~ 2名程度在籍するほど,現場の支援ニーズは高い。行動コントロールの問題を解決するためには行動的アプローチにおける機能的アセスメン卜による環境調整等だけでなく, 「他者の情動状態の理解の困難」にアプローチできる方法論を考える必要がある。」 2.「そのための視点として,Hobsonのいう“視覚的に特定される世界に向けられた他者の外志向的な心理学的態度を知覚する能力”を育て,“自分の主観的体験と他者の身体的な見えの関係を類推することを通して関係性を発達”させ,同時に”相互性の体験,相補性の体験,他者との心理学的関係性の体験および、他者とは自分が異なるのだという体験をもたらす”機会を提供できる“集団”の設定という視点が有用である。」 3.「グループセラピーの場は,療育のためだけでなく,こどもにとっての“居場所”の機能を持たなければならない。」 4.「その中で,発達障害を有しながらもこどもたちが求めている友人関係形成の場が提供されなければならない。」 5.「グループセラピーのプログラムには,こどもたちにとっての主要な難しさである“相互性”の体験を必然的にもたらす要素を組み入れなければならない。」 6.「プログラムにおいては,“遊び性”を十分に考慮し, 発達的に適切なゲームDAGs(Developmetnally Appropriate Games)を取り入れたセラビューティック・アクティピティの中で,ルールに対する志向性を高めていく必要がある。」 7.「グループセラピーにおいては,ソーシャルスキルトレーニング的色彩を持たせすぎてきではならない。セラピストは“受容と共感”といった来談者中心療法的な臨床心理学的視点、を重視し,こどもたちの行動の背景にある情動体験の理解につとめなければならない。」 8.「グループセラピーにおいては,“集団の均質性”について考慮しなければならない。そのための視点として“知的発達の水準”,“生活年齢”,“行動と思考の柔軟性” “多動・衝動性・注意の転導性”,“社会的志向性”などがあげられる。」 9.「グループの構成として“個別支援集団心理療法形式”にできるだけ近づけることが望ましい。そうすることによってこどもひとりひとりに対するサポート量の調整が可能となる。そうした調整を通して治療教育から日常生活への橋渡しが可能となる。」 10.「グループセラピーの大きな利点のーつとして,“親の会”を構成できることがあげられる。親の会を通して,保護者自身が多面的な視点を得ることができる。」 文献

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登録日 2014.06.26
更新日 2022.11.14

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