<その他>
湯川達典
ヨミ | |
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編者 | |
データベース名 | |
人物詳細 | |
関連情報 |
詳細
レコードID | |
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権利情報 | |
登録日 | 2013.08.16 |
更新日 | 2020.10.26 |
ヨミ |
ユガワ タツノリ
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編者 |
花田, 俊典
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スカラベの会
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データベース名 | |
人物詳細 |
1921(大正10)年6月30日、長崎県五島の生まれ。詩人。本名は達。幼い頃、門司市(現・北九州市)に引っ越し、1938(昭和13)年春、門司中学から旧制福岡高校に進学。41年4月、京都帝大文学部に入学し、43年9月に同校を繰り上げ卒業。福高―京大時代は伊達得夫(書肆ユリイカ)・那珂太郎(詩人)・猪城博之(哲学者)らと親しく交わり、クラス雑誌「青々」を発行した。戦後は福岡市内で長く高校教師(大濠高校)をつとめ、退職。昭和20年代後半から詩誌「海図」(51・9創刊時は「三半器管」)「詩科」(54・5)などに参加、「記録と芸術」(61・7創刊時は「LEGO」)では責任者として活躍した。2004(平成16)年1月8日死去。〈詩集〉『とある日の歌』(自家版、1952.7/復刻版=自家版、1992.4)『流れのほとり』(三陽社、1957.11)『人びとのなかで』(九州記録と芸術の会、1968.6)『ろうそくの火』(九州記録と芸術の会、1978.12)『湯川達典詩集』(芸風書院、1986.1(日本現代詩人叢書 第94集))〈評論集ほか〉『文学の市民性』(青蛮社、1971.11)『ある遺書―特攻隊員林市造』(九州記録と芸術の会、1989.12/新版=櫂歌書房、1993.8)遠くで/冬の鈍色の海が/高まったり低まったりしていた/あれはお前が生きていたころ/よく話して聞かせた/朝鮮海峡の荒い海だったろうか/お前と一緒に見た海は/澄んで透明な天草の海や/明るく輝やく駿河の海だったのに/(中略)/お前の心は今 はっきりと見開かれて/いたのに/なぜ皮肉にも お前自身が盲いた世界に/入って行かねばならなかったのだ/そんなにも急いで//スカラバエウス/古代エジプトびとの復活のしるし/その甲虫形の小さな石を/今俺はお前の やせた胸の上に置きたい/そしてお前と一緒に/盲いざる世界を迎えたかったのだ//遠くで/冬の鈍色の海が/高まったり 低まったりしていた/あれは お前が生きていたころ/よく渡って行った/朝鮮海峡の荒い海だったろうか(「スカラバエウス―伊達得夫のために」=『人びとのなかで』)【坂口 博】
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関連情報 |
レコードID |
442356
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権利情報 |
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登録日 | 2013.08.16 |
更新日 | 2020.10.26 |