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<その他>
勝野ふじ子
ヨミ
カツノ フジコ
編者
花田, 俊典
スカラベの会
データベース名
スカラベ人名事典
人物詳細
1915(大正4)年3月5日、鹿児島県薩摩郡入来町副田の生まれ。本名は勝野フジノ。小説家。「第二期九州文学」同人。父・勝野佐太郎、母・梅の6女。これは戸籍上であって、実母は佐太郎・梅の長女トミヘ。父は不明。トミヘは、ふじ子3歳の時、再婚し、のち5男4女をもうける。入来尋常小学校から県立川内高等女学校へ進学。1年後、県立第二高等女学校へ編入学。ふじ子を溺愛していた戸籍上の兄勝野好虎と同居。甥の桑江兄弟も同居。二高女卒業後も、男所帯の主婦役を勤めながら、小説を書く。昭和10年「異父妹」で鹿児島朝日新聞新年懸賞小説選外佳作、昭和 12年「小春日」で3等入選。昭和14年、甥の桑江常聡が長崎で就職したのを機に、甥の世話の名目で一時期長崎に住む。この年「九州文学」同人となる。「九州文学」昭和14年7月号に発表した「蝶」は、第9回芥川賞選考会で「参考候補」ではあったが、宇野浩二によって「九州文学」臭さがないと評価された。「南国譚」(「九州文学」昭15・8)「うしろかげ」(「九州文学」昭16・10)「平田老人」(「九州文学」昭17・12)「うしろかげ」「平田老人」は、「文芸推薦」の候補となる。昭和16年頃から肺結核の病状がひどくなり、故郷の入来町に帰郷。「老婆の記」は「九州文学選集」(昭19・5)に収録。「安とおさくの話」(「九州文学」昭19・3)が絶筆となる。親交のあった九州文学同人・田中稲城が昭和18年12月に亡くなったあと、後を追うように昭和19年3月21日没。肺結核の身ながら、福岡県八女郡矢部村の田中稲城(「第二期九州文学」同人)のもとへ2度訪問し、田中との間に50通近い書簡が交わされている。〈著書〉「勝野ふじ子小説全集」(K&Yカンパニー、平5・7*未完の小説「薄暮」も収録) 【三嶽公子】
関連情報
https://www.lib.kyushu-u.ac.jp/ja/collections/q_fukukin_bio
詳細
レコードID
441718
権利情報
スカラベ人名事典の人物詳細の著作権は、それぞれの執筆者に属します
登録日
2013.08.16
更新日
2020.10.26