ヨミ |
カゴシマ ジュゾウ
|
---|---|
編者 |
花田, 俊典
|
スカラベの会
|
|
データベース名 | |
人物詳細 |
1898(明治31)年12月10日、福岡市の生まれ。歌人・紙塑人形作家。伝統工芸の人間国宝。父祖の地は福岡県朝倉郡上秋月村。大正2年、福岡高等小学校卒業。その頃より正岡子規の作品に親しみ、作歌を始める。大正7年、岡田三郎助の本郷洋画研究所に入る。大正8年、「甲成会」を結成、人形製作の芸術運動を起す。大正9年、「行路」創刊に参加。「アララギ」入会、島木赤彦に師事する。15年、赤彦没後(3月)、土屋文明に師事する。昭和19年、「アララギ」選者。20年12月、歌誌「潮汐」を創刊・主宰する。21年、関東アララギ会誌「新泉」を編集・発行する。35年、第2回紙塑人形・テラコッタ個展を日本橋三越で開催。36年、重要文化財(紙塑人形)保持者。38年、宮中歌会始選者となり、10回その任にあたる。昭和57年8月22日没。享年83歳。歌風は、写生の根源的態度からの追尋による繊細かつ堅実。〈歌集〉『朝汐』(古今書院、昭16・8)『新冬』(墨水書房、昭16・3)『茉莉花』(青磁社、昭21・9)『求青』(白玉書房、昭25)『魚鱗』(清新書房、昭 27)『麦を吹く風』(清新書房、昭29・10)『とよたま』(新星書房、昭38・2)『ひなげしの波』(短歌研究社、昭39・4)『帰りきて』(新星書房、昭39)『やまみづ』(新星書房、昭40)『故郷の灯』(短歌研究社、昭43、第2回迢空賞受賞)『群緑』(新星書房、昭42)『春露』(新星書房、昭43・12)『海と花』(新星書房、昭45)『青墨』(短歌研究社、昭45)『花冴々』(新星書房、昭47)『アプローチ』(短歌新聞社、昭49・1) 『練馬』(高千穂書房、昭50)『古代祭場』(新星書房、昭52・8)『花白波』(五月書房、昭52)『やまぼうし』(新星書房、昭55・1)『臼と杵』(五月書房、昭55・9)『人形と歌と』(朝日新聞社、昭60・5))遺歌集『牡丹の花・朝と夕』(新星書房、昭61・8)『朝と夕以後』(最終歌集)〈選集〉『藍』(昭22)『新冬』(講談社、昭23)『〈現代歌人叢書24〉ははのくに』(短歌新聞社、昭50・11)『鹿児島寿蔵全歌集』(新星書房、昭64・4)〈歌書〉『評伝と鑑賞』『人形随歌』(日本紙塑芸術研究所、昭55・4)〈図録・他〉『鹿児島寿蔵 紙塑人形』(講談社、昭52・12*図録)【恒成美代子&花田俊典】 山国の秋月びとの父も母も博多生れの我も飲みし井戸 (『花冴々』) 配達の途すがら朝刊を渡しくれし君よ昼の間あそびに来ないか (『アプローチ』) 人形といふものは何老いてなほその何たるか未だ見えてこぬ (『古代祭場』) ふたりして寒(かん)のもなかに染めあひし和紙(わがみ)はいまもち切りて使ふ (『やまぼふし』)
|
関連情報 |
レコードID |
441705
|
---|---|
権利情報 |
スカラベ人名事典の人物詳細の著作権は、それぞれの執筆者に属します
|
登録日 | 2013.08.16 |
更新日 | 2020.10.26 |