<博士論文>
知的障害者表象の文学的研究 : 知的障害者や人間はいかに語り得るか

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概要 知的障害者について語られるとき、人間とは何かといったことがしばしば直接・間接に問われる。本研究の目的は、主に文学作品における知的障害者の語られ方を通史的に考察することで、近代以降の日本における人間観がいかなるものであるか、人間観との関わりで知的障害者はどのように語られてきたのか、そしてこれから知的障害者や人間はどのように語られ得るのかを考えることである。本研究をする上で、「知的障害に関する記述を含...む作品・事項一覧」(巻末)を作成したが、そのなかの国木田独歩「春の鳥」(『女学世界』明治三十七年三月)、芥川龍之介「偸盗」(『中央公論』大正六年四月・七月)、石井充「白痴」(『文芸行動』大正十五年四月)、式場隆三郎・渡辺実編『山下清放浪日記』(昭和三十一年三月 現代社)等、大江健三郎『静かな生活』(平成二年十月 講談社)、青来有一「石」(『文学界』平成十七年七月)を、主な考察の対象とした。これらの作品が、同時代の他の文学作品や医学、教育における知的障害者言説とどのようにに関わっているか、知的障害者や人間をどのように描いていると考えられるかを、第一章から第六章で考察する。終章では、各作品の知的障害者表象の特徴と問題点をまとめ、知的障害者表象の今後及び今後の課題について述べる。続きを見る
目次 [序章] [第一章]: 国木田独歩「春の鳥」論―「英語と数学」の教師とは何か [第二章]:芥川龍之介「偸盗」論―「白痴」の女が母になることの意味 [第三章]: 石井充「白痴」論―農本主義的な生き方と「白痴」 [第四章]:山下清の語られ方―知的障害者を「天才画家」とすることについて [第五章]:大江健三郎『静かな生活』論―知的障害者も共に生きる社会のモデルの考察 [第六章]:青来有一「石」論―なぜ知的障害者を語り手にしたのか [終章] [知的障害に関する記述を含む作品・事項一覧] [初出一覧]

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登録日 2011.02.24
更新日 2023.11.20

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