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概要 |
Glial Cell-Line-Derived Neurotrophic Factor (GDNF) は種々の細胞に対して運動能や増殖の促進、組織修復の促進、そして形態発生の誘導など生体に対し多様な生物活性を持つことが知られている。しかしながら現在のところ、歯根膜細胞に対するGDNFの作用について十分な解明はなされていない。そこで本研究では、(1) 歯根膜組織の創傷部位におけるGDNFの発現および...影響の解明、ならびに(2) 歯根膜細胞 (HPDLC) 由来のGDNFが神経細胞分化に及ぼす影響の解明を目的とした。傷害を与えたラット歯根周囲組織での創部近傍の歯根膜細胞は抗GDNF抗体に対して強い陽性反応を示した。そこでHPDLCをinterleukin-1 beta (IL-1β) またはtumor necrosis factor-alpha (TNF-α) にて刺激した結果、GDNFの発現が有意に上昇することが明らかとなった。またGDNFで刺激したHPDLCではbone sialo-protein (BSP) ならびにfibronectinのmRNAの有意な発現上昇を認め、さらに約2~3倍に走化性が促進した。次に、ラット副腎髄質褐色細胞腫由来細胞 (PC12) を用いて、GDNFが神経細胞分化に与える影響について検討した。その結果、GDNFはPC12の神経細胞分化を促進した。また、IL-1βにて刺激したHPDLCの培養上清を用いて培養したPC12は神経細胞分化が促進し、この反応はGDNF中和抗体により抑制された。 本研究の結果から、GDNFは歯根膜組織の創傷治癒に関与する可能性が示唆された。またIL-1β刺激により産生が促された歯根膜細胞由来のGDNFは、神経再生に働く可能性が示唆された。続きを見る
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目次 |
1 要旨 2 諸言 3 材料と方法 4 結果 5 考察 6 総括 7 謝辞 8 参考文献
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