| ヨミ |
クラタ ヒャクゾウ
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| 編者 |
花田, 俊典
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スカラベの会
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| データベース名 | |
| 人物詳細 |
1891(明治24)年2月23日、広島県生まれ。評論家・劇作家。上京し一高に入学。西田幾太郎の哲学に傾倒する。大正2年、結核で退学。同4年、西田天香の思想集団「一燈園」に入る。親鸞を主人公にした『出家とその弟子』(大5)を発表。宗教的人道主義者として一躍注目され、親鸞ブームを招いた。『赤い霊魂』など、社会問題を扱った作品もある。大正7年夏に病気療養のため、久保猪之吉博士を頼って、妻・春子、長男・地三と共に福岡へ来た。数回の転居の後、今川橋金龍寺境内の貝原益軒祈念堂(後の金龍寺幼稚園・現在は廃園)に同8年11月、明石に移るまで1年余り仮寓した。この間、歌人・柳原白蓮ほか福岡の文化人との交流も生まれ、武者小路実篤が宮崎県に開村した「新しき村」の村外会員なり、福岡支部の創設やレコードコンサートで得た浄財を贈るなど、物心両面の援助をした。評論集『愛と認識との出発』(大7)は、福岡在住に成ったとも伝えられ、人間愛を語ったこの評論は、青年層に熱狂的に迎えられた。大15年、雑誌「生活者」を発行。晩年は、超国家主義に傾いた。福岡市中央区今川2丁目の金龍寺境内には「このころの己れの心のさやけさやくる朝あさをただにむこふる」の碑が建っている。昭和18年2月12日没、享年51歳。〈戯曲〉『俊寛』『歌わぬ人』『出家とその弟子』(岩波書店 大6、文庫版 岩波書店 昭2・7)〈評論〉『愛と認識との出発』(大7)『青春をいかに生きるか』(角川文庫 昭28・9)『倉田百三選集』(大東出版 平成6 全13巻+別巻1) 【恒成美代子】
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| 関連情報 |
| レコードID |
441794
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| 権利情報 |
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| 登録日 | 2013.08.16 |
| 更新日 | 2020.10.26 |