<紀要論文>
「児童ポルノ規制」としてのマンガ表現規制におけるセクシュアリティの政治 : 「対人性愛中心主義」という観点から
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概要 | マンガやアニメの性的創作物への規制は、「二次元の性的表現を愛好することを、現実の他者との性愛に回収されない独自のセクシュアリティとして経験する」人々の存在や、「二次元の性的表現を愛好しつつ、現実の他者への性的惹かれを経験しない」人々の存在を周縁化する可能性がある。本稿では、二次元の性的創作物を「児童ポルノ」として非難(あるいは規制)することに関する、これまでなされてきた議論を分析する。その分析を通...じて、性的創作物規制が前提としているセクシュアリティに関する規範について、理論的に素描する。これらの性的表現規制では、一方で対人性愛と二次元性愛の差異を無視しつつ、他方で両者を実質的に非対称な仕方で取り扱うことによって、二次元性愛の存在を抹消している。このことを、それぞれ「差異の看過」と「非対称性の密輸入」と名付ける。このような抹消はセクシュアルノーマティヴィティの表出として理解できる。以上を踏まえて、性的表現に関する法的・倫理的問題を議論するさいに、対人性愛を無批判に特権化しないことが必要であると主張する。続きを見る |
目次 | 1 はじめに― 創作物に登場する児童の性的表現をめぐる議論 2 研究の背景 3 二次元性愛の「抹消」に関する事例検討― 法的な規制とその評価 4 終わりに |
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登録日 | 2022.03.17 |
更新日 | 2023.12.04 |