<紀要論文>
「第十夜」における悪鬼の影

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概要 本稿では、作者の意図を測定するために、個々のイメージの意味を、夢十夜』のテキストと漱石の他の作品、いままで発表さ『みることにしたれた他の評論との関連で綿密に分析・比較しながら、論点を、「パナマの帽子」と「水菓子」、「豚」と「女」等の四点にまとめて。「民話」・「怪談」の世界に時折出てくる「悪鬼」が住む世界と人間が住む世界は同じでないから、もともと長い時間を通して通じ合うことは、不可能な関係にあるので...はないだろうか。したがって、「民話」・「怪談」の世界に登場する「悪鬼」は、自分と情を交わした「男」を死の世界に誘うこともあるし、翻弄する事もある。或いは、生の苦境に陥れる場合もあるだろう。以上のようなことを考慮すると、「第十夜」の作品に描写された女」は「悪鬼」の影が濃いような気がする「。それでは、死の世界に陥ってしまうことに気付かず、「女」の誘惑にやすやすと乗ってしまった「男」の愚かさを諷する「第十夜」のような話の種を、漱石はいったいどこから仕入れてきたのだろうか。これは漱石の個人的な体験を作品化させたものだと見るよりは、日本を含めて世界各地に散任している「民話」や「怪談」に連なる可能性が濃いと判断できそうである。続きを見る

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登録日 2021.10.14
更新日 2021.12.13

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