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本稿の目的は,拡大傾向を続けるシンガポールの資産運用業について,第一に,どのような機能・役割を持つか,第二に,その背景には,どのような専門的知識・技術(expertise)があるか,を明らかにすることである。資産運用業は,同国対外証券投資の主要な担い手であることから,それらが明らかになれば,同国を巡る国際資本移動及びアジアの域内証券市場統合においてプレゼンスを高めつつある同国対外証券投資についても...,その機能・役割の一端を明らかにすることが可能となる。考察の結果,第一の点については,シンガポール資産運用業は,単純化すると,「欧米,アジア太平洋など国外から集めた資金を,アジア域内を中心とする国外の証券に投資する」という機能・役割を持つこ とが明らかとなった。そしてそれは,同国資産運用業が対外証券投資を通じて,「地域的な」金融仲介の機能・役割を果たしている証左であると考えることができる。第二の点については,(1)内部からの検討(シンガポールの投資専門家は何を行っているか),(2)外部からの検討(米国資産運用会社はなぜシンガポール資産運用会社へ運用委託するか),を行った。その結果,シンガポール資産運用業の専門的知識・技術(expertise)として,「証券分析」と密接な関係がある「対面接触による,地理的に近いアジアに関する広範囲に及ぶ詳細な情報の収集」を挙げられることが明らかになった。show more
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