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カネミ油症検診者における血球数と血液生化学の変化

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Abstract 工業化合物のひとつであるポリ塩化ビフェニル(polychlorinatedbiphenyls;PCBs)は蛍光灯の安定器,コンデンサー,印刷用インクなどに使用されてきた.また,日本ではPCBsの生産は1973年より禁止されたものの,PCBsを含む製品の廃棄や焼却,処理場や保管場所からの漏洩,違法投棄などにより,環境中に放出され,海洋や河川などの低泥や土壌への残留が指摘されている.PCBsは化学的に...安定した親油性物質であるため,食物連鎖で生物濃縮され,食物中に残留し,最終的にはヒトの体内に蓄積されていくことが報告されている.また,一度上昇した血中PCBs濃度は不変であり,むしろ増加傾向を示すと報告されている.一方,1968年,熱交換目的に使用されていたPCBsが米ぬか油に混入し,西日本の広範囲で食中毒として油症が発生した.また,米ぬか油の製造工程での高熱処理によってPCBsと塩素化ベンゼンは熱分解され,ポリ塩化ジベンゾフラン(polychlorinateddibenzofurans;PCDFs)やポリ塩化ジベンゾダイオキシン(polychlorinateddibenzo-p-dioxins;PCDDs)が生成される.汚染された米ぬか油には,PCBやコプラナーPCBだけでなく,ポリ塩化クアターフェニール(polychlorinatedquarterpheny1;PCQ),PCDFs,PCDDsおよびそれらの関連物質も含まれていた.しかし,PCBsならびにダイオキシン類のヒトに及ぼす影響を長期間にわたって観察した報告はない.1968年に発生したカネミ油症患者の血液を1986年から2002年の期間,調査し,血中のPCBs,PCQ,ポリ塩化ジベンゾダイオキシン(dibenzo-p-dioxins;PCDDs),ポリ塩化ジベンゾフラン(polychlorinateddibenzofurans;PCDFs)濃度,ならびに血液血球成分,腎機能,電解質,尿に及ぼす影響を検討したので報告する.show more

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Created Date 2012.06.04
Modified Date 2021.07.28

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