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概要 |
本稿は私が1990年代半ばからこれまでに制作した映像音響詩13作品についての解説である。様式から言えば、映像音響詩は音による表現を第一義に考えてつくられている「映像作品」である。しかし表現の目的から言えば、映像音響詩は視覚的要素を構成に取り入れた「音楽作品」である。そのことで音の意味生成の可能性を豊かにし、音による想像を刺激し、音だけではなし得なかった実験的な音楽表現を様々に試みている。その試みの...紹介を中心に、個々の作品において作者が表現に対して何を目指したのかを記述したものである。本稿では最初に映像音響詩の概念を述べ、13作品を制作年順に、ただし作品を「映像と音響のモンタージュ」(Walk, Epitaph)、「音楽形式の応用」(Yin-Yang)、「評論としての映像音響詩」(sabi, Metamorphosis of love)、「抽象型映像音響詩」(Life, Common Tragedies in Urban Life)、「引用型映像音響詩」(Play, Lust)、「個人映画としての映像音響詩」(Naga Variations)、「動く造形美術としての映像音響詩」(Mandala Fantasy, Impatience)、「物語映画としての映像音響詩」(Samsara)に分類して、解説している。続きを見る
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