<紀要論文>
ヒメシヤラ材を原料とする硬質繊維板の製造条件に関する研究(第4報) : 製造工程における処理温度が化学成分の量的割合におよぼす影響

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概要 第2報^<1)>および第3報^<2)>とこの報告の結果を要約すると, (1) 予熱および解繊工程では,処理温度の上昇に対し,ligninおよびcelluloseには殆んど変化が認められず,水蒸気圧8kg/cm^2(約170℃)附近でhemicellulose(解繊工程)は急減し,alcohol-benzene抽出物は5~8kg/cm^2で急増し始める傾向があるが,これはhemicellulose,...主にpentosanは170~180℃附近で加水分解が著しくなるという永田氏等^<4)>の結果に略一致する. (2) 熱圧工程における圧締温度および圧締時間が成分の量的割合におよぼす影響は,ligninば殆んど変化がなく,celluloseは170℃では時間の経過に関せず不変,180℃ではhemicelluloseの漸減にともない増加を示し,hemicelluloseは温度180℃以上になって著しく減少し,時間的には,180℃では時間の経過にともなって減少して20min以上になると殆んど減少が止む.alcohol-benzene抽出成分は,熱圧初期(約7.5min迄)に増加が著しく,それ以後は漸次増加する. (3) (1)および(2)の結果から,Asplund法により解繊したpulpを湿式で熱圧する繊維板製造工程,すなわち,主に木材―水―熱系における成分の量的割合の動向は,170~180℃以上になってhemicelluloseの著しい減少が認められ,樹脂様物質の生成は150~160℃附近から著しくなることが認められた. (4) 予熱,解繊および熱圧工程では,一般に同一熱量を与えた場合に温度の上昇の方が時間の延長よりも樹脂様物質の生成に強い影響をもち,また,hemicelluloseの変化をも同様に促進させることが認められた.続きを見る
目次 目次 Ⅰ.緒言 Ⅱ.試験方法 Ⅲ.試験結果および考察 Ⅳ.結論

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登録日 2009.07.14
更新日 2021.03.03

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