<紀要論文>
直接測流結果から見た黒潮の構造と変動 : 総合ブイシステムによる海洋計測法の開発研究 : 第5報

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概要 標記の所内共同研究の期間中(1978~'82年度),種子島・屋久島南方黒潮強流域において,係留線を用いた一連の直接測流を試みた.設置・回収された測器付き係留線(没水型)は合計10本で,最長係留期間は最終年度に達成された145日であった.これ等の係留線は,強流域にあって表層から底層に至る流速及び水温の鉛直プロファイルを捉えるべく設計されたものである.本論文では,特に最終年度の観測結果を中心に,一連の...係留観測の主要な結果のいくつかを報告する. 観測海域黒潮の構造と変動について次の事柄が示された: i)東向黒潮強流の厚さはたかだか600mであり,その下層には海底地形に沿う弱い南西流が常に存在する ⅱ)実測された流軸近くの局所流量値及び黒潮の厚さはいずれも“屋久島南東線”の黒潮流量が従来の地衡流計算により推算された値よりも遥かに小さいことを示唆する ⅲ)最も活発な変動は約30日の周期を持つ変動で,特に水温時系列に最もキレイな形で認められる ⅳ)フロリダ海流や黒潮続流に見られるような‘負の渦動粘性’の徴侯は見られなかった.運動量及び熱についての渦動粘性係数を試算してみたところ,いすれも正の値で10^7 cm^2/s程度であった.続きを見る
目次 1. まえがき
2. 観測及びデータ
3. 流速鉛直プロフアイルと流量
4. 主要な変動とその特性

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登録日 2022.01.18
更新日 2023.03.04

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