ヨミ |
ヤナギハラ ビャクレン
|
---|---|
編者 |
花田, 俊典
|
スカラベの会
|
|
データベース名 | |
人物詳細 |
1885(明治18)年10月15日、東京の生まれ。歌人。本名は燁子(あきこ)。伯爵・柳原前光の二女に生まれたが、北小路随光の養女となり、明治33年、華族女学校を中退。北小路資武と結婚したが、5年後に離婚。少女時代より佐佐木信綱に歌を学び、筆名の「白蓮」は信仰していた日蓮の「日」を細工して付けた。明治45年、九州の炭鉱王・伊藤伝右衛門と結婚。福岡市および別府市の別邸「あかがね(赤銅)御殿」で多くの日を過ごし、その美貌と才華によって「筑紫の女王」と呼ばれた。大正10(1921)年、伊藤家を出て、社会運動家・宮崎竜介の許に身を寄せる。姦通罪のあった大正10年の人妻の逃避行は「白蓮事件」として世に騒がれた。伝右衛門への絶縁状は、大正10年10月22日の大阪朝日新聞夕刊に掲載され、大ニュースとなった。昭和10年、歌誌「ことたま」創刊。歌風は「明星」風な浪曼の色彩が濃い。昭和42年(1967)2月23日、81歳にて没(※没年月日は諸本によって記載が異なるが、年譜作成者が「西池袋の自宅で心臓衰弱によって死去」とした、昭和42年2月23日が信憑性が高いか)〈著書〉歌集『踏絵』(竹柏会出版部、大4・3*心の華叢書・佐佐木信綱序文・装丁/カットは竹久夢二・319首収録)詩集『几帳のかげ』(短玄文社、大8・3*歌100首収録)歌集『幻の華』(新潮社、大8・3*署名は伊藤燁子)戯曲『指鬘外道(しまんげどう)』(大鐙閣、大8・●)『白蓮自選歌集』(大鐙閣、大10・8)小説『則天武后』(改造社、大13・12)歌集『紫の梅』(聚芳閣、大14・6)歌集『流転』(不二書房、昭3・5)『筑紫集』(萬里閣書房、昭和3・7*『踏絵』・『几帳のかげ』・『指鬘外道』を収録)自叙伝『荊棘の実』(新潮社、昭和3・9)小説『恋歌懺悔』(不二書房、昭3・11)歌集『地平線』(ことたま社、昭31・6) 【恒成美代子】われはここに神はいづくにましますや星のまたたき寂しき夜なり/忘れむと君いひしかばつらからむわすれじといはばなほ悲しけむ/わがために泣きます人の世にあらば死なむと思ふ今の今いま/蹈繪もてためさるる日の来しごとも歌反故いだき立てる火の前 (以上、歌集『踏絵』より)
|
関連情報 |
レコードID |
442325
|
---|---|
権利情報 |
スカラベ人名事典の人物詳細の著作権は、それぞれの執筆者に属します
|
登録日 | 2013.08.16 |
更新日 | 2020.10.26 |