<博士論文>
fMRIを用いた口腔内冷熱刺激に対する高次脳活動に関する研究

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論文調査委員
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概要 本研究では,MRI装置内で口腔内へ冷熱刺激を付与できる新たな口腔内冷熱激装置を開発すること,および,開発した装置を用いて口腔内冷熱刺激を行い,その際の脳活動の賦活部位を同定することを目的とした.本研究の端緒として,口腔内冷熱刺激装置の開発を行った.口腔内冷熱刺激装置は口腔内装置と口腔外装置に分けて作製した.冷熱刺激すなわち冷水を用いるための口腔内装置には,口蓋部に液溜まりを付与したマウスピースを被...験者ごとに作成した.口腔内装置と口腔外装置の送水用シリンジをシリコンチューブにて接続し,被験者に冷熱刺激を適切に付与できているかどうかをvisual analog scale(以下VAS)にて確認し,その有用性を確認した.次に,開発した装置の有用性を確認するために,fMRIによる撮像を行った.被験者は右利きの健常ボランティア男性8名とした.被験者の口腔内冷熱刺激装置に冷水(4℃)/常温水(25℃)をそれぞれ60秒ずつ還流させ,これを1blockとし,計4block行った.撮像には3.0テスラ(T)スキャナーを使用し,エコープラナー法(echo planar imaging以下EPI法)によって撮像を行い,脳の賦活部位の確認を行った.その結果,ヘッドモーションの影響がなく解析可能なデータを採取出来ることが確認できた.得られたfMRIのデータを個人解析した結果,脳の複数の部位に賦活部位を確認することができた.このことより,今回臨床におけるアイスマッサージを想定し,作成した装置は口腔内に適切な冷熱刺激を与え,またその効果をfMRIを用いて評価する際に有用であることが示唆された.また,fMRIを用いた脳機能の評価結果より口腔内に冷熱刺激を与えることは脳の賦活に一定の効果があることが示唆された.さらに,被験者数8名で,集団解析を行った結果,両側のcingulate gyrus(帯状回),右側superior temporal gyrus(上側頭回),左側parahippocampal gyrus(海馬傍回),左側lingual gyrus(舌状回),右側lentiform mucleus(レンズ核)に賦活が認められた.本研究では間接訓練で行われているアイスマッサージを模倣した温度感覚の変化を与えることが出来る装置を開発した.また,装置をfMRIによって客観的に評価したところ脳機能の賦活を認めた.続きを見る
目次 第Ⅰ章 要旨 第Ⅱ章 緒言 第Ⅲ章 fMRIを用い口腔内刺激装置に対する高次脳活動に関する研究を行うための装置の開発 第Ⅳ章 口腔内冷熱刺激時の高次脳活動賦活部位の特定 第Ⅴ章 総括 第Ⅵ章 謝辞 参考文献

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登録日 2013.06.28
更新日 2023.11.21

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