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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 脳内生理活性物質定量化のための多機能バイオセンサーの試作とそのシステム化 — Multifunctional biosensors for analysis of brain functions with measurements of bioactive substances in the brain.
大村 裕 ; OOMURA Yutaka ; SHIMIZU Nobuaki
研究期間: 1986-1988
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概要: 本能および情動行動を含む行動の発現時には、大脳内においてそれぞれの行動に特異的おるいは互いに干渉し合う多くの回路が作動している。このとき種々の内因性生理活性物質が神経伝達物質として、あるいは神経伝達修飾物質として重要な役割を果たしている。大脳によるある特定の行動の制御機構を解明するためには、ある特定の行動時に作動する神経回路においてどのような生理活性物質がどのように作用しているかを定量的および経時的に分析する手法や機器を開発する必要がある。本研究目的は無麻酔・無拘束の動物の情動行動時に大脳特定部位から単一ニューロン活動を長時間記録しながら、その部位の神経伝達物質などの動態を測定し得るバイオセンサーを開発し、それらを一体化したシステムを完成することである。本研究ではカーボンファイバーを作用電極としてin vivoボルタメトリー法を用いセロトニン代謝産物である5-hydroxy-indole-ocetic acidを測定した。またセロトニン溶液を充填した電気泳動用微小ガラス電極をカーボファイバー電極と一体化し、ウレタン麻酔下ラットの大脳皮質中に刺入し、通電量と酸化電流量の関係を調べた結果、70×60nCまでの通電量と酸化電流量はほぼ直線関係を示し110×60nCで飽和した。以上の結果より、本研究で作成したカーボンファイバー電極はラット脳内で十分適用できると考え、さらに慢性ニューロン活動記録用の白金イリジウム線をカーボンファイバー作用電極と一体化し、ラット視床下部におけるセロトニン放出、ニューロン活動および摂食行動の関係を解析した。同時記録を行った30個のニューロン中、セロトニン放出の増加に同期して12個(40%)が活動高進を示した。本研究は生体内で起こる現象の物理変化と化学変化を同一部位で同時記録しようとする試みであり、脳分析装置への応用が期待できる。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 中枢性カルシウム調節機構とその生理学的意義 — Central control mechanisms of calcium homeostasis and its physiological significance
粟生 修司 ; AOU Shuji
研究期間: 1996-1997
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概要: 無麻酔ラットでGABA_A受容体遮断薬ビキュキュリンによる視床下部化学刺激に対する血液カルシウム応答を調べ、視床下部外側野および腹内側核に胃迷走神経を介するカルシウム低下機構が存在し、室傍核に迷走神経甲状腺/副甲状腺枝を介する血液カルシウム低下機構が存在することを明らかにした。さらに視床下部外側野に血液カリウム低下機構が存在することを見い出した。 1) 視床下部外側野へビキュキュリンを微量投与すると低カルシウム血症および低カリウム血症が誘発された。これらの反応は、β受容体遮断薬ナドロールやヒスタミンH_2受容体遮断薬ラニチジンの前処置で抑制された。末梢性ムスカリン受容体遮断薬臭化メチルアトロピンは低カルシウム血症の発生だけを抑制し、低カリウム血症には影響しなかった。ノルアドレナリンα受容体遮断薬フェノキシベンザミン、ガストリン放出抑制薬ソマトスタチンやセクレチンの前処置は両反応に対して効果がなかった。 2) 視床下部室傍核へのビキュキュリン投与は低カルシウム血症およびグルーミングを誘発した。この反応は下喉頭神経または上喉頭神経の切断で減弱したが、前者の抑制効果の方がより著明であった。末梢性ムスカリン受容体遮断薬臭化メチルアトロピンでも抑制された。ビキュキュリン副甲状腺ホルモンは一過性の上昇を示し、カルシトニンは変化しなかった。カリウムやナトリウム濃度は変化しなかった。 本研究により、視床下部が少なくとも2つの異なる迷走神経経路を介して血液カルシウム代謝を調節していることが明らかになった。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 環境ストレスにおける中枢性カルシウム代謝調節機構の役割 — Central control mechanisms of calcium homeostasis and its physiological significance
粟生 修司 ; AOU Shuji
研究期間: 1998-2000
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概要: 視床下部外側野(LHA)および腹内側核(VMH)に迷走神経胃枝を介するカルシウム低下機構が存在し、特に後者がストレス性低カルシウム血症を引き起こす。室傍核には迷走神経副甲状腺枝を介するカルシウム低下機構が存在し、VMHと拮抗的な関係がある。この視床下部カルシウム代謝調節機構の生理学的意義を明らかにするため、学習記憶などの高次機能との関連を調べた。また性分化とカルシウム代謝調節機構および学習記憶機構との関係も検討した。その結果、以下の点が明らかになった。 1)LHA電気刺激およびLHAが産生する摂食促進物質オレキシンの側脳室投与は不安情動には影響せずに、回避学習の促進、侵害受容の抑制、空間学習および長期増強の抑制を引き起こした。 2)ストレス負荷で細胞死が起こる海馬にブドウ糖を微量投与すると、空間学習が促進した。この効果はaFGF受容体(FGFR1)抗体の前処置で減弱する傾向があり、aFGFがブドウ糖依存性学習促進機構に関与することを見出した。また、オライド・ラクトン系摂食抑制物質である2-buten-4-olideもaFGFを介して空間学習を促進した。 3)カルシウム低下因子であるコレシストキニンのCCK-A受容体欠損動物であるOLETFラットならびにレプチン受容体異常があり骨代謝異常を示すZuckerラットおよびdb/dbマウスは空間学習及び海馬長期増強の障害があり、後者ではさらにカルモジュリンキナーぜII活性の低下およびNMDA受容体のMg依存性消失によるカルシウム信号系の異常を示した。 4)拘束ストレスは脳内インターロイキン1β(IL-1β)mRNAの発現を促し、IL-1βはノルアドレナリンの放出を促す。環境内分泌撹乱化学物質のビスフェノールA及びトリブチルスズは回避学習や迷路学習の性差を消失させ、さらにノルアドレナリンニューロンが局在する青斑核の性分化を障害した。 続きを見る