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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 電子分光型電子顕微鏡による鉱物の状態分析および微細組織の解明 — Electron spectroscopic microscopy of state analysis and microstructure of minerals
上原 誠一郎 ; UEHARA Seiichiro
研究期間: 1997-1998
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概要: 電子分光型電子顕微鏡による鉱物の状態分析を行うために以下の基礎的な実験を行った。使用した電顕は九州大学超高圧電顕室に設置されているオメガフィルターを装置したJEOL JEM2010FEFとGIF(Gatan Imaging Filter)を装着したJEOL JEM4000EXである。 1. 電子線エネルギー損失分光法(EELS:electron Energy loss spectroscopy)の基礎検討 (1-1)軽元素(Li,Be,B,C)の検出 (1-2)炭素の状態分析 2. 電子分光結像法(ESI:electron spectroscopic imaging)の確立 (2-1)ゼロロス像 (2-2)コアロス像 結果 (1-1)軽元素(Li,Be,B,C)を含む天然の鉱物を用いてEELスペクトルを測定した結果,Be,B,Cについては比較的容易に検出することができた. (1-2)CVD法で合成した微細な炭素物質(ダイヤモンド,グラファイト)の状態分析をオメガフィルターと通常のパラレルEELSで得られる炭素K吸収端近傍のスペクトルで行った.その結果,両者のスペクトルの分解能等に違いは認められず,オメガフィルターで良好な炭素K吸収端スペクトルが得られることがわかった. (2-1,2)珪酸塩ガラス中の微小析出物の解明 辰砂釉と呼ばれる陶磁器釉薬の発色原因を探るために粉末法で試料作成し分析を行った.粒子中に回折コントラストから微小析出物の存在を確認でき,EDS法から銅にとむ組成が得られた.しかし,ガラス中に存在するためか,CuL吸収端のスペクトルは明瞭なものを得ることができなかった.また,粉末法で作成した比較的厚い試料中に存在する析出物の明視野像観察においてゼロロス像は有効であった. 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of エネルギー分光電子顕微鏡法による材料科学研究の新展開 — ELECTRON SPECTROSCOPIC MICROSCOPY IN MATERIALS SCIENCE
友清 芳二 ; TOMOKIYO Yoshitsugu
研究期間: 1998-1999
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概要: 目的:透過電子のエネルギーを分光、選択して拡大像や回折図形を得る目的でイメージングフィルターが最近開発された。しかし、これを利用した電子分光回折法あるいは電子分光結像法はまだ確立されたものではなく、発展途上にあり、種々の解決すべき問題がある。世界で最初にオメガ型フィルター(カールツァイッス社製)が導入されたドイツのマックスプランク研究所およびアリゾナ州立大学、日本で最初にオメガ型国産試作機(JEM-2010FEF)が導入された九大の研究者が共同で基礎データの収集や問題点の整理に取り組んだ。 結果:通常の透過電子顕微鏡像や電子回折図形には試料内部での電子の非弾性散乱成分も含まれており、試料が厚くなるほどバックグラウンド強度が強くなるためコントラストは低下する。さらに色収差のために像や回折図形は不鮮明になる。一方、非弾性散乱電子は試料中の成分元素の種類、原子やイオンの結合状態等に関する情報を含んでいる。フィルターを使って電子の非弾性散乱成分を除去すると、 (1)厚さ450nmのSi結晶で、ビーム直径を2〜3nmに絞っても明瞭な収束電子回折図形が得られ、講師歪みを定量的に解析できた。(2)制限視野電子回折の微弱な回折スポットの観察に有効であることが確認された。(3)電子分光結像により、像コントラストと鮮明さが改善され、通常の方法に比べて1.5倍厚い試料が観察可能であることが解った。内殻電子励起に伴う損失電子で結像したところ、(4)Si表面にできる厚さ約5nmの酸化膜が明瞭に観察でき、軽元素の2次元マッピングが有効であることが確かめられた。(5)Caをドープした窒化硅素Si3N4焼結体でCa組成像を観察した結果、Caが結晶粒界にごく薄く偏析していることがはじめて確認された。 続きを見る