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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 微生物由来細胞分化誘導因子の作用機構解明とG_1早期選択的抗腫瘍薬開発への応用 — Studies on the signal transduction of difrentiation inducing factor and an application for the development of anti-cancer drug for early G_1 phase.
笹栗 俊之 ; SASAGURI Toshiyuki
研究期間: 2002-2004
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概要: Differentiation-inducing factor(DIF)は細胞性粘菌Dictyosteliumが分泌する化学物質で、粘菌の分化を誘導する物質として単離され構造が決定されたが、最近の研究から哺乳類の腫瘍細胞や血管平滑筋細胞にも分化誘導・増殖抑制作用を持つことが明らかとなっている。我々はDIFの細胞増殖抑制効果の作用発現機構について検討を行なった。 DIFは濃度依存性にHeLa細胞の増殖を抑制し、これはサイクリンD1の分解促進・mRNA発現抑制による細胞周期拘束のためであると思われた。また、DIFはglycogen synthase kinase-3β(GSK-3β)を活性化することによりこの作用を発揮していることが示唆された。また、サイクリンD1の変異体を作製し、それらに及ぼすDIFの効果を検討したところ、サイクリンD1の286位のThrのリン酸化がDIFによるこのタンパク質の分解促進に大きな役割を果たしていることが明らかとなった。DIFによるサイクリンD1のmRNA発現抑制作用の詳細について検討したところ、この作用はβ-カテニンの分解促進によって、サイクリンD1のプロモーター活性が阻害されることにより引き起こされることが明らかとなった。 さらに、DIFの作用機構を検討したところ、この物質がmitogen-activated protein kinase(MAPK)シグナル伝達系にも作用することが明らかとなった。この結果からGSK-3βの活性調節機構について研究を行い、GSK-3βの活性調節に必要なこのタンパク質の216位のチロシンのリン酸化が、mitogen-activated protein kinase kinase(MEK)によって行われることを見出した。 続きを見る
2.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 微生物由来細胞分化誘導因子によるサイクリンD1分解機構の解明 — Studies on the signal transduction pathway of differentiation inducing factor to induce cyclin D1 degradation
高橋 富美 ; TAKAHASHI Fumi
研究期間: 2004-2005
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概要: Differentiation-inducing factor(DIF)は濃度依存性にHeLa細胞の増殖を抑制し、これはサイクリンD1の分解促進・mRNA発現抑制による細胞周期拘束のためであるという知見を得た。また、DIFはglycogen synthase kinase-3β(GSK-3β)を活性化することによりこの作用を発揮していることが示唆された。 DIFによるサイクリンD1分解機構を解明するため、ヒトサイクリンD1の変異体を作製した。ヒトサイクリンD1の遺伝子配列には、その分解に関係しているとされるアミノ酸が4箇所報告されている。(1)destruction boxを構成するArg^<29>、(2)destruction boxを構成するLeu^<32>、(3)GSK-3βによってリン酸化を受けるとされるThr^<286>、(4)dual-specificity tyrosine-phosphorylation regulated kinase 1B(DYRK1B)によってリン酸化を受けるとされるThr^<288>、以上の4箇所である。上記4種類のサイクリンD1の変異体を作製し、それらに及ぼすDIFの効果を検討したところ、サイクリンD1の286位と288位のThrのリン酸化がDIFによるこのタンパク質の分解促進に大きな役割を果たしていることが明らかとなった。 そこで、それぞれのThrをリン酸化する責任分子であるGSK-3βとDYRK1BのsiRNAを用いてこれらのリン酸化酵素の関与について検討したところ、DIFによるサイクリンD1のリン酸化にはこれら2つのリン酸化酵素が関わっていることが明らかとなった。以上の結果からDIFは少なくとも2つのサイクリンD1リン酸化酵素を活性化することにより、サイクリンD1の分解を速やかにかつ強力に引き起こしていることが示唆された。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 血管緊張と増殖制御機構の解明:蛋白質を無傷で細胞内導入する新しい方法の確立と応用 — Elucidation of the mechanisms regulating the vascular tone and proliferation : Development of a novel technique to introduce protein into the intact cells and its applications
平野 勝也 ; HIRANO Katsuya
研究期間: 2003-2004
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概要: ヒト免疫不全ウイルスの転写因子Tat蛋白質に認められる11アミノ酸からなる細胞侵入性ペプチドを用いて、血管の組織や細胞に蛋白質を、迅速、可逆的、定量的に導入する方法を確立した。細胞侵入性ペプチドとの融合蛋白質は、組換え蛋白質として、細菌の発現系を用いて作製した。このための発現ベクターを独自に開発した。本研究により以下のことが明らかとなった。 (1)生体血管の緊張調節において、平滑筋ミオシンフォスファターゼ調節サブユニットMYPT1のN末端領域が重要な役割を果たすことを明らかにし、その分子構造を初めて明らかにした。 (2)RhoAおよびRac1阻害蛋白質を、特定の時間だけ培養血管内皮細胞に導入することによって、細胞周期S期進行のためには、G_1後期にRho蛋白質の活性を必要とすることを初めて明らかにした。 (3)RhoA阻害蛋白質を、血管条片に24時間させておくと、内皮細胞のNO産生が亢進し、収縮性が低下することを明らかにした。Rac1阻害蛋白質にはそのような作用は認められなかった。生体血管内皮細胞のNO産生調節において、RhoAが生理的役割を果たすことが初めて明らかとなった。 (4)培養血管平滑筋細胞にRac1阻害蛋白質を24時間導入すると、トロンビン受容体の細胞膜上の発現が低下することを見出した。RhoA阻害蛋白質はトロンビン受容体の発現に影響を与えなかった。血管平滑筋細胞においてRac1は、トロンビン受容体の発現調節において重要な役割を果たすことが示唆された。 (5)エストロゲンは、TNF-aが引き起こす血管内皮細胞のアポトーシスを阻害したが、Akt不活性型変異体を導入しておくと、エストロゲンによる抗アポトーシス作用が消失した。これにより、エストロゲンによる内皮細胞抗アポトーシス作用にAktが関与することを初めて明らかとなった。 続きを見る
4.
雑誌論文
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of Cooperative DnaA Binding to the Negatively Supercoiled datA Locus Stimulates DnaA-ATP Hydrolysis
Kasho, Kazutoshi; 加生, 和寿; Tanaka, Hiroyuki ... [ほか]
出版情報: Journal of Biological Chemistry. pp. 1-, 2017-01-27.
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概要: Timely initiation of replication in Escherichia coli requires functional regulation of the replication initiator, ATP-DnaA. The cellular level of ATP-DnaA increases just before initiation, after which its level decreases through hydrolysis of DnaA-bound ATP, yielding initiation-inactive ADP-DnaA. Previously, we reported a novel DnaA-ATP hydrolysis system involving the chromosomal locus datA, and named it datA-dependent DnaA-ATP hydrolysis (DDAH). The datA locus contains a binding site for a nucleoid-associating factor IHF and a cluster of three known DnaA-binding sites, which are important for DDAH. However, the mechanisms underlying the formation and regulation of the datA-IHF-DnaA complex remain unclear. We now demonstrate that a novel DnaA box within datA is essential for ATP-DnaA complex formation and DnaA-ATP hydrolysis. Specific DnaA residues, which are important for interaction with bound ATP and for head-to-tail inter-DnaA interaction, were also required for ATP-DnaA-specific oligomer formation on datA. Furthermore, we show that negative DNA supercoiling of datA stabilizes ATP-DnaA oligomers, and stimulates datA-IHF interaction and DnaA-ATP hydrolysis. Relaxation of DNA supercoiling by addition of novobiocin, a DNA gyrase inhibitor, inhibits datA function in cells. On the basis of these results, we propose a mechanistic model of datA-IHF-DnaA complex formation and DNA supercoiling-dependent regulation for DDAH. 続きを見る
5.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 核内Gタンパク複合体:RCC1/Ranの細胞周期制御における機能の研究 — The function of RCC1/Ran complex.
西本 毅治 ; NISHIMOTO Takeharu
研究期間: 1993
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概要: RCC1タンパクは西本等によって発見され、その細胞内存在量はヒストンにも匹敵する核タンパクである。Ponstingle等はこのタンパクと特異的に結合する低分子量Gタンパク:Ranを発見した。RanはRCC1の約20倍量あると推定されており、両者とも酵母からヒトまで良く保存されている。本研究の目的は夫々の発見者が共同研究することでより深く、そして効率良くRCC1/Ran複合体の細胞周期における機能を研究することであった。この共同研究は西本等が発案しPonstingl博士等に呼びかけたものである。 西本等は分離したRCC1cDNAに多くの変異を導入しその生物活性をハムスター由来の温度感受性変異株tsBN2と分裂酵母の系を用いて研究する計画を立てた。この計画を実行するにあたり作成された変異RCC1タンパクがどのようにしてRanタンパクと作用するかを知ることは大切な要素となる。そこで、Ranタンパクを生化学的に分離しRCC1タンパクとの結合を証明したPonstingl博士等に呼びかけ変異RCC1タンパクとRanとの結合を調査していただくことにした。彼らはRCC1/Ran複合体の下流にあるGタンパク:Ranのエフェクターを探しておりその成果はRCC1タンパクの機能解析にとり重要であると考えた。 我々は既にRCC1cDNAの多数の変異体を分離しており、大腸菌で発現し精製したRCC1タンパクがGEP活性を持っていることをPonstingl博士より供給されたRanタンパクを用いて確認している。また分裂酵母内でRCC1タンパクを過剰に発現させると酵母が死ぬことも確認している。ドイツのグループの役割として以下のことを考えた。 1)Ranタンパクの分離精製と供給。 2)変異RCC1タンパクとRanとの結合性を調査する。 3)Ranタンパクに変異を導入しRCC1タンパクとの結合性、GTPase活性を調べる。 4)低分子Gタンパク:Ranのエフェクターを生化学的に探す。 計画は2年間であったが1年に短縮されたため、下記の点に重点を置いて研究した。 1。アラニンスキャンニングの方法に従いRCC1タンパクの7回繰り返し構造の中にある全ての電荷を持つアミノ酸をアラニンに変えて、変異RCC1タンパクの活性を次の方法で調べる。 1)変異RCC1cDNAを動物細胞での発現ベクターにつなぎtsBN2変異の相補活性を調べる。 2)変異RCC1cDNAを大腸菌で発現させこのタンパクを精製する。その上で、次の実験を行なう。 a:Ponstingl博士等のグループにより精製されたRanタンパクを用いて変異RCC1タンパクのGEP活性を調べる。 b:変異RCC1タンパクのRanとの結合性を調べる。 2。RCC1/Ranの系と接触しているタンパクを探す。このためには酵母のtwo-hybrid法を用いた。ドイツのグループはこれを生化学的に行なっている。 研究は継続中であり1年で目立った成果はでていないが、強いていえば以下の成果が挙げられる。 1。両方のグループの親密性がました。当然のことではあるが今後の共同研究にとって良い種をのこすことができた。 2。7回繰り返し構造の特定のアミノ酸を変えるとRCC1タンパクのGEP活性が完全にきえることがわかった。これら、GEP活性をなくしたRCC1タンパクはtsBN2変異を相補する活性もなくしていた。 3。温度感受性変異を起こしたRCC1タンパク:BN2-RCC1のGEP活性が高温で数分以内に消えることがわかった。これは変異のためにタンパクが消えるのよりははるかに前におこった。 4。Ranタンパクと結合する多数のタンパクの存在が我々の方法で示唆された。その内、2個は生化学的方法でドイツのグループにより同定されたものと一致した。この因子と変異RCC1タンパクとの作用は今後の大切な課題である。 両グループともに同じような計画を持っていることがわかり今後とも共同研究を継続することでより親密で、深いそして効率のよい研究が可能になると思われる。 続きを見る
6.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 糸球体硬化における上皮細胞障害の果たす役割の解明 — Investigation of the role of podocyte injury in glomeruloscleros
福田 恭一 ; FUKUDA Kyoichi
研究期間: 2000-2002
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概要: 1.ヒトの腎生検組織での検討 ネフローゼ症候群患者の腎生検組織から単離した糸球体において、定量的PCR法で上皮細胞特異的蛋白(主としてGLEPP1)のmRNA発現量の定量を行ったところ、ネフローゼ症候群患者の糸球体では正常対照に比べてその発現量が減少していた。これを原疾患別に検討したところ、微小変化群では正常対照と有意差なかったが、膜性腎症、巣状糸球体硬化症では有意に発現量が低下していた。さらに、巣状糸球体硬化症では微小変化群と比べても有意に低値であった。一方、GLEPP1の免疫組織染色では正常対照と比べて微小変化群、膜性腎症、巣状糸球体硬化症の順で発現量の低下が見られた。これらの結果から、GLEPP1蛋白およびmRNA発現量の低下は上皮細胞傷害を反映しているものと考えられ、またGLEPP1発現量の定量は巣状糸球体硬化症と微小変化群との鑑別に利用できる可能性が示唆された。 2.ラットの腎障害モデルでの検討 糸球体上皮細胞傷害から糸球体硬化をきたすラットのアドリアマイシン(ADR)腎症の腎組織においてdesmin、synaptopodin、WT1、Ki67、p21の免疫染色を行い、上皮細胞における発現を検討した。上皮細胞傷害マーカーdesminの発現は増加し、分化した上皮細胞に発現するsynaptopodin、WT1は減少していた。また、細胞増殖マーカーKi67と細胞周期制御蛋白p21の発現増加が認められた。これらのことから、正常腎では高度に分化した状態にある上皮細胞は、ADR腎症においては、その傷害によって脱分化と細胞増殖の機転が生じていると考えられた。また、このモデルにアンジオテンシンII(AH)受容体拮抗薬を投与すると、糸球体硬化病変、蛋白尿および上記の変化が同時に抑制されたため、AIIは上皮細胞傷害および続く糸球体硬化に重要な役割を果たしていると考えられた。 続きを見る
7.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期におけるサイクリンの機能制御因子 — Regulatory Factors of Cyclin Functions in the Cell Cycle
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1996-1998
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概要: 本年度の研究計画に沿って、日本側九州大学小林英紀が酵母と両生類ツメガエルサイクリン結合因子の遺伝的解析を、英国癌研究所のHunt博士が両生類ツメガエルのサイクリンの生化学的解析を、ケンブリッジ大学のCarrington博士が哺乳類マウスのサイクリン結合因子の機能解析を、それぞれ3研究室間で互いに研究連絡をとりあいながら、細胞周期におけるサイクリンの構造と機能に関する研究を行った。 本年度は、小林は、2-ハイブリッド法を用いて同定したサイクリンAのN末端に結合する因子の機能解析を行った結果、ユビキチン類似配列を持った新規タンパク質がサイクリンAの分解を選択的に抑制した。そこで、この生化学的解析をツメガエルの細胞周期系を用いてHunt博士との共同実験を行った結果、本因子はサイクリンAに結合してその分解を特異的に抑制する新規因子であることを同定した。さらに、マウスのA型サイクリンの解析をおこなっているCarrington博士と共に、マウスから本因子のホモログを同定してその解析を進めた。 同時に前年度及び、本研究結果について、13回臨床研国際会議(RIC International Conference,Tokyo)において小林とT.Huntが、それぞれの研究成果を発表するとともに、国際学術誌に論文として発表した。本共同研究はそれぞれの研究室間で極めて効率的に遂行され、今後、発展的に継続することを計画中である。 続きを見る
8.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 体細胞の細胞周期とその制御機構 — Regulation of cell cycle in the somatic cells
西本 毅治 ; NISHIMOTO Takeharu
研究期間: 1996-1999
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概要: 細胞複製を遺伝子のレベルで研究する目的で、欠損のため細胞周期進行が停止する、またはアポトーシスが起る遺伝子群とその機能を次の三つの柱を立てて研究を行なっている。柱1。細胞複製温度感受性変異の分離。柱2。変異遺伝子の分離と同定。柱3。分離された遺伝子機能の解明。 柱1:ハムスター由来BHK21細胞からの常染色体に変異を持つ細胞複製温度感受性変異株の分離。 申請者が考案した方法は世界的に認知されMethod in Enzymologyの283版、1997に掲載された。本研究で新たに24株の変異株をハムスター由来BHK21細胞株より分離し、新規な二つの相補群に属する変異株が2株得られた。 柱2。変異を相補するヒト遺伝子の分離。 本研究機関において論文としてまとめ受理された変異遺伝子:HCF遺伝子、ヒスチジルtRNA合成酵素遺伝子、リシルtRNA合成酵素遺伝子。 柱3。分離された遺伝子のコードする蛋白質機能の解明。 1。HCFが、ウイルスの複製のみでなく細胞周期のG0からG1期にかけて働く遺伝子であることが判明し細胞周期初期の研究に手掛かりが得られた。 2。DAD1は酵母oligosaccharyltransferase構成因子Ost2pと相同であり、tsBN7はN-Linked glycosylationに欠損がある。また、DAD1遺伝子破壊マウスは早期に細胞死を起こして死亡する事が判明した。 3。RCC1-Ranサイクル 1)Ran結合蛋白質の分離:RanBP1/Yrb1p,RanBP2,RanBP3/Yrb2p,Dis3p,RanBPM,Mog1。 2)tsBN2変異と未成熟染色体凝縮。Ccc25Bが半減期の短い代謝回転の早い蛋白質であり、蛋白質合成阻害剤添加によって消失する事を発見した。 4)RanGTPaseと拮抗するG蛋白質経路、Gtr1p-Gtr2pカスケードを発見した。 続きを見る
9.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 複数の疑似基質構造を持つ選択的キナーゼ阻害薬の設計と細胞周期の制御活性の検討 — MULTI-SUBSTRATE TYPE INHIBITORS FOR CDC2 KINASE AND THEIR EVALUATION AS SELECTIVE CELL-CYCLE INHIBITORS
佐々木 茂貴 ; SASAKI Shigeki
研究期間: 1993-1994
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概要: プロテインキナーゼは生体内のシグナル伝達系に関わり生命の維持に必要不可欠な酵素群である.我々は,細胞周期の選択的な阻害を目指して,細胞周期調節因子であるcdc2関連キナーゼの阻害剤の開発を検討した.一般的にプロテインキナーゼは,各キナーゼ間で構造が類似しているATP結合部位と,基質に特異的なタンパク質結合部位からなり,さらにキナーゼ活性を外的因子によって調節する部位を持つ,我々は様々なプロテインキナーゼ阻害薬開発にも適用可能な新しいアプローチとして,ATP結合部位に対して強い親和性を持つ構造と選択性を発現させる疑似基質構造を併せ持つ化合物をデザイン・合成し,その機能評価を検討した.合成した化合物(III〜VIIIb)の活性型cdc2キナーゼ・サイクリンB複合体に対する阻害活性を調べた結果,強い阻害活性を持つVaとVIbが見いだされた. 続きを見る
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助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期におけるサイクリンの機能ドメインに関する研究 — Studies on functional domains of cyclins in the cell cycle.
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1993-1994
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概要: 本研究では、細胞周期におけるサイクリンの調節機能を担うサイクリン蛋白質の機能ドメインをin vitroとin vivoで解析した。平成5年度は、(1)サイクリンの分解に関するドメインの解析と(2)サイクリン/cdc2蛋白質複合体の安定性ついて、平成6年度は、(3)Xenopusサイクリンの酵母への導入とその発現、に関する研究を中心に行った。 (1)サイクリンA及びサイクリンBのN末端ドメインに各種の欠失変異、置換変異を挿入し、その改変サイクリンのcdc2結合能と分解能を解析した。その結果、N末端のストラクションボックスが分解に必要な配列であること、サイクリンのM期にプログラムされた分解にはcdc2と結合してサイクリン/cdc2複合体を形成することが必要なことが明らかになった。 (2)細胞周期におけるサイクリン/cdc2蛋白質複合体の安定性に関する生化学分析を行ない、この複合体は細胞周期を通じて安定であることが明らかになった(サイクリンB/cdc2複合体の半減期は15時間)。 (3)XenopusサイクリンAcDNAとそのサイクリンボックス変異体および分解ボックス変異体をそれぞれ出芽酵母の発現ベクターにつないでガラクトース誘導により酵母内で発現させると、サイクリンAの発現により酵母細胞周期はS期でブロックされた。cdc28と結合できない変異体を過剰に発現させても成育阻止は見られないことから、XenopusサイクリンAが酵母CDC28と結合して細胞周期が止っていることが示唆される。 続きを見る