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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 生理活性ペプチドによる血管のオートクリン-パラクリン型緊張・増殖制御機構の解明 — AUTOCRINE AND PARACRINE REGULATION OF VASCULAR SMOOTH MUSCLE PROLIFERATION AND TONE BY THE BIOLOGICALLY ACTIVE PEPTIDES.
西村 淳二 ; NISIMURA Junji
研究期間: 1996-1997
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概要: 本研究の目的は生理活性ペプチドによるオートクリン作用について明らかにすることである。まず、アドレノメジュリンが、どの様な細胞に発現し、どの様な細胞に作用を及ぼすかについて明かにした。その結果、アドレノメジュリンが心臓、腸管、血管、膀胱、気道等のいろいろな細胞に発現していることが明らかとなった。しかしながら、その平滑筋に対する作用は、限られていることがわかった(Nishimura et al.,Br.J.Pharmacol,1997)。また、bradykinin(Eguchi et al.,Br.J.Pharmacol,1997)等の生理活性ペプチドに対する血管作用を明らかにした。気道におけるendothelinのオートクリン作用について検討した結果、気道平滑筋、気道上皮にpreproendothelin-1,preproendothelin-3,endothelin receptor,endothelin converting enzymeが発現しており、オートクリン作用の存在が明らかとなった(Yoshimura et al.,Am J Respir Cell Mol Biol,1997)。実験的移植血管におけるendothelin受容体の変化を明らかにした(Eguchi et al.,Cardiovas Res,1997)。さらに、rho kinase mRNAの発現について報告を行った(Niiro et al.,Biochem Biophys Res Commun、1997)。また、カルシウム情報系に関し、細胞内カルシウム濃度と張力の同時測定の結果を報告した。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of エンドセリン変換酵素の作用機構解析と阻害剤開発-血管合併症新規治療薬開発に向けて — Analysis of the processing mechanism of endothelin-converting enzyme and the development of its inhibitors as novel therapeutics for vascular complications.
高柳 涼一 ; TAKAYANAGI Ryoichi
研究期間: 1996-1997
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概要: 成熟エンドセリン(ET-1)は中間体のbig ET-1が「エンドセリン変換酵素-1」(ECE-1)によりプロセスされて生成する。big ET-1には殆ど生物活性がないため、big ET-1からET-1への変換はET作用発現のkey stepと考えられる。本研究ではECE-1の構造・活性相関を解析、ECE-1の阻害剤開発に必須の基礎的知見を得ることを目的として以下の成績を得た。 1. big ET変換活性を阻害するbigET誘導体の検索:種々の構造変換を行ったbig ET-1誘導体を合成し、ECE-1に対する阻害活性を検討した結果、[F^<21>]big ET-1(18-34)と[A^<31>]big ET-1(18-34)の2種の誘導体が有意の阻害活性を示した。興味あることに、[F^<21>]big ET-1(18-34)(Ki=20.6μM)は競合阻害、[A^<31>]big ET-1(18-34)(Ki=35.6μM)は非競合阻害を示し、ECE-1がbig ET-1のP1部位とC末部位を異なった様式で認識する可能性が示唆された。 2. ECE-1の細胞内局在とbig ET-1の細胞内変換部位の同定:ECE-1の阻害剤のデザイン上、阻害剤が細胞内に入る必要性等、big ET-1の細胞内変換部位の同定は重要である。この点に関しては従来、一定の見解が得られていなかったが、本研究で、生細胞で観察可能なGreen Fluorescence Protein(GFP)とECE-1のキメラ蛋白の発現系を構築、生きた細胞でその局在と活性を観察することにより、big ET-1の変換部位が細胞内であることを突き止めた。 3. ヒトECE-1 cDNAのmutagenesis法による構造・活性相関の検索:ECE-1/NEP/Kell familyに共通のC末触媒部位の変異で活性が消失する。さらに、C末細胞外ドメインに糖鎖を付加するAsn残基の存在が、ECE活性に必須であること、膜結合ドメインが正常の細胞内糖鎖付加プロセスに必須であることをを見い出した。 続きを見る
3.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 微小循環機能からみた妊娠時の血圧調節機構とその病的逸脱過程に関する研究
月森 清巳 ; TSUKIMORI Kiyomi
研究期間: 1996-1998
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概要: 本研究では、微小循環系を構成する細胞郡の機能の経時的な変化と相互の関連から、1)正常妊娠における好中球と血管内皮細胞の双方の細胞機能ならびに細胞間相互作用の妊娠の進行にともなう推移をあきらかにすること、2)ついで、妊娠中毒症および慢性高血圧合併妊娠を疾患モデルとして、正常妊娠との対比から本症の病像の憎悪と好中球と欠管内皮細胞の細胞機能との関連を明らかにすることを目的とした。 これまでの研究によって、1)正常妊娠では、妊娠19-22週の極めて限定された時期に好中球のFMLP刺激に依存した活性酸素産生能が特異的に増強していること、2)血管内皮細胞の態様の観察から、妊娠中毒症においては、血管内皮細胞を特異的に傷害する因子が存在すること、3)妊娠中毒症症例の血清には、好中球の活性酸素産生能を増強する因子が存在すること、この活性化した好中球は血管内皮細胞を傷害すること、4)妊娠中毒症を発症した症例の好中球は、血管収縮物質であるendothelin産生が亢進していること、一方、血管弛緩物質である一酸化窒素の産生は抑制していること、5)本因子は絨毛細胞の増殖を抑制することが分かった。 これらの成績から、正常の妊娠の進行過程ならびに妊娠中毒症の発症において好中球は血清による制御を受けていることが実証された。好中球は機能的にも多様性であることを考えれば、前者は循環動態の変化にともなう母体の適応過程の制御に関与すること、後者は、少なくとも当該因子と血管内皮細胞ならびに好中球の細胞機能が関与する機序を介して微小循環系の動態の破綻が惹起されることが示唆された。 続きを見る
4.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 心筋や血管の代謝変化と機能変化を同時に連続観察できる光学的方法の開発と臨床応用 — THE DEVELOPMENT AND THE CLINICAL APPLICATION OF AN OPTICAL SYSTEM FOR THE SIMULTANEOUS DETERMINATION OF METABOLIC AND FUNCTIONAL CHANGES IN THE HEART AND BLOOD VESSELS.
金出 英夫 ; KANAIDE Hideo
研究期間: 1991-1993
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概要: 1。まず当初の計画に従い「心筋および血管の機能と代謝の同時直接観察システム」を開発した。細胞内イオン測定装置としては、日本分光製のCAM230を応用した。これは2基の分光器によって任意波長の2波長励起が可能である。また一方、2波長蛍光測光も可能である。これに集光レンズと同心円型光学線維束を応用し、表面測光型の蛍光・張力同時測定装置を作製した。測定に用いたところ、Caについては既に開発済のOF-1型よりも、4〜5倍感度が高いことが明らかとなったため、これをOF-2型と命名した。 2。OF-1及びOF-2型測定装置の応用によって、in situ大動脈弁内皮細胞の(Ca)i変化直接記録法を開発した。これを利用して、内皮細胞のCa動態に及ぼすエンドセリン(ET)の効果を検討した。ET-1及びET-3は、in situの内皮細胞において(Ca)i上昇を引き起こし、細胞内のCa感受性情報伝達系を活性化していることが示唆された。その作用は、ET-1の方がET-3よりも顕著であった。ET-1による細胞内貯蔵部からのCa遊離に関わるG蛋白はIAP非感受性であり、細胞外からのCa流入に関わるG蛋白はIAP感受性であった。 3。冠動脈の緊張に及ぼすエタノールの影響とその機序を明らかにした。エタノールは平滑筋細胞の(Ca)iを上昇させること、G-蛋白質を介してCa感受性を増加させることにより冠動脈を収縮させることが明らかとなった。一方、エタノールは内皮細胞の(Ca)i上昇を引き起こし、内皮由来弛緩因子(EDRF)を介して冠動脈平滑筋の(Ca)i上昇を僅かに抑え、張力発生を著明に抑制することが明らかとなった。 4。潅流ラット心臓の心筋細胞pH変化をOF-2型測定装置とBCECF色素を用いて記録した。 続きを見る
5.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 内皮細胞由来収縮因子エンドセリンによる血管収縮の細胞内分子機序に関する研究 — Research on the Cellular and molecular Mechanisms of Vasoconstriction Induced by an Endothelial Cell-Derived Vasoconstrictor, Endothelin.
山本 博道 ; YAMAMOTO Hiromichi
研究期間: 1990-1991
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概要: 1.エンドセリン(ET)ー1の、Ca感受性蛍光色素(フラー2)を負荷した豚冠動脈微小血管条片の張力、細胞質Ca濃度([Ca]i)、ミオシン軽鎖隣酸化反応(二次元電気泳動法により測定)に対する効果を、同一標本において調べ、相互の連関を明らかにした。その結果、ETー1によって引き起こされる収縮には、(1)[Ca]i増加に依存し、燐酸化ミオシン軽鎖の増加を伴う要素と、(2)[Ca]i増加に必ずしも依存せず、燐酸化ミオシン軽鎖も増加しない要素が存在することが明らかとなった。[Ca]i増加に依存する要素には、細胞内貯蔵部からのCa放出が主として引き起こす成分と、細胞外Ca流入に依存し、燐酸化ミオシン軽鎖の減少を伴う、主として収縮維持に関与している成分が含まれていることが示唆された。さらに、ETー1には収縮蛋白質系のカルシウム感受性を増幅させる作用の可能性も示唆された。[Ca]i増加の関与しない収縮は、Wー7で抑制されず、Hー7では抑制されることから、Cキナ-ゼを介する機構が関与する可能性が示唆された。 2.フラー2を取り込ませた豚大動脈弁弁尖の表面蛍光連続測光法を用いて、内皮細胞の[Ca]iを測定した。ETー1およびETー3は、[Ca]iの上昇を引き起こし、細胞外Caの存在下では二相性の変化を示した。最初の相は、ピ-クを伴う鋭い[Ca]iの上昇であり、細胞外Caを除いた条件でも観察され、細胞内Ca貯蔵部からのCa放出によるものであり、第二相は、細胞外Caに依存性の[Ca]iの持続的上昇からなっており、細胞膜のCaチャンネルを介するCaの流入によるものと考えられた。さらに、ETー1が、ETー3の場合よりも大きな[Ca]iの上昇を引き起こすことを初めて証明した。従って、ETの生理的役割として、血管平滑筋の収縮を直接引き起こす作用(パラクライン)のみならず、内皮細胞の分泌機能を制御するオ-トクライン情報伝達物質としての役割も考えられた。 続きを見る
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 生理活性ペプチド、エンドセリンの合成酵素(エンドセリン変換酵素)の精製と構造決定 — Purification and structure analysis of endothelin-converting enzyme.
高柳 涼一 ; TAKAYANAGI Ryoichi
研究期間: 1992-1993
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概要: 1.フタ大動脈内膜(内皮)からのエンドセリン変換酵素の可溶性と単離 エンドセリン(ET)変換酵素の本体は金属プロテアーゼ阻害剤であるホスホラミドンに感受性のプロテアーゼであることが判明しているが、内皮以外の組織ではbigET-1を非特異性に切断する他のプロテアーゼが多量に含まれていることが明らかとなった。出芽材料をブタ大動脈内膜(内皮)とすることで、費用、時間の節減と共に従来でのクロマトグラフィー法での精製法を確立することに成功した。即ち、約2000本の大動脈より剥離した内膜から、SDS・ポリアクリルアミド電気泳動上、120KDaの単一バンドとなる酵素標品を得た。膜分画に比べ約12,000倍の精度であった。 2.精製エンドセリン変換酵素の性質 精製標品の至適pHは6.8から7.4の間にあり、極めて狭いことが特徴であった。活性はEDTA、1,10-フェナトロリン、ホスホラミドンで強く阻害されたが、チオルファンでは阻害されず、培養内皮細胞で検討されたエンドセリン変換酵素の性質に良く一致していた。bigET-1に対するKmは3.3μM、Vmaxは0.41μmol/min/mg proteinであった。また、bigET-1誘導体を用いた実験より、bigET-1のTrp^<21>とHis^<27>-Gly^<34>が基質認識に重要であることが判明した。 3.ヒトエンドセリン変換酵素(ECE)のcDNAクローニング ウシECEのcDNAをプローブとしてヒトECE-1cDNAをクローニング、全構造を決定した。また、CHO-K1細胞に発現させてECE-1の活性を指標にECE阻害活性を持つ[F^<21>]bigET-1(18-34),[A^<31>]bigET-1(18-34)を同定した。 続きを見る
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of エンドセリン拮抗薬:虚血性脳障害治療薬としての展望 — Development of endothelin antagonists protecting against ischemic neuronal degeneration
片岡 泰文 ; KATAOKA Yasufumi
研究期間: 1995-1996
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概要: 虚血性脳障害治療薬としてのET受容体拮抗薬の可能性を追求することを目的として、in vivo及びin vitro病態モデル系を用いた実験を行った。(1)RES-701-1(ETB拮抗薬)は線条体におけるET-1およびET-3のドパミン遊離刺激作用を抑制したが、BQ-123(ETA拮抗薬)は抑制しなかった。(2)hypoxia/hypoglycemia期間中にET-1を負荷すると、その後のテスト刺激応答は50〜60%減少し、これは2時間後でも回復しなかった。そこでこれをin vitro脳虚血モデルとして用い、薬効評価を行った。その結果、ETB拮抗薬がET誘発線条体機能障害に対して有効であった。またETB受容体機能を媒介する一酸化窒素に注目し、その合成酵素阻害薬(NG-methyl-L-arginine)の作用を調べたところ、この阻害薬はET誘発線条体機能障害を改善した。(3)pulsinelli等の方法に従い、ラットに一過性の脳虚血を負荷した(in vivo脳虚血モデル)。10分後に各薬物を脳室内注入し、術後7日目に海馬の組織学的検索を行い、CA1錐体細胞生存数を計測した。ETB拮抗薬およびT-0201(ETA/ETB拮抗薬)が虚血性脳神経細胞死に対して保護作用を示した。(4)脳虚血の負荷7日後、海馬CA1錐体細胞死の発現とともに錐体細胞層近傍において125I-ET-1結合量が著名に増大した。これはETB受容体数の増加によるものであった。 本研究は、ETB拮抗薬の脳保護薬としての有効性を示し、虚血性脳障害治療薬の展開に新しい標的を提供するものであった。 続きを見る