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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 熱化学反応用マイクロリアクターの開発と超小型燃料電池システムへの応用 — Development of Microreactions for Applications to Thermochemical Reactors and Miniaturized Fuel Cells
諸岡 成治 ; MOROOKA Shigeharu
研究期間: 2001-2002
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概要: 本研究は、超小型固体高分子型燃料電池での使用を目指して、水蒸気改質反応用のマイクロ触媒反応器を開発することを目的とするもので、2年の研究期間において以下の成果を得た。 (1)耐熱性、耐薬品性がある各種基板上に、マイクロチャンネルを作成するとともに、チャンネル壁面を修飾する手法を開発した。 (2)マイクロチャンネル壁を触媒担体で被覆し、金属触媒を担持する手法を開発した。 (3)複数のマイクロチャンネルに異なった触媒粒子を充填して反応させ、生成物を4重極MSで定量することによって、迅速に触媒評価を行うシステムを開発した。 (4)触媒用マイクロチャンネルを作成した基板の裏側にもマイクロチャンネルを作成し、加熱デバイスを組み込んで触媒反応に要する熱量を供給できる手法を開発した。また、この基板に温度センサを組み込むことにも成功した。 (5)3枚のシリコンウェハを基板として用いて、耐熱性があるピエゾ素子を3個貼り付け、駆動時間を制御することによって、液体用ポンプとした。基板には、加熱機能を有するエバポレータと触媒チャンネルを組み込み、上記ポンプで液体原料を供給して反応させるシステムとした。ポンプの吐出量は、超小型燃料電池の必要メタノール量を十分にまかなえるものであった。 (6)水蒸気改質で生成する一酸化炭素は固体高分子電極の触媒毒であるので、10ppmのレベルまで除去する必要があるが、Y型ゼオライト膜ならびにパラジウム膜を組み込むことによって、一酸化炭素の除去に成功した。Y型ゼオライト膜の場合は、一酸化炭素と同等量の酸素を供給して膜を透過させることで、超高選択性分離が達成できた。パラジウム膜の場合はマイクロチャンネルにパラジウム膜を直接張り込む手法を開発した。 以上の要素技術を総括し、原料供給、改質反応、CO除去を組み合わせた超小型水素製造システムに関して検討を加えた。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ロジウム錯体による触媒的分子間ヒドロアシル化反応 — CATALYTIC INTERMOLECULAR HYDROACYLATION USING RHODIUM COMPLEX
末宗 洋 ; SUEMUNE Hiroshi
研究期間: 2005-2006
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概要: ロジウム錯体による触媒的分子間ヒドロアシル化反応を実用に供し得る素反応として開発するために、当該期間において、特に以下の2項目について、重点的に研究を推進し、一定の成果を得ることができた。 1.ノルボルネン類を反応基質とする立体選択的ヒドロアシル化反応の開発:ロジウム錯体を用いたサリチルアルデヒドとノルボルネン類との分子間ヒドロアシル化反応を検討した。Wilkinson錯体[RhCl(PPh_3)_3]によるノルボルニレンのヒドロアシル化反応は、80℃加熱条件で定量的に進行し、exo-ヒドロアシル化体が立体選択的に得られた。また、AgClO_4を添加すると室温でも高収率で反応が進行した。これに対して、ノルボルナジエンとの反応では、K_3PO_4を添加すると反応は高収率に進行し、endo-ヒドロアシル化体が選択的に得られた。これはノルボルナジエンが二つのオレフィンを有するためロジウム金属とキレーションが可能となり、endo側で分子間ヒドロアシル化反応が進行したためと考察される。また、重水素化サリチルアルデヒドを用いることにより、上記推定反応機構が支持された。(Tetrahedron Letters,2005)(Chemical Engineering,2006)。 2.分子間ヒドロアシル化反応におけるオレフィン基質適用範囲の拡大と反応位置選択性の完全な制御:分子間ヒドロアシル化反応における解決すべき問題点として、単純末端オレフィンへの適用とあわせて、反応の位置選択性制御があった。これらの問題解決のために検討を進め、アルケニルニトリルを基質をすると極めて温和な条件化、末端炭素にアシル化が生起したnormal-付加体を選択的かつ高収率で得ることを見出した。この発見を端緒として、さらにアセトニトリル等のニトリル化合物を添加剤として用いるだけで、単純末端オレフィンとの反応が良好に進行することを明らかにできた。本研究成果は触媒的分子間ヒドロアシル化反応研究においてブレークスルーともいえるものである(J.Org.Chem.,2007)。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of コバルト二核錯体の動的構造制御と新機能開拓 — Dynamic Structure and Novel Functions of Dicobalt Complexes
久枝 良雄 ; HISAEDA Yoshio
研究期間: 2004-2006
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概要: 金属錯体は、中心金属と有機配位子の組み合わせから、多様な電子状態と多彩な幾何構造の創製が可能となり、触媒や分子認識素子としてのみならず、近年は分子集合体のビルディングブロックとして、幅広く利用されている。特に複核金属錯体では、複数の電子移動サイトと分子認識サイトを有し、単核錯体にはない特異な反応性を示すことから、金属酵素モデルを中心として多くの研究例がある。本研究では、こうした複核金属錯体の特徴を利用した新しい機能創生を目的とし、コバルト二核錯体を用いた新しい分子デバイスの構築を行った。具体的には二核錯体を基体とした(1)炭素-炭素結合形成触媒(2)DNA二重らせんの高効率開裂触媒(3)レドックス応答性分子フラスコ(4)レドックス応答性デンドリマー錯体の開発に成功した。 (1)炭素-炭素結合形成触媒:コバルト-炭素結合は、光、電気及び熱などの外部刺激に応答して開裂し、有機ラジカル種を与える。本反応について二核錯体を用いて行うことにより、発生するラジカル種の選択的な二量化反応を見出した。 (2)DNA二重らせんの高効率開裂触媒:水溶性の二核コバルト錯体の合成に成功しコバルト-炭素結合の開裂により生じたラジカル種による高効率なDNA切断反応に成功した。 (3)レドックス応答性分子フラスコ:金属錯体の中心金属の価数変化に起因する幾何構造の変化を利用し、酸化還元に応答して分子認識機能をオン/オフすることが可能なダブルブリッジ型二核錯体の合成に成功した。 (4)レドックス応答性デンドリマー錯体:軸配位子にデンドロンアミンを用いることにより、中心金属の価数変化に応じて、デンドリマーを形成する超分子錯体の創製に成功した。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 疎水性ビタミンB_類を触媒とした電気化学的新有機合成 — Novel Organic Synthesis Catalyzed by Hydrophobic Vitamin B_ Derivatives under Electrochemical Conditions
村上 幸人 ; MURAKAMI Yukito
研究期間: 1988-1989
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概要: 1.ビタミンB_<12>のコリノイド骨格周辺のアミド基を種々のカルボン酸エステル基に変換した疎水性ビタミン_<12>類を合成した。 2.基質としてマロン酸エステルのブロム化物を用い、種々の電位で疎水性ビタミンB_<12>を触媒とする反応を行い、エステル基が分子内1,2-転位する電解条件を見出した。また、マロン酸誘導体以外に、エステルのかわりにエチエステル、アシル、シアノなどの官能基を有する基質についても反応を行い、同様に電子吸引性置換基の1,2-転位が起こることを明らかにした。本研究での実験条件下における反応は触媒的に進行し、2時間でタ-ンオ-バ-数100以上の効率で転位生成物を与えた。種々の分光学的手法により電解反応機構を検討し、1,2-転位反応はアニオン中間体を経由して進行することを明らかにした。さらに、シアンイオンの添加によりヘテロリシス開裂が促進され、1,2-転位反応が効率良く進行することを見出した。 3.グラッシ-カ-ボン電極上で疎水性ビタミンB_<12>誘導体とエポキシモノマ-を反応させ、高分子被覆電極を作製した。作製した修飾電極に関して、FT-IR、蛍光X線、ESCA等により表面分析を行い、疎水性ビタミンB_<12>が電極表面上に固定化されていることを確認した。このビタミンB_<12>修飾電極を、用い、電極表面上の疎水性ビタミンB_<12>に対して、10^5ー10^6倍モルの基質を添加して電解反応を行った。均一系触媒反応と比較して基質の転化率は良くないが、転位生成物の比率の向上が観測された。電極表面上に固定化された疎水性ビタミンB_<12>を基準に評価するとタ-ンオ-バ-数が10^3-10^4となり極めて触媒効率が良い。また、均一系ではほとんど異性化反応が進行しない電解条件(中間体としてラジカルが生成する条件)でも転位生成物が得られた。これは、電極表面上の高分子膜による反応場効果によるものと考えられる。 続きを見る