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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期におけるサイクリンの機能制御因子 — Regulatory Factors of Cyclin Functions in the Cell Cycle
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1996-1998
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概要: 本年度の研究計画に沿って、日本側九州大学小林英紀が酵母と両生類ツメガエルサイクリン結合因子の遺伝的解析を、英国癌研究所のHunt博士が両生類ツメガエルのサイクリンの生化学的解析を、ケンブリッジ大学のCarrington博士が哺乳類マウスのサイクリン結合因子の機能解析を、それぞれ3研究室間で互いに研究連絡をとりあいながら、細胞周期におけるサイクリンの構造と機能に関する研究を行った。 本年度は、小林は、2-ハイブリッド法を用いて同定したサイクリンAのN末端に結合する因子の機能解析を行った結果、ユビキチン類似配列を持った新規タンパク質がサイクリンAの分解を選択的に抑制した。そこで、この生化学的解析をツメガエルの細胞周期系を用いてHunt博士との共同実験を行った結果、本因子はサイクリンAに結合してその分解を特異的に抑制する新規因子であることを同定した。さらに、マウスのA型サイクリンの解析をおこなっているCarrington博士と共に、マウスから本因子のホモログを同定してその解析を進めた。 同時に前年度及び、本研究結果について、13回臨床研国際会議(RIC International Conference,Tokyo)において小林とT.Huntが、それぞれの研究成果を発表するとともに、国際学術誌に論文として発表した。本共同研究はそれぞれの研究室間で極めて効率的に遂行され、今後、発展的に継続することを計画中である。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 卵減数分裂におけるサイクリンAの機能
小林 英紀
研究期間: 1996
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概要: サイクリンはcdkと結合してcdkキナーゼ活性を調節することで細胞周期進行を制御するタンパク質因子である。細胞周期におけるA型サイクリンの機能と構造の関係を明らかにするため、XenopusサイクリンAを出芽酵母に導入して細胞周期停止を引き起こし、それを抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離して、サイクリンA機能に関る因子の同定及びその解析を行った。 (1)Xenopusの卵成熟と胚発生過程における生殖細胞型サイクリンA1と体細胞型サイクリンA2の発現を調べた。サイクリンA1は卵母細胞成熟のGVBDの時期に合成を開始し、器官形成期後消失した。一方、サイクリンA2は卵母から卵割期では発現せず、器官形成期後に発現がみられた。サイクリンA1とA2で発現の時期が異なる。 (2)サイクリンA1cDNAを出芽酵母の発現ベクターにつないでGAL1プロモーターにより発現させて酵母の細胞周期を停止させた。サイクリンAの発現は、本来、分裂期で母細胞と娘細胞に分配されるべき染色体DNAがそのまま娘細胞に引っ張りこまれる現象を引き起こした。この染色体の異常な動きはDNA複製なしに起こった。サイクリンA1と酵母Cdc28の複合体に依存したキナーゼ活性に依存してこの現象が起こった。さらに、サイクリンA1による細胞周期停止抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離してその遺伝子をクローニングし、CDC28の3つの異なる変異を同定した。それら3つの変異部位はサイクリン分子と向き合ったCdc28のC末端葉ドメインにマップされた。変異部位の違いにより、それぞれのサイクリン-Cdc28複合体との結合能に差が見られた。 細胞周期各時期におけるサイクリン-Cdk複合体の結合特異性に、CdkのC末端葉とサイクリンの相互作用が重要な働きをしているのかもしれない。 続きを見る