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1.
雑誌論文
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 溶出波ポーラログラフ法によるシステイン,シスチンの電気化学的挙動に関する研究 — Studies on Electrochemical Behaviors of Cysteine and Cystine with Cathodic Stripping Voltammetry
坂根, 康秀; 松本, 清; 筬島, 豊 ... [ほか]
出版情報: 九州大學農學部學藝雜誌. 35, (1/2), pp. 37-44, 1981-03. 九州大學農學部
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概要: システイン(RSH),シスチン(RSSR)の電気化学的挙動,および溶出波ポーラログラフ法による定量を検討した.RSH,RSSR の電極反応は非常に複雑であり,それぞれのボルタモグラムには2種類の還元波が得られた.その電極反応は式(1)~(8)であると推定された.溶出波ポーラログラフ法による濃縮作用が認められるのはRSH の第2波(Ep=0.475V, pH6.0)とRSSR の第1披(Ep=-0.455V,pH6.0)であった. これら2つの波は吸着的に挙動したが,RSH の第2波は単純な飽和特性を示さず,電極表面での吸着種の変化が示唆された.RSSR は溶出波ポーラログラフ法による直接近景が可能である.一方,RSH については直接定量より2価の銅との波を利用した間接定量が有効であることが判明した. 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of DNA構造体を反応場とする電極-溶液界面の電子移動反応とその制御
高木 誠
研究期間: 1995
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概要: 筆者らが開発したDNA固定化電極は、DNA2重らせん-小分子間相互作用の解析に有望であることがこれまでの研究で明らかになっている。本研究では、配列の明確な化学合成オリゴヌクレオチドを用いて同様にDNAバイオセンサを構築し、遺伝子計測について基礎的な検討を行うことを主たる目的とした。 末端にチオール基を持つDNA(HS-C6-5'-CGTACTGGATGCAAGCTTCA-3')とその相補鎖を化学合成し、金電極上に一本鎖または二重鎖として固定化した。同電極を用いて、フェリシアン/フェロシアン化物イオン(10mM)のサイクリックボルタモグラム(CV)を測定し、ここにアクリジンオレンジ(AO;0.2-40μM)を添加した場合の、CVピーク電流値に与える共存AO濃度の影響を調べた。測定は10mM KNO3を支持電解質とし、25℃にて行った。その結果、DNA固定化電極を用いてフェリ・フェロシアン化物イオンのCV測定を行うと、AOの添加によりボルタモグラムに変化が見られた。すなわちAO濃度に応じてピーク電流値が増加した。しかし一本鎖と二重鎖では応答する濃度域が一桁異なっており、これはAOがDNA二重鎖に特異的にインターカレートすることを反映していると考えられる。一方、電極に一本鎖を固定した後に相補鎖とハイブリダイズさせた場合は、二重鎖を固定化した場合とほぼ同様のAO濃度-電流応答曲線を与えた。相補鎖との二重らせん形成に伴いAO応答濃度が一桁低下するという事実は、このDNA固定化電極が遺伝子の計測に適用可能であることを示唆している。また、末端に酸化還元活性な官能基をもつオリゴヌクレオチドを合成し、これと電極上の一本鎖とのハイブリダイゼーションならびにその電気化学的計測を試みた。こうした第3の電気化学プローブを用いる遺伝子計測法も今後重要になると考えられる。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of DNA構造体を反応場とする電極-溶液界面の電子移動反応とその制御
高木 誠
研究期間: 1994
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概要: 標記研究の要素技術として、1)チオール前駆体による二重鎖DNAの末端修飾、2)フェロセンラベル化オリゴヌクレオチドについて検討し、以下に述べる成果を得た。いずれも標記研究の目的達成と深く結びつくのみならず、単独の研究としても極めて重要な内容を持っている。 1.二重鎖DNAをアフィニティリガンドとするバイオセンサ DNA二重鎖の末端をチオール前駆体で修飾し、チオールの化学吸着をアンカーとした二重鎖DNAの固定化法を提案した。これを修飾電極に応用し、二重鎖DNAをアフィニティリガンドとする薬物・イオンセンサの開発に成功した。本年度は、マグネシウムイオンに高感度(10^<-7>Mレベル)かつ選択的に応答するイオンセンサを確立するこができた。 2.酸化還元活性なDNAプローブの合成と遺伝子DNAの高感度検出 電気化学的なラベルとしてフェロセンを導入した化学合成オリゴヌクレオチドを合成し、相補的な一本鎖DNAとの二重鎖形成について検討した。これを電気化学検出器を備えた高速液体クロマトグラフィーに適用し、フェムトモル量の遺伝子DNAあるいはm-RNAの検出に成功した。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of エレクトロカロリメトリー測定システムの構築 — DEVELOPMENT OF AN ELECTROCALORIMETRY SYSTEM
石黒 慎一 ; ISHIGURO Shin-ichi
研究期間: 1996-1997
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概要: 溶液分析には、センサーとして電極をもちいるポテンショメトリーやさまざまな分光学的手段が一般的に使われている。近年、熱測定の感度が著しく向上し、またオンライン制御によるデータ収集が行われるようになって、ポテンショメトリーと同程度の精度で溶液反応の解析が可能になった。我々はオンライン自動測定の精密滴定カロリメトリーシステムを独自に開発し、これを使って、特に非水系における反応解析を研究した。非水系では適切な電極がなく、一般的にポテンショメトリーが使えない。分析化学において、精密なカロリメトリーの導入はその溶液反応の研究対象を拡大しつつある。さらにカロリメトリーと他の測定法と組み合わせが、より広範囲の溶液反応を理解するうえで有効である。本研究では、これまでの装置の改良で可能な「電極反応と精密熱測定の組み合わせ」を試みた。酸化還元電位は水溶液で広く調べられているが、電極反応にともなうエンタルピー変化に関する研究は少ない。酸化還元反応は二つの電極反応に分割でき、熱測定では陽極と陰極反応を別々に測定することができる。我々はこれを「エレクトロカロリメトリー」と命名し、この測定からどのような情報が得られるのか検討した。既存の精密恒温装置を用いて測定が可能な、新たに1組の測定セルを設計・試作した。これまで、セル熱容量、伝導性、平衡温度の一定性など、その熱的性能評価した。電極反応は電子移動反応であり、金属イオンの溶媒和の変化を伴い,また酸化状態の異なる金属イオンの錯形成反応が平衡して起こることから、反応熱は非常に複雑であり、今までのところ、その詳細な解析までは成功していない.今後,反応系をより単純にし,解析法を確立し,新しい情報を引き出していくよう研究を継続する. 続きを見る
5.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 分子間相互作用の設計と立体制御 — Stereocontrol utilizing intermolecular interaction
香月 勗 ; KATSUKI Tsutomu
研究期間: 1998-2000
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概要: 平成10-12年度の研究では分子間相互作用の研究を基盤に、触媒的不斉合成、鎖状立体制御、不斉記憶に基づくキラル合成の分野で以下の成果を得た。 1)サレン錯体の構造解析の研究結果に基づいて、軸配位子の添加が錯体の触媒作用に及ぼす効果を明らかにした。また、金属錯体触媒の多くは立体反撥などのようにエンタルピーに関連する因子を考慮して設計がなされてきたが、適切な構造をもつ触媒ではエントロピーに関連する要因が反応の立体化学制御に大きく関わることを解明した。これらの知見に基づいて、初めてシス選択的シクロプロパン化を達成した。また、光照射によって活性化をうける不斉触媒を初めて開発し、分子状酸素を利用する不斉酸化反応を見出した。一方、スルフィド類のイミド化でも高エナンチオ選択性を達成した。(香月、伊藤、入江、大場) 2)各種ルイス酸の特性を活用し、エポキシドの立体特異的かつ高位置選択的な開環反応を開発した。これらの手法を駆使して多連続不斉中心の立体制御法とさまざまな官能基の導入法を確立して鎖状分子の一般的な構築法へと展開した。一方、4級炭素の不斉構築法、立体特異的窒素官能基の導入法などの開発とこれらの反応を鍵反応とする生理活性物質の全合成も達成した。(宮下) 3)外部不斉源を用いないα-アミノ酸誘導体のα-アルキル化を検討し、光学活性なα-アルキルアミノ酸の効率的合成法を確立した。また、この不斉誘導がエノラートの動的な不斉記憶に基づくことも明らかにした。さらに、不斉求核触媒を開発し、アシル化に基づくラセミ-アルコールの効率的な速度論的分割を達成した。(川端) 4)遷移金属触媒を利用して、キラルビルディングブロックとして有用なグルカールのさまざまな立体選択的官能基化を達成した。(林) 5)川端・冨士らにより報告されたエノラートイオンの不斉記憶現象が、電極という特殊な反応場を利用することによりアシルイミニウムイオンのようなカチオン性中間体を経る反応でも起こることを見出した。(松村) 続きを見る