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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 動的照射環境下で形成されたマトリクス欠陥の組織評価 — Microstructure of RPV steels under dynamic irradiation environment
渡辺 英雄 ; WATANABE Hideo
研究期間: 2008-2011
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概要: 本研究では原子炉実機により近い動的照射環境(負荷応力・照射強度が変化)でのマトリクス欠陥(格子間原子及び空孔型転位ループ)形成過程に注目して、鉄イオン照射中の内部組織及び磁気(電気)的特性評価を実施することにより、本材料の脆化メカニズムを明らかにする目的で平成20年度から4年計画でスタートした.圧力容器鋼(A533B鋼)及びそのモデル合金としてFe-1. 4Mnを用いて研究を実施し、室温での照射では、弾性領域内での負荷応力においても硬さが無負荷に比べ10-20%程度上昇し、これは応力により導入された転位密度とサイズの上昇に密接に関連することが明らかになった。また、モデル合金の詳細な検討を実施すると同時に、実用鋼における脆化機構についてモデル合金と比較を行った。また、既存のHVEMホルダーを用いて電子線のその場観実と結果の応力下での組織変化に関する理論的考察を行い、研究成果の一部を照射効果に関する国際会議にて数件の口頭発表を行った。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 軽水炉燃料要素中のトリチウムインベントリーと冷却水へのトリチウム移行量の評価 — Tritium Inventory in Fuel Element of Light Water Reactor and Release Mechanism of Tritium to Reactor Coolant
杉崎 昌和 ; SUGISAKI Masayasu
研究期間: 1990-1992
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概要: ウランの三重核分裂によりトリチウムが生成する確立は核分裂10000回に約1回の割合であるが、電気出力1000MWの軽水炉を300日運転すると、軽水炉燃料要素中に約16,000Ciのトリチウムが生成する。これは他の発生源である制御材中の硼素(B)から生成するトリチウム量も含めた炉心全体での発生量の80〜90%に相当する値である。本研究ではこの燃料要素中で発生したトリチウムが冷却水中に移行する量を評価するために必要な素過程の基礎データの取得を行なった。考慮した素過程は(1)ジルカロイ被覆管材中のトリチウムの拡散に及ぼす温度匂配の影響,(2)ジルカロイ被覆管材中の軽水素と拡散流との相互作用、(3)被覆管材中の溶存酸素の影響、である。3年計画の最初にまずトリチウムの拡散に及ぼす温度匂配の効果を明らかにした。この研究成果は1992年の秋に京都で開催された「拡散に関する国際シンポジウム」で発表した。また、高温高圧水によるジルカロイの酸化に伴う軽水素吸収の機構を明らかにするため、ジルコニウムとジルカロイの水蒸気酸化実験と水素吸収量の測定を行なった。特に、ジルカロイの熱処理による微細組織の変化と酸化挙動および水素吸収量の違いの相関関係を明らかにした。また、ジルカロイ被覆管材中に溶存する酸素の水素同位体の拡散に対する影響を調ベるため、ジルカロイ中の水素同位体の拡散係数を精度良く測定できる、しかも従来にない特徴を有する全く新しい水素同位体注入法を開発した。この注入法は水素ガスのグロー放電に基づくもので、H,D,Tの全ての同位体を簡便に金属表面に注入できるものである。この方法の妥当性はジルコニウム金属中の軽水素の拡散係数の測定により確認した。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 軽水炉における燃料被覆管の内面腐食に関する研究
有馬 立身
研究期間: 1996
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概要: 混合酸化物燃料の軽水炉での利用及び高燃焼度化を進めるにあたり、燃料被覆管の内面腐食を研究することは燃料の健全性を考える上で重要である。本研究では、内面腐食の最も基本的な腐食形態である酸化について注目し、酸素分圧の異なる混合ガス雰囲気においてジルカロイ-2被覆管材の酸化実験を行い、その挙動について検討した。 酸化実験での試料の重量変化の測定は熱天秤を用いて行った。反応管内の雰囲気の酸素分圧を緩衝ガス混合法により調整した。混合ガスには、CO^2、CO/CO_2、Ar/H_2を用い、ほぼ大気圧で試料上を通過させた。また、雰囲気の酸素分圧は安定化ジルコニアを用いた酸素センサーで測定した。実験条件は、酸化温度450〜600℃、時間0〜24hに設定した。酸素分圧は1×10^<-30>〜2×10^<-2> atmであった。 ジルカロイ-2の酸化による重量変化は本実験条件の範囲内ではW^3=k・tで表される3乗則に従って増加することが分かった。ここで、W[mg/cm^2]は重量増加、kは速度定数、t[min]は時間である。速度定数と温度の関係から酸化反応の活性化エネルギーを求めると、CO_2、CO/CO_2、Ar/H_2に対して、それぞれ145、171、188kJ/molになった。本研究においては速度定数の酸素分圧依存性は見られかった。これは酸化皮膜の成長が酸素空孔の拡散に支配されているためであると考えられる。走査型電子顕微鏡による断面観察から、600℃で生成した酸化皮膜と下地ジルカロイの界面付近には試料の表面と平行なクラックの存在が認められた。またX線解析法による構造解析の結果から、酸化皮膜は単斜晶ジルコニアの構造を持つことが分かった。 続きを見る