close
1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 新規冷媒の水平管内蒸発・凝縮熱伝達特性に関する研究 — Boiling and Condensation Heat Transfer for New Refrigerants Flowing in Horizontal Tubes
大石 克己 ; OHISHI Katsumi
研究期間: 2001-2002
本文を見る:
概要: オゾン層を破壊せず地球温暖化に対する影響の小さい廃熱回収ヒートポンプ用として開発された含フッ素エーテル化合物の新規冷媒ペンタフルオロエチルメチルエーテル(CF_3CF_2OCH_3:HFE245mc)および冷凍機用冷媒として開発された新規冷媒トリフルオロメチルメチルエーテル(CF_3OCH_3:HFE-143m)に関して,水平管内流沸騰および凝縮熱伝達特性を明らかにするための実験装置を製作し実験を行った. 実験装置は圧縮機駆動型とし,二重管式(内面が平滑な内管を試験流体、対向して環状部を熱源水が流れる)の蒸発器と凝縮器を設置し,蒸発(蒸発温度20℃:HFE245mc,0℃:HFE143m)および凝縮(凝縮温度90℃:HFE245mc,45℃:HFE143m)の実験を行い伝熱特性を明らかにし,熱伝達の予測方法を検討して以下の成果得た. 1.沸騰・蒸発熱伝達の実験によって得られた局所熱伝達係数の測定値は著者らの提案している予測式(森ら,冷空論,16-2,177(1999))と測定条件範囲で全般に良く一致しており,HFE245mc,およびHFE143mは従来の冷媒と同様の伝熱特性を示すとみなすことができ,従来の冷媒に対する熱伝達整理式が適用可能である. 2.凝縮における熱伝達係数の測定値は,従来の冷媒に適用可能な原口らの式(機論,B編,60-574,2117(1994))による算出値と良く一致しており,HFE245mcおよびHFE143mは凝縮の場合も従来の冷媒と同様の伝熱特性を示すものとみなしてよい. 3.HFE245mcの熱伝達係数は従来廃熱回収ヒートポンプ用として使用されていた冷媒CFC-114と伝熱性能を比較したところ,沸騰・蒸発の場合25%〜45%程度大きく,また凝縮の場合には,高い液体質量流量比の領域でほぼ等しい値を示すものの,低中流量比の領域では15%程度大きい値を示しており,伝熱性能上HFE245mcがCFC-114より劣ることはないことがわかった 4.HFE143mの熱伝達係数は冷凍機用冷媒として使用されているHFC-134aと伝熱性能を比較したところ,沸騰・蒸発および凝縮のいずれの場合においても,実験範囲の全般にわたってほぼ等しい値を示しており,熱伝達においてHFE143mがHFC-134aとほぼ同じ性能を有することがわかった. 5.次世代冷媒HFE245mcとHFE143mの沸騰と凝縮の熱伝達は,いずれも従来の冷媒と同様に取り扱ってよく,また代替対象冷媒,CFC114またはHFC134aと比べて,いずれも伝熱性能の点で劣る事はない. 6.伝熱性能の向上を図る目的で管内面に微細なら旋溝を施した管(溝付管)を用いて、HFE245mcおよびHFE143mについて沸騰および凝縮の実験を行っているところである. 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 微細流路内沸騰熱伝達特性と伝熱促進メカニズムの解明
森 英夫
研究期間: 2010-2012
本文を見る:
概要: 内径1mm程度の微細流路を有する円管と矩形管を対象に,冷媒R410Aを用いて,水平流における気液二相流動様相の観察および摩擦圧力損失と沸騰熱伝達に関する実験を行い,以下の結果を得た. 1.水平流の流動様式は,全般に垂直流と類似するが,低流量の中高クオリティでは,気液が上下に分離しした波状流や層状流が現れる.また,円管と矩形管で水平流の流動様式は全般に類似し,低クオリティのスラグ流から中高クオリテオにかけて,高流量ではチャーン流を経て環状流に,また低流量では波状流に遷移する.ただし,矩形管では,波状流からさらに層状流に遷移した. 2.スラグ流における気泡プラグ周囲の液膜厚さは,円管では管底側で厚くなるが,矩形管では管頂側と管底側で同程度に薄くなるのが観察された. 3.水平流の摩擦圧力損失は,いずれの管も,高流量ほど,クオリティの増大につれて増大する傾向を示すが,低流量ではクオリティの影響は小さく,垂直流と比べて小さい値を示した.また,矩形管の摩擦圧力損失は,円管と比べて,ほぼ同じか,条件によっては幾分低い値を示した. 4.矩形管の熱伝達は,低流量の低クオリティ域で流動方向による違いがみられ,水平流では,垂直流より良好な熱伝達を示した.矩形管の水平流における熱伝達は,低流量低中クオリティのスラグ流の流動様式領域で,低熱流束の場合に,円管より高い熱伝達率を示し,熱伝導液膜蒸発による大きな伝熱促進が達成されているのが確認された.これは,気泡プラグ周囲の液膜厚さが,円管では重力により管底側で厚くなるのに対し,矩形管では,表面張力により,4辺でほぼ一様に薄くなることによると考えられた. 5.水平流の場合,ドライアウトクオリティに,管流路断面形状の影響はあまりみられない. 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 油を含む冷媒の水平蒸発管内熱伝達係数の予測方法の確立 — Prediction of Heat Transfer Coefficients for Flow Boiling of Refrigerant-Oil Mixtures in Horizontal Evaporator Tubes
吉田 駿 ; YOSHIDA Suguru
研究期間: 1988-1989
本文を見る:
概要: 1.質量分率で0〜6%の油を含む冷媒の水平平滑蒸発管内熱伝達に関する実験および理論解析を行い、次のような結果を得た。 (1)気液が上下に分離した流れになる低流量の場合、冷媒に油が混入すると、主としてフォ-ミングによって管内周上のぬれ部分が増大するため、クオリティの広い範囲にわたって伝熱が向上する。 (2)比較的高流量になると、完全な環状流になっていない低クオリティ域では、同様にフォ-ミングのため伝熱は向上するが、環状流が形成される高クオリティ域では純冷媒の場合より伝熱が低下する。これは、液膜が薄い管頂側ほど油濃度が高くなり液の粘性係数が大きくなるため局所的に伝熱が著しく悪くなり、その結果周平均熱伝達係数が低下することになる。 (3)油を含む冷媒の周平均熱伝達係数は、高流量低熱流束の場合には、冷媒・油混合液の物性値を用いて、純冷媒の熱伝達予測式から見積ることができる。高流量高熱流束および低流量の場合には、管周上を管頂側の油濃度の高い領域と管底側の油濃度の低い領域に二分し、各油濃度に対応した物性値を用いて純冷媒の予測式から見積られる各領域の熱伝達係数を境界条件として管壁内の二次元熱伝導計算を行うことにより、十分な精度で予測することができると考えられる。 2.内面ら施溝付蒸発管を用いて実験を行い、次の結果を得た。 (1)油質量分率およびクオリティが大きいほど、伝熱は一般に悪くなるが、高流量高熱流束で低クオリティ域では伝熱の向上が認められる。 (2)低流量の場合、熱伝達係数は平滑管の値の約2倍であるが、この伝熱促進の程度は純冷媒の場合に比べて約2/3に低下している。高流量の場合、熱流束と油質量分率が大きくなると、純冷媒の場合とは異なり、高クオリティ域で著しい伝熱促進が達成される。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 二成分混合冷媒を用いるヒートポンプの高性能蒸発器の開発
吉田 駿
研究期間: 1988
本文を見る:
概要: 1.R22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒の水平平滑蒸発管内熱伝達に関する実験を前年度とは異なる条件で行い、混合冷媒の熱伝達係数は、核沸騰が伝熱に大きく寄与する領域では物性値が等価な単一成分冷媒より低くなるが、強制対流が支配的な領域では単一成分冷媒とほぼ等しいという前年度得た結果を再確認した。 2.混合冷媒の管内流沸騰・蒸発熱伝達に関する従来の整理式では上述の特性を十分考慮していないため、実験データの示す傾向を表すことができず新たな整理式を作成する必要がある。 3.管周方向に一様な厚さの液膜が形成される気液環状二相流の詳細な伝熱モデルを作成し、気相および液相中の成分冷媒の半径方向拡散が伝熱に及ぼす影響を計算して検討した結果、この影響は小さく、熱伝達係数がたかだか20%低くなる程度である。すなわち、核沸騰が生じていない強制対流支配域では、混合冷媒の蒸発管内熱伝達に及ぼす半径方向の物質拡散の影響は小さいことが理論的にも確認された。 4.混合冷媒の水平管内環状二相流領域における熱伝達係数は、管周方向に幾分変化し、単一成分冷媒の場合とは逆に、管頂部で低く管底部で高くなる。この原因を調べるために、液膜厚さの管周方向の分布形を仮定し、管周方向の物質移動も考慮したモデルに基づいて計算した結果、管頂部ほど液膜が薄くなり、それに伴って低沸点成分の濃度が小さくなって気液面温度が高くなるためであることを明らかにした。 5.内面にら旋状の微細な溝を加工した管を用いて、R22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒の低流量域における沸騰・蒸発熱伝達の実験を行った結果、溝付管による伝熱促進の程度は、クオリティの低い領域で単一成分冷媒の場合より劣るが、高クオリティ域では単一成分冷媒の場合と同程度あるいはむしろ大きいということが明らかになった。 続きを見る
5.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 二成分混合冷媒を用いるヒートポンプの高性能蒸発器の開発
吉田 駿
研究期間: 1987
本文を見る:
概要: 1.水平蒸発管内で気液二相が環状流の流動様式になっている場合について, 単一成分冷媒に十分な精度で適用できる熱伝達予測式をR22-R114混合冷媒に適用して, 物性値の変化のみを考慮した組成による熱伝達係数の変化を推定した結果, R22の質量分率が40%程度までは組成による熱伝達係数の変化は小さく, これ以上の質量分率では質量分率が増すほど熱伝達係数は大きくなり, R22単一成分の値に近づくことがわかった. 2.R22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒で得た実験データを上述の熱伝達予測式による値と比較検討した結果, 二成分非共沸混合冷媒の水平蒸発管内熱伝達においては, 一般に成分冷媒の拡散抵抗のために伝熱が悪くなるが, これは特に核沸騰が伝熱に寄与していると考えられる領域で顕著であることがわかった. 3.水平蒸発管内の二成分混合冷媒では, 他の条件が同じであっても組成が異なると周平均の伝熱特性に大きい影響を及ぼす気液二相の流動様式が違ってくる場合があること, 更に, 分離流における伝熱に寄与する液でぬらされた部分の面積比が組成によって異なってくることを実験により明らかにし, 二成分混合冷媒の伝熱特性を予測するためには, 拡散抵抗のほかに, これらの差異も考慮する必要があることを指摘した. 4.一様に加熱された円管内を高流量で流れる二成分非共沸混合冷媒の蒸発熱伝達を理論的に解析するために, 気液環状二相流の液膜流と蒸気コア流に対して, 質量, 運動量, 熱量および低沸点成分の質量それぞれの保存を考慮した詳細なモデルを作成した. このモデルを用いてR22-R114混合冷媒および各単一成分冷媒について計算した結果, 蒸気流中には濃度分布が幾分認められるものの, 熱伝達に及ぼす成分冷媒の拡散の影響は小さいことがわかった. 続きを見る
6.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 二成分混合液の管内沸騰熱伝達の機構 — Boiling Heat Transfer of Binary Mixture in a Tube
藤田 恭伸 ; FUJITA Yasunobu
研究期間: 1987-1988
本文を見る:
概要: 1.垂直管内の強制対流沸騰熱伝達の実験に関連し、管外面に、接した熱電対に重畳される加熱用直流電圧成分の補正法の確立と妥当性の確認、混合媒体のバルク温度の算定に必要なエンタルピの修正BWR状態方程式に基づく計算プログラムの作成と収束性の検討、及び液体単相流熱伝達の実験による実験装置と方法の妥当性を確認した。 2.フロン系冷媒R11とR113の各純液、及びR11のモル濃度が25、50、75%の混合媒体を試験液体として、系圧力が0.2と0.4MPa、質量速度が150〜1500kg/m^2S、熱流束が0.5〜100kW/m^2の範囲で、サブクール沸騰から二相強制対流域までの範囲で、局所の熱伝達特性を明らかにした。 3.管入口の状態が高サブクールの場合、バルク液温は非沸騰域では直線的に変化し、管内面温度もバルク液温とほぼ平行に増加する。しかし沸騰が開始すると管内面温度は急速に低下し、これに対応して熱伝達係数は液体単相流のレベルから急上昇する。 4.伝熱特性を沸騰曲線表示した場合に質量速度の影響が無くなる十分発達した核沸騰域のデータについて、濃度依存性を検討した結果によれば、純成分液の熱伝達係数あるいは伝熱面過熱度を基にして濃度の重みを付けて合成した結果に比較すると、伝熱特性は劣る。また伝熱過熱度の増加割合はプール核沸騰に対する予測式とも傾向が異なる。 5.高クオリティの二相強制対流域の熱伝達係数は、クオリティに対して比較的緩慢な変化を示す。また熱伝達係数の濃度依存性も核沸騰の場合に比較すると弱くなっている。 6.伝熱特性の詳細な検討には混合媒体の相平衡図、状態方程式、熱力学的性質、輸送的性質などの情報が不可欠であり、これらのデータの充足と推算法の確立が急務である。 続きを見る
7.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 直接接触蒸発熱交換による廃熱回収 — Direct Contact Evaporation Process for Recovery of Waste Heat
藤田 恭伸 ; Fujita Yasunobu
研究期間: 1985-1986
本文を見る:
概要: 1.熱水中に低沸点媒体を注入する液中噴流形式の直接接触蒸発過程は、ノズル出口近傍での気泡の合体挙動に影響される。低沸点媒体の注入流量と温度、水とのあいだの温度差、ノズル出口レイノズル数が増すと沸騰形態は不安定→安定→蒸気柱へと変化する。 2.沸騰形態が不安定から安定を経て蒸気柱へと遷移するとともに蒸発性能は改善され、蒸気柱形態において最高の性能を示す。 3.蒸気柱形態の発生限界は主として低沸点媒体のノズル出口における過熱度とノズル出口レイノズル数に支配される。低沸点媒体がサブクール液の場合でも気泡核を注入すれば沸騰開始を促し、蒸気柱形態への移行を早める。 4.直接接触蒸発熱交換器の伝熱性能の評価指標としては体積基準の熱伝達係数が適している。熱伝達係数に及ぼす温度,流量,ノズル径等の操作パラメータの影響を検討した。 5.要因分析の結果、蒸発媒体の注入流量と、水と媒体とのあいだの温度差が支配的な影響因子であることが分った。そして流量が増加するほど、また温度差が減少するほど体積基準の熱伝達係数は増加する。 6.温度差の影響に関してモデル実験を行った結果、気液界面に形成される低沸点媒体の液膜の広がり状況が温度差によって変化し、そのために蒸発性能に差が生じることが判明した。 7.直接接触蒸発熱交換器の性能評価と最適設計に必要な体積基準の熱伝達係数の実験整理式を作成した。整理式を用いて各種影響因子の感度解析を行った結果、一般に水温と低沸点媒体流量の変化に対する蒸発性能の感度が高く、熱交換器の幾何学的スケールの変化に対する感度は低いことが判明した。8.以上のユニットモジュールの結果よりスケールアップモジュールの廃熱回収への適用は可能と判断される。 続きを見る
8.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 混合冷媒 HFC32+HFC134aの水平蒸発官内熱伝達に関する研究 — Flow Boiling Heat Transfer to a Non-Azeotropic Refrigerant Mixture of HFC32+HFC134a in Horizontal Tubes
吉田 駿 ; YOSHIDA Suguru
研究期間: 1994-1995
本文を見る:
概要: 将来全廃されることが決定されている冷媒HCFC22の最も有力な代替候補冷媒の一つである2成分非共沸混合冷媒HFC32+HFC134aの水平蒸発菅内局所熱伝達の特性に関して実験を行い,以下の結果を得た. 1.混合冷媒HFC32+HFC134aの水平平滑蒸発管内における局所熱伝達係数は,高流量で強制対流が支配的と考えられる条件では,単一成分冷媒に対する熱伝達予測式で十分精度良く予測することができる.また,そのような場合,混合冷媒の熱伝達係数の値は,単一成分冷媒HCFC22の値とほぼ等しい.しかしながら,低流量で核沸騰の寄与が大きいと考えられる場合には,成分冷媒の物質拡散抵抗のため伝達は悪くなり,熱伝達係数はHCFC22の2/3程度までの低い値となる. 2.混合冷媒HFC32+HFC134aの水平蒸発管内熱伝達は,ら旋溝付菅を用いることによって,単一成分冷媒の場合と同様に,促進され,それは特に低流量の場合に顕著である.混合冷媒の溝付菅における熱伝達には全般的に流量による大きい影響が認められ,高流量では単一成分冷媒HCFC22とほぼ等しい熱伝達係数であるが,低流量ではHCFC22よりもかなり小さい値になり,大きい伝熱促進が達成される流量100Kg/(m^2・s)以下ではHCFC22の1/2程度かそれ以下である. このため,溝付菅による伝熱促進の程度は,冷媒HCFC22の場合よりも全般に小さく,質量速度500Kg/(m^2・s)の場合を除いて,60〜80%程度である. 3.混合冷媒HFC32+HFC134aの摩擦圧力損失勾配は,単一成分冷媒HCFC22の場合と比べて,溝付菅,平滑菅のいずれの菅でも数%〜20%程度大きい.また,混合冷媒の溝付菅における圧力損失は,平滑菅と比べて,同一菅長の場合20%〜60%程度あるいはそれ以上大きいが,伝熱量を同一にした条件で比較すると,溝付菅では平滑菅より伝熱が促進されるため菅長が短くなり,圧力損失は最大でも約30%大きくなる程度である. 続きを見る
9.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 宇宙用排熱システムの高性能化に関する研究
酒井 崇
研究期間: 2009-2010
本文を見る:
概要: 40mmの円板水平上向き伝熱面を用いたプール核沸騰実験にて共溶性混合媒体である1-プロパノール水溶液,2-プロパノール水溶液の低アルコール濃度域において熱伝達係数の向上と限界熱流束の低下を観察した.これはマランゴニ効果によって,合体気泡底部のマクロ液膜の一時気泡底部への給液がなされ,蒸発が促進されて熱伝達係数が上昇する一方で,この蒸発促進によってマクロ液膜の消耗が激しくなることによってバーンアウトが早期に発生したと考えられる.この理論を補強するために,ミクロ液膜蒸発理論に基づいてStephanらが提案したモデルを用いて解析を行い,ミクロ液膜の液膜形状と局所の熱伝達係数を算出して考察した.また,新たな冷媒の候補として新たに3M社のNOVEC649,7100,7200に関してプール核沸騰実験を行い,その核沸騰熱伝達特性を調べた.さらに非共溶性媒体としてFC72と水の混合媒体を用いたプール沸騰実験を液面高さを変えて体系的に実験することにより,熱伝達係数は単成分媒体よりも減少するものの,限界熱流束が単成分で沸騰する場合よりも上昇することを確認し,新たな排熱システムの可能性を見いだした.これは,液液界面の存在により対流効果が大きくなること,温度分布が大きくつくことで擬似的にサブクール状態となることなどが原因として考えられる.また,以上の媒体について相平衡状態の密度,定圧比熱などの熱物性値や飽和温度に関する推算プログラムおよびデータベースをまとめることを行った. 続きを見る
10.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 多成分流体の沸騰熱伝達と限界熱流束に及ぼす濃度の影響の発現機構解明 — INFLUENCE OF COMPOSITION ON HEAT TRANSFER AND CRITICAL HEAT FLUX IN BOILING OF MULTICOMPONENT MIXTURES
藤田 恭伸 ; FUJITA Yasunobu
研究期間: 2000-2001
本文を見る:
概要: 1)気泡成長の解析コード開発と数値シミュレーション 気泡成長の数値解析法をALE法にもとずいて定式化した.ついで,等温伝熱面の境界条件下の気泡成長に適用し,流動と伝熱の計算結果から熱伝達に対するメニスカス液膜の蒸発寄与が大きいことを定量的に示した.気泡の垂直合体や水平合体を解析するため,差分法による三次元解析コードを新たに開発し,単成分流体の気泡成長にともなう先行気泡との合体および隣接気泡との合体を解析し,気泡の形状変化,温度場,速度場を把握した. (2)二成分流体の強制対流沸騰における濃度の影響 二成分流体として冷媒R-134aとR-123との混合流体について,水平管内の強制対流沸騰におけるフローパターンの観察,熱伝達の実験,圧力損失の測定を行った.その結果,圧力損失には濃度の影響は基本的に発現しない.また,低クオリティの核沸騰領域の伝熱劣化はプール核沸騰の場合と同様な気液界面の温度上昇による有効温度差の低下,高クオリティの強制対流蒸発領域の伝熱劣化は環状液膜内の濃度の円周方向分布が主因であることを明らかにした. (3)三成分流体のプール沸騰における濃度の影響 三成分流体のプール沸騰曲線を冷媒R-134a, R-142b, R-123の混合液について測定し,熱伝達劣化と相平衡図との関連性を詳細に検討した.その結果,蒸発界面とバルク液のあいだの温度差が低下することを通して濃度差の影響が発現するとの確信を得た.そしてボイリングレンジを支配因子として伝熱劣化の割合を相関し,プール核沸騰熱伝達の整理式を得た. 続きを見る