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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of プラズマジェットによる水素成層燃焼の基礎研究 — A fundamental research on the combustion of a stratified hydrogen charge by plasma-jet ignition source
小野 信輔 ; ONO Shinsuke
研究期間: 1986-1987
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概要: プラズマジェット点火は高エネルギー密度の噴流による点火方法であり, 広範な領域を少ない遅れ時間で発火させることができる. 本研究では, プラズマジェット点火方式を, 水素を燃料とする直接噴射式火花点火機関に適用し, 高効率安定燃焼を実現するための基礎的研究を行った. この目的達成のため, プラズマジェット点火源の特性を調べる研究と水素噴流の燃焼特性に及ぼす点火位置・時期の影響を調べる研究を行って, 流動系へのプラズマジェット点火の適用について検討した. プラズマジェット点火源については, 燃焼系への適合性を明らかにするため点火源構造, 燃焼室形状, 供給エネルギー量の影響を詳細に調査してつぎのような特徴を明らかにした. 1)噴流の早さ, 方向, エネルギーなどの制御により最適化をはかる自由度が大きい点火方式である. 2)初期火炎形成が迅速であるため発火時期制御が容易である. 3)壁面から離れたところで点火できるなど, 電極露出型点火栓と大きく異なる特性を備えている. 直接噴射式成層燃焼方式では, 燃料噴流の混合過程と点火位置・時期の関係が重要であり, エンジン燃焼室を模した旋回流場での噴流挙動と燃焼特性を調査した. その結果, 噴口径が小さい場合には希釈が速いため, 噴口に近い位置で早期に点火し拡散燃焼形態とすることが有利であり, 一方噴口径が大きい場合には噴口から離れた位置で適当な時間遅れで点火する方が最高燃焼圧力を得るが, 希釈進行による燃焼効率低下は避け難い. 最適点火位置と濃度の関係を明らかにするため低温度熱戦方式の濃度ブローブによる測定を行って噴流境界部での希釈進行過程を明らかにし, 最適点火位置と時期は, 燃焼不能となる希薄域が形成される以前に, 燃料が分布する領域全域での火災形成を可能にする選定が必要であることを明らかにした. 今後この点火方式を実用機関に適用し, 水素噴射成層機関の実用化試験を実施したい. 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 水素添加と酸素富化の併用による希薄炭化水素燃焼限界の拡大と乱流火炎構造の解明
城戸 裕之
研究期間: 1994
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概要: 現在の火花点火機関は、希薄燃焼によりNOxの低減と熱効率の向上(CO_2排気量の低減)を図っているが、より一層の希薄化を制限しているものは、燃焼速度の低下と希薄燃焼限界近くでの点火ミス(失火)の発生である。本研究では混合気自身の燃焼特性を向上させるために、乱れによる燃焼促進効果が最も大きく、かつ希薄燃焼限界が最も低い水素の燃焼特性に着目し、希薄な炭化水素混合気中に水素を少量添加するとともに、さらに酸素を富化し、局所の層流燃焼速度を上げることにより、希薄燃焼限界を拡大することを試みた。実験に使用した燃焼装置は内径が約120mmの球形に近い定容燃焼容器、ファンを回転させることで燃焼室の中心にほぼ等方的な定常乱れ場をつくることができる。所定の乱れ強さで、燃焼室の中心で火花点火し、燃焼実験を行った。 まず、当量比をパラメータとして、水素添加量、酸素富化量をそれぞれ単独に変化させ、層流燃焼速度を計測し、水素添加量ごとに、当量比を横軸、酸素富化量を縦軸とするメタン混合気の場合の等層流燃焼線図を作成した。この線図より、当量比が一番小さく(0.6)、水素添加量、酸素富化量ともになるべく少ない領域で、層流燃焼速度が等しい(15cm/s)混合気を決定した。次にそれぞれの混合気につき、乱れ強さを変化させ、乱流燃焼速度および火災伝ぱ限界を調べた。その結果、少量水素添加(燃料の2割まで)により、乱流燃焼速度が著しく上昇し、乱流燃焼の消炎限界の伸びた。これは水素の選択拡散効果によるものと考えられる。また、酸素を富化した場合、乱流燃焼速度、燃焼限界ともに拡大した。しかし、乱れが弱い領域において乱流燃焼速度の層流燃焼速度に対する比は、酸素無富化の場合が酸素を富化した場合よりお大きいことから、乱流燃焼速度および燃焼限界が拡大したのは、層流燃焼速度が増加したためと考えられ、さらに検討する必要がある。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 水素ガス添加による炭化水素系希薄混合気の燃焼促進
城戸 裕之
研究期間: 1992
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概要: エンジンの一層の低燃費と排ガス浄化を両立させるためには、混合気の希薄燃焼がもっとも効果的であると考えられる。しかしながら、混合気が気薄になる際の大きな障害は、燃焼速度が遅くなる事と希薄燃焼限界近傍で点火ミス(失火)を起こす事である。これらの問題を克服するために点火の強化、乱れによる燃焼の促進、混合気の成層化などの方策がとられているが、混合気自身の燃焼特性を向上させる方法はまだ見られない。水素ガスは希薄燃焼限界がもっとも低く、乱れによる燃焼促進効果がもっとも大きいことから、希薄な炭化水素混合気中へ水素を添加することにより、燃焼速度低下と失火ミスの問題解決に有効であると考えられる。本研究では、まず水素添加量と混合気当量比を単独に変化させながら、メタンとプロパン混合気の層流可燃限界及び燃焼速度を明らかにし、次に燃焼限界近傍の混合気に対し、乱れ強さを変化させ、各々の混合気の消炎限界及び乱流燃焼速度を調べた。燃焼実験装置は、内径120mmの球形に近い定容容器で、向かい合う4つの多孔板の後方にファンを設け、ほぼ一様な乱れ場を作る事ができる。以上の実験により、次の事が明らかとなった。炭化水素/水素/空気混合気系の層流燃焼速度は、両燃料成分の理論酸素量を重みとする、同じ当量比の炭化水素混合気と水素混合気それぞれの層流燃焼速度の平均値に近いことがわかった。また、水素添加量が多いほど、可燃限界近傍希薄混合気の乱流燃焼の消炎限界が著しく伸び、より強い乱れ場での安定な燃焼が可能になった。次に、当量比が同じ混合気では、水素添加量が多い混合気ほど同一乱れによる乱流燃焼速度の増加量は大きくなった。さらに、水素添加による希薄炭化水素混合気の消炎限界の拡大並びに乱流燃焼速度増大の効果は、炭化水素燃料の分子量に依存し、水素添加量が同じ体積割合であれば、その効果は分子量が小さいほど大きくなる事がわかった。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 旋回流中における火炎伝播挙動と燃焼最適化に関する研究 — Study on the Optimization of Combustion with Relation to the Flame Behaviors in a Swirling Flow
小野 信輔 ; ONO Shinsuke
研究期間: 1992-1993
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概要: スワール中の遠心加速度による火炎の対流運動を点火方式と点火位置及び火炎の拡がり速度との関係で調べることを目的として、混合気の初期状態を剛体渦として(1)偏心位置で点火した場合の火炎の挙動、(2)プラズマジェットで点火した場合の火炎挙動、(3)火炎列点火の場合の火炎挙動を調べた。その結果、遠心加速度場における火炎の成長過程がいかに火炎形成方法に依存しているかを明らかにし、たとえ偏心点火であっても、壁面冷却による火炎面積の減少、したがって熱損失の増加は、火炎の対流によって避けることができることを示した。しかし対流運動が速すぎると、火炎塊の中心到達が早まり小さい直径の火炎がその後の過程で伝播阻害を受け易くなることもある。また、弱いプラズマジェットで点火した場合も火花点火と同様な伝播阻害が現れ易いが、強いジェットで乱れを増加させると、燃焼過程の比較的早い時期ではωの増加と共に燃焼改善がみられるが、途中から伝播阻害が現れている。単一火炎はそれが単一スパークで発生してもプラズマジェットで発生しても中心対称火炎となって燃焼遅延を生じ易い。点火源に保炎される場合には、火炎領域が下流部へ拡げられるので燃焼が促進されることになる。時間間隔をおいて点火をくり返して得られる火炎列点火では、1個の点火栓で複数個の火炎を形成できる条件では、火炎発生の時間間隔をスワール速度との関係で変化させることによって熱発生をある程度広範に制御できることが分かった。また、点火栓による火炎保持ができる条件では、複数個の点火栓を配置することによって同じようにある程度熱発生を制御する事ができる。独立した火炎としての振舞は火炎発生時間間隔△τとスワール回転速度ωで決まり、△τが小さいときはωとともに火炎の分離期間は長くなるが△τが大きい場合には対流運動との関係で逆にωとともに短くなることを明らかにした。 続きを見る
5.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 気流中の火炎形成方法と希薄混合気燃焼のアクティブ制御に関する研究 — STUDY ON THE ACTIVE CONTROL OF LEAN COMBUSTION IN THE ENGINE CYLINDER BY MEANS OF FLAME IGNITION PROCESS
小野 信輔 ; ONO Shinsuke
研究期間: 1994-1996
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概要: 本研究は、遠心加速度場において、密度差に基づく火炎の対流運動および旋回流中の火炎流動を利用することにより、また、火炎核の形成時期を調節することによって燃焼初期における火災核分布が全燃焼に及ぼす影響について、天然ガスを燃料とする希薄燃焼火花点火機関を対象として単筒実験機関を用いて検討した基礎研究である。火炎発生をアクティブに制御できるのは、点火の時期だけであるが、スワールとマッチするさまざまの点火時期が考えられる。 多重点火によって制御される燃焼過程では、単点火のMBT時の熱発生率曲線に対して、遅延点火しても後続火炎の形成によって燃焼の改善が見られることを示している。この事は、点火時期遅延によるNO_X低減策が性能劣化を抑えて可能となることを示唆している。このような観点からメタンを燃料として詳細な検討を行い、以下の結論を得た。 (1)希薄燃焼火炎では、電極保炎を避ければ、スワールによる火炎の対流運動を利用して広範な熱発生率制御が可能となる。(2)多重点火、多点点火の時期の制御により初期火炎分布を変えて熱発生率を大きく変化できる。(3)点火時期遅延によるNO_X低減を図っても、多重火炎による燃焼改善は機関効率の低下を制御することが可能である。(4)流動条件や火炎速度の変化を考慮して初期火炎分布の形成を図れば最適制御が可能である。(5)火炎分離による燃焼制御によって燃焼最高圧力の増加を抑え、サイクル仕事過程の改善が可能な場合がある。(6)多点、多重の点火時期制御によって機関の負荷状態に対して燃焼過程をアクティブに制御することが可能である。 続きを見る
6.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 触媒反応安定化燃焼器の高負荷燃焼に関する基礎研究 — STUDY ON HEAVY-DUTY COMBUSTION IN CATALYTICALLY STABILIZED THERMAL REACTOR
小野 信輔 ; ONO Shinsuke
研究期間: 1996-1997
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概要: ガスタービン入口温度が1400°C前後であれば、触媒燃焼器での作動最高温度で火災温度部を生じないため、低公害の燃焼器として注目を集めているが、触媒耐熱温度は、触媒、担体とも高熱負荷および温度変動に対する耐熱性に対して十分なものが得られていない。触媒の耐熱温度を低く保ちながら燃焼ガス温度の上昇を図る方策として、燃料付加による再燃焼技術があり、この研究では、航空機用ジェットエンジン燃焼器に適していると考えられる予混合低NOx燃焼器とは異なる、触媒燃焼によって安定供給される高温燃焼ガスとの混合熱反応による低NOx燃焼器の実現のため、その燃焼特性を調べた。その結果、触媒の耐熱性を考慮すると、1000°C程度であれば触媒による安定燃焼が可能であり、blow-offあるいはblow-out条件下で触媒燃焼ガスに急速混合して低温燃焼させ昇温できることを明らかにした。付加燃料による二次燃焼特性を解明するため、加熱空気を用いたモデル試験装置によって混合熱反応が可能な燃焼条件について調査し、大気圧下での二次燃焼開始を確認した。ついで触媒燃焼ガスを一次燃焼ガスとするシステムにおいて、1〜4atmの比較的低圧下での二次燃焼開始の条件について検討した結果、ある程度以上の加圧下では、比較的小規模の燃焼体積でも容易に混合熱反応を安定持続させることが可能なことを明らかにした。また、2次混合気による火災形成を避ける混合方式も可能であり、低NOx燃焼による昇温が可能なことを明らかにした。 続きを見る