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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 分解タンパク質の配送システムの分子機構
小林 英紀
研究期間: 2007-2008
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概要: ユビキチン依存タンパク質分解経路は、細胞周期、ストレス応答、ミスフォルド蛋白質の選別・排除などの細胞生理機能において、タンパク質の選別と分解を制御する中心的役割を果たしている。ユビキチン依存タンパク質分解経路は、ポリユビキチン鎖を分解タンパク質に付加するユビキチン経路と、ポリユビキチン鎖で標識された分解タンパク質を実際に分解するプロテアソーム装置の両経路で構成される。本研究では、ユビキチン依存プロテアソーム経路を構成する「第3の経路」として位置付けられる、タンパク質分解配送経路を解明することを目的として、UBL-UBA蛋白質の配送機能における役割、分解タンパク質におけるユビキチン鎖の選択性とその調節的役割について、出芽酵母とほ乳類培養細胞を用いて解析した。 (1) In vitro mutagenesisによりリジン残基のポリユビキチン鎖(K29, K48, K63鎖)変異体を作成し、配送因子Dsk2との結合選択性を調べた。その結果、UBLドメインのK29鎖が配送経路を制御することが示された。 (2) 出芽酵母UBL-UBAタンパク質Dsk2に結合するPth2とDif1を同定し、その機能解析を行った。Pth2はUBLドメインに結合してタンパク質分解の配送経路を抑制的に調節する制御因子であること、また、Dif1は浸透圧ストレスに感受性を示す配送因子の結合タンパク質であることが明らかになった。 (3) ストレスに応答して分解されるほ乳類スモールGタンパクGtr2の分解のしくみと配送経路との関係を解析し、Gtr1結合タンパク質とGtr2, Ego1の結合特異性を明らかにした。 これらの研究成果は、ユビキチンープロタソーム経路によるタンパク質分解がDsk2配送因子のユビキチン鎖(K29鎖)によって調節制御を受けていること、また、配送因子Dsk2がストレス応答に関与することを示している。ユビキチン依存タンパク質分解とストレス応答制御の今後の研究に重要な知見として位置づけられる。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ユビキチン関連蛋白質によるポリユビキチン鎖識別・運搬と仕分けの制御
小林 英紀
研究期間: 2003-2004
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概要: 出芽酵母Saccharomyces cerevisiaeのDsk2は、N末端領域のユビキチン様配列(UbLドメイン)を介してプロテアソームと結合し、C末端領域のUBAドメインを介してポリユビキチン鎖と結合することにより、ポリユビキチン化した基質をプロテアソームへ輸送する機能を持つ。 細胞内のDsk2の機能に関与する因子を同定するため、DSK2の過剰発現による生育阻止に対し耐性を示す変異株の分離を行い、sem1変異株を分離した。SEM1は、sec15-1のマルチコピーサプレッサーとして同定された、89アミノ酸からなる蛋白質をコードしている遺伝子である。SEM1破壊株由来の細胞抽出液を用いてイムノブロットを行ったところ、ポリユビキチン鎖の蓄積が見られた。SEM1破壊株においてプロテアソームの基質蛋白質の分解が遅れていた。次にプロテアソームのサブユニットの変異であるrpn1-821とsem1Δの2重変異株、及びpre2-75とsem1Δの2重変異株を作製したところ、制限温度が低下した。これらのことから、Sem1が生体内においてプロテアソームの機能に関与することが示唆された。 また、26Sプロテアソームの免疫沈降を行ったところ、Sem1蛋白質が26Sプロテアソームの19Sサブユニットと共沈することが分かった。また、SEM1破壊株において、26Sプロテアソームが不安定になることが明らかとなった。以前より報告されていた、19Sサブユニットの安定性に関与するサブユニットRPN10は、SEM1と遺伝学的相互作用を示し、rpn10Δsem1Δ二重破壊株は制限温度の低下を引き起こした。またこの二重破壊株由来の26Sプロテアソームはsem1Δ株よりもさらに不安定であることが明らかとなった。以上のことから、Sem1はプロテアソームの安定性に寄与するプロテアソームの19S RPの構成因子であることが示唆された。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of スフィンゴ脂質シグナリングのトポロジーと作用メカニズムの解析 — Topological analysis of sphingolipid signaling
谷 元洋 ; TANI Motohiro
研究期間: 2007-2008
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概要: 生体膜脂質二重層の外層に主に存在するスフィンゴ脂質は、細胞内外のシグナル伝達に重要な役割をはたしている事が知られている。本研究ではスフィンゴ脂質シグナリングの解明に向けて、(1) スフィンゴミエリン合成酵素の翻訳後修飾による局在制御機構の解析,(2) 出芽酵母のスフィンゴ脂質代謝異常高感受性変異株の探索とその表現型の解析を行った。(1) 最近、遺伝子クローニングが行われたスフィンゴミエリン合成酵素には、ゴルジ体に局在する合成酵素1と大部分が形質膜に局在する合成酵素2の2種類が存在することが既に知られている。本研究では翻訳後修飾に注目し、合成酵素2のみが特異的にC末端部においてパルミトイル化と呼ばれる脂質修飾を受けていることを発見した。パルミトイル化が欠損した合成酵素2は、形質膜に局在することができずゴルジ体に局在することから、パルミトイル化はスフィンゴミエリン合成酵素の形質膜局在に関与することが示唆された。(2) 出芽酵母遺伝子ノックアウトライブラリー約4800株全てを対象として大規模スクリーニングを行い、スフィンゴ脂質合成酵素阻害剤による生育阻害に対して高感受性を示す遺伝子欠損株を合計18株単離した。これらの株の表現型解析を詳細に行った結果、細胞内シグナル伝達及び小胞輸送に関わるホスホイノチシドリン酸の量的変動が水酸化脂肪酸を持った複合スフィンゴ脂質の欠損と相互作用することで、酵母が致死となることを明らかにした。このことより特定の構造を持つ複数のリン脂質の代謝異常が相互作用することで、生命の維持に重大な影響を及ぼすことが明らかとなった。また、液胞のH^+-ATPaseの欠損により、セラミドが誘導する生育阻害に対して高感受性となることを明らかにした。 続きを見る
4.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期制御におけるサイクリン調節因子とその機能解析 — Analysis of cyclins in the control of the cell cycle
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1996-1997
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概要: 細胞周期M期進行に伴い、サイクリン依存性キナーゼ(CDK)が活性化され、染色体の凝縮、分離、分配が起こる。M期サイクリンはCDKの調節サブユニットとして細胞周期のM期進行を制御する蛋白質因子である。本研究では、M期サイクリンの生理機能をサイクリンの機能ドメインと関連づけて解析することを目的とした。 脊椎動物のM期サイクリンを出芽酵母の発現ベクターにつないで酵母細胞で発現させて、サイクリン-CDK複合体の活性レベルを変動させることで生育阻止を引き起こし、細胞周期進行に与える影響を細胞レベルと分子レベルで解析した。サイクリンAを酵母染色体に組み込んでで発現させると酵母の細胞周期が停止し、母娘両細胞に均等に分配されるはずの染色体が、娘細胞に引っ張りこまれた。この現象は発現させたサイクリン-Cdc28の複合体に依存したキナーゼ活性により誘導された。出芽酵母の内在性サイクリンの発現により誘導される染色体挙動を調べた結果、M期サイクリンClb3の過剰発現により娘細胞への核移動と核分裂阻害を引き起こすが、GlサイクリンやClb2では起こらないことがわかった。複製した紡錘体極と紡錘体が核の位置に対応して娘細胞側に局在し、伸張した後期紡錘体はみられなかった。Clb3依存性キナーゼがサイクリンAと同様に、スピンドル機能を介してM期での核の挙動に関与することが示唆される。 また、細胞周期停止を抑圧する出芽酵母サプレッサー変異の分離や酵母2-ハイブリッド法により、サイクリンと相互作用する結合因子を同定とその解析を行った結果、CDC28の新規の変異、DEAD1,YDJ1、ユビキチン類似配列を示す新規遺伝子が分離同定された。 これら因子の機能解析を通して、サイクリン依存性キナーゼ活性が、スピンドル機能とどのように関連しているかを分子レベルで明らかにすることが、今後の課題である。 続きを見る
5.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期におけるサイクリンの機能制御因子 — Regulatory Factors of Cyclin Functions in the Cell Cycle
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1996-1998
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概要: 本年度の研究計画に沿って、日本側九州大学小林英紀が酵母と両生類ツメガエルサイクリン結合因子の遺伝的解析を、英国癌研究所のHunt博士が両生類ツメガエルのサイクリンの生化学的解析を、ケンブリッジ大学のCarrington博士が哺乳類マウスのサイクリン結合因子の機能解析を、それぞれ3研究室間で互いに研究連絡をとりあいながら、細胞周期におけるサイクリンの構造と機能に関する研究を行った。 本年度は、小林は、2-ハイブリッド法を用いて同定したサイクリンAのN末端に結合する因子の機能解析を行った結果、ユビキチン類似配列を持った新規タンパク質がサイクリンAの分解を選択的に抑制した。そこで、この生化学的解析をツメガエルの細胞周期系を用いてHunt博士との共同実験を行った結果、本因子はサイクリンAに結合してその分解を特異的に抑制する新規因子であることを同定した。さらに、マウスのA型サイクリンの解析をおこなっているCarrington博士と共に、マウスから本因子のホモログを同定してその解析を進めた。 同時に前年度及び、本研究結果について、13回臨床研国際会議(RIC International Conference,Tokyo)において小林とT.Huntが、それぞれの研究成果を発表するとともに、国際学術誌に論文として発表した。本共同研究はそれぞれの研究室間で極めて効率的に遂行され、今後、発展的に継続することを計画中である。 続きを見る
6.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞周期におけるサイクリンの機能ドメインに関する研究 — Studies on functional domains of cyclins in the cell cycle.
小林 英紀 ; KOBAYASHI Hideki
研究期間: 1993-1994
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概要: 本研究では、細胞周期におけるサイクリンの調節機能を担うサイクリン蛋白質の機能ドメインをin vitroとin vivoで解析した。平成5年度は、(1)サイクリンの分解に関するドメインの解析と(2)サイクリン/cdc2蛋白質複合体の安定性ついて、平成6年度は、(3)Xenopusサイクリンの酵母への導入とその発現、に関する研究を中心に行った。 (1)サイクリンA及びサイクリンBのN末端ドメインに各種の欠失変異、置換変異を挿入し、その改変サイクリンのcdc2結合能と分解能を解析した。その結果、N末端のストラクションボックスが分解に必要な配列であること、サイクリンのM期にプログラムされた分解にはcdc2と結合してサイクリン/cdc2複合体を形成することが必要なことが明らかになった。 (2)細胞周期におけるサイクリン/cdc2蛋白質複合体の安定性に関する生化学分析を行ない、この複合体は細胞周期を通じて安定であることが明らかになった(サイクリンB/cdc2複合体の半減期は15時間)。 (3)XenopusサイクリンAcDNAとそのサイクリンボックス変異体および分解ボックス変異体をそれぞれ出芽酵母の発現ベクターにつないでガラクトース誘導により酵母内で発現させると、サイクリンAの発現により酵母細胞周期はS期でブロックされた。cdc28と結合できない変異体を過剰に発現させても成育阻止は見られないことから、XenopusサイクリンAが酵母CDC28と結合して細胞周期が止っていることが示唆される。 続きを見る
7.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 卵減数分裂におけるA型サイクリンの機能
小林 英紀
研究期間: 1997
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概要: サイクリンはCdkと結合して細胞周期におけるCdkキナーゼ活性を調節する蛋白質である。細胞周期におけるM期サイクリンの機能と構造の関係を明らかにするため、XenopusサイクリンAを出芽酵母に導入して細胞周期停止を引き起こし、それを抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離して、サイクリンAのM期特異的な機能に関るサイクリンドメインの解析と因子の同定について解析を行った。 M期サイクリンの分解ボックスとcdk結合部位サイクリンボックス間の保存領域であるN末端ヘリクッスに注目してその機能を解析した結果、N末端ヘリクッスはCdc2と弱い相互作用を示すことがわかった。サイクリンによる酵母生育阻止を抑圧するサプレッサー変異株の中から同定したcdc28変異は、サイクリンのN末端ヘリックス構造と相互作用するCdc28のC末端葉に変異部位をもち、異なるサイクリンとの選択的相補能をしめした。サイクリン-Cdk複合体はサイクリンボックスとPSTAIRE領域との強い結合で複合体を形成しているが、サイクリンN末端ヘリックスとCdkのC末端葉との弱い結合が、サイクリン-Cdkの結合特異性を決めて細胞周期の継時進行において重要な役割を果たしている可能性が示された。今後、酵母の2-ハイブリッド法とサプレッサー変異株の分離を利用して、この領域と特異的に結合する機能制御因子をクローニングし、サイクリンのN末端分解ドメインと相互作用する調節因子の遺伝子クローニングとM期サイクリンの分解に関する機能解析を行なう計画である。 続きを見る
8.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 卵減数分裂におけるサイクリンAの機能
小林 英紀
研究期間: 1996
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概要: サイクリンはcdkと結合してcdkキナーゼ活性を調節することで細胞周期進行を制御するタンパク質因子である。細胞周期におけるA型サイクリンの機能と構造の関係を明らかにするため、XenopusサイクリンAを出芽酵母に導入して細胞周期停止を引き起こし、それを抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離して、サイクリンA機能に関る因子の同定及びその解析を行った。 (1)Xenopusの卵成熟と胚発生過程における生殖細胞型サイクリンA1と体細胞型サイクリンA2の発現を調べた。サイクリンA1は卵母細胞成熟のGVBDの時期に合成を開始し、器官形成期後消失した。一方、サイクリンA2は卵母から卵割期では発現せず、器官形成期後に発現がみられた。サイクリンA1とA2で発現の時期が異なる。 (2)サイクリンA1cDNAを出芽酵母の発現ベクターにつないでGAL1プロモーターにより発現させて酵母の細胞周期を停止させた。サイクリンAの発現は、本来、分裂期で母細胞と娘細胞に分配されるべき染色体DNAがそのまま娘細胞に引っ張りこまれる現象を引き起こした。この染色体の異常な動きはDNA複製なしに起こった。サイクリンA1と酵母Cdc28の複合体に依存したキナーゼ活性に依存してこの現象が起こった。さらに、サイクリンA1による細胞周期停止抑圧する酵母変異株(サプレッサー変異)を分離してその遺伝子をクローニングし、CDC28の3つの異なる変異を同定した。それら3つの変異部位はサイクリン分子と向き合ったCdc28のC末端葉ドメインにマップされた。変異部位の違いにより、それぞれのサイクリン-Cdc28複合体との結合能に差が見られた。 細胞周期各時期におけるサイクリン-Cdk複合体の結合特異性に、CdkのC末端葉とサイクリンの相互作用が重要な働きをしているのかもしれない。 続きを見る
9.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of アレー解析からの転写制御ネットワークの情報学的解明 — Network Analysis from microarray data
久原 哲 ; KUHARA Satoru
研究期間: 2000-2005
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概要: 1)発現プロファイルの収集と解析結果としては、酵母について、合計400個の遺伝子欠失変異株における発現プロファイルを作成し、ブーリアンモデリング等による遺伝子発現調節ネットワーク作成を行った。この400個のDNAマイクロアレイデータを用いて、出芽酵母のSET domainを有する遺伝子の制御機構解明を行った。野生株ではストレス応答遺伝子群の発現は浸透圧ストレスに応じて急激に上昇した後,減少する変動を示すのに対し,SET7破壊株では浸透圧ストレスによる急激な発現上昇は起こるが,減少が起こらないことが判明した。この結果は,SET7が浸透圧ストレス応答遺伝子の抑制機構に関与していることが示唆された。 2)近年,遺伝子発現データに基づく癌組織の識別問題において,多くの教師付き機械学習法が応用されている。特にSupport Vector Machines (SVMs)は,最も有効な手法の一つとして主流になっている。しかしながら,他のカーネル識別法の応用に関する研究報告はほとんどなされていない。本年度はカーネル識別法の一つであるカーネル部分空間法を癌組織の多クラス識別問題に適用し,複数のタイプのmulticlass SVMsと識別性能を比較した。7つの癌マイクロアレイデータセットを用いた比較実験の結果,カーネル部分空間法はhigh-dimensional dataに対して,multiclass SVMsに匹敵する高い識別性能を示すことが明らかになった。また,gene selectionと併用することにより,より高い識別性能を得ることができた。さらに本研究では,クラス分離度を測るFisherの基準をカーネル化し,カーネルパラメータの選択基準として応用した。実験の結果,カーネル部分空間法におけるパラメータ選択において有効であることが示された。この基準は他のカーネル識別法においても適用可能であり,識別のためのカーネル設計において有用であると考えられる。 続きを見る
10.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of RCC1と核内スモールG蛋白質(RanとRagA)の細胞増殖における役割の研究 — Study on roles of RCC1 and nuclear small G proteins (Ran and RagA) in cell growth.
関口 猛 ; SEKIGUCHI Takeshi
研究期間: 1998-2000
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概要: 本研究において、期間内に以下の成果が得られた。RagAと相互作用する蛋白質をtwo hybrid法を用いて分離した。得られたRag CとRag Dは、Rag Aと細胞内で結合しており、ヘテロダイマーを形成している可能性がある。Rag CとRag Dは、それぞれカルボキシル末端部分でRagAのカルボキシル末端部分と結合していた。Rag CとRag DはRag Aとアミノ酸レベルで平均で6%、Rag CとRag D間では72%のホモロジーがあった。タグを付けたRagAとRag CとRag DのcDNAをBHK21細胞に形質転換し免疫沈降法でRag AとRag C,またRagAとRag Dがそれぞれ結合していることを確認した。間接蛍光法で細胞内局在をみたところ主に細胞質に存在し核にも存在していた。Rag CとRag Dの細胞内での局在は、Rag Aと一致した。Rag Cは、グアニンヌクレオチドと特異的に結合するG蛋白質であった。また、新規遺伝子227の解析をおこない227は、カルボキシル末端でRag Aのロイシンジッパー領域などで相互作用していることがわかった。227はRag AのGTP型には結合するがGDP型には結合しないことからエフェクターの可能性がある。また、主に核に存在しRNPS1やCLK1などのスプライシングや転写にかかわる遺伝子産物と共存していることを確認した。さらに、Rag Aと相互作用する新規ヒト遺伝子158を同定し解析を行っています。 一方、RCC1の研究においては、RCC1のりん酸化の研究を行った。まず、ヒト細胞をP-32で標識し抗RCC1抗体で免疫沈降し電気泳動しRCC1蛋白質が、りん酸化されるのを確認した。さらに、アミノ末端に少なくとも1ヵ所りん酸化される部位があることをみいだし、このアミノ末端のりん酸化部位にりん酸化型の突然変異を導入しトランジエントに細胞に導入したところ細胞質が強く染色され核への移行が阻害された。 続きを見る