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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 並列コンピューティングによる大型船体構造の振動応答解析法に関する研究 — Research on Vibration Analysis using Parallel Computing for Large Ship Structures
安澤 幸隆 ; YASUZAWA Yukitaka
研究期間: 2002-2004
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概要: 従来、船体構造の振動解析は「共振回避設計」を行うための部分構造の固有振動解析が主流であった。しかし、船体各部は様々な固有振動数を持つため、全ての固有振動数を回避することは難しいだけでなく、接水影響で固有振動数が低下し、通常の上逃げによる共振回避が困難な場合もある。そこで、次世代の振動設計は振動応答量を予測して制御する設計を行うべきであると考えられる。減衰の定量化が実現され、応答が精度良く得られるようになれば、応答によっては共振回避する必要がなくなる。そのような周波数応答解析を行うには、全船解析や精度良い大規模構造振動解析が必要であり、膨大な計算量と計算時聞、およびFEMメッシュ作成時間を要する。 本研究ではそこで並列コンピューティングの技術を用いて、分散型計算機により大規模な周波数応答解析を効率よく行う手法を開発した。まず、MPIの通信ライブラリー、WindowsまたはLinuxのOS、Fortranコンパイラー、および高速のネットワークを用いた並列計算機システムを構築し、オフィスで通常使用されているコンピューター環境を利用して大規模な並列構造解析ができることを示した。船体の全船振動解析を行うための、Domain Decomposition before Mesh Generation、すなわち対象構造物の領域分割をまず行った後に有限要素メッシュ生成を行う並列計算用プリ処理の思想を新たに示した。この方法により、メッシュ生成が部分領域毎に行えるため、メッシュ生成に関わる人的作業の並列化も行えるので設計における数値解析が短期間で行える。 また、複数の平板からなる構造に対して領域分割法を用いて、周波数応答解析を並列化して行なうプログラムを開発した。部分領域の境界の適合性を満たすよう、共役勾配法を用いて反復計算を行い、領域境界上の不平衡力を0へ収束させるものである。領域境界には一般に並進と回転の自由度が混在しているため、収束しない場合もあることを示し、前処理によって収束性が大幅に改善されることを示した。また、周波数が高くなるにつれ、収束性が悪化することを明らかにした。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of MAFFTアルゴリズムの拡張によるRNAおよびタンパク質の構造多重アラインメント — Extension of the MAFFT algorithm to RNA and protein structural multiple alignment
加藤 和貴 ; KATOH Kazutaka
研究期間: 2009-2011
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概要: 多重アラインメントは、基本的な配列解析技術の一つであり、広い応用範囲をもつ。系統樹推定、構造予測などに用いられる。本研究の目的は、研究代表者がこれまでに開発した配列多重アラインメントプログラムMAFFTを拡張して、(1)タンパク質やRNAの構造情報を利用した多重アラインメントを計算可能にすること、および、(2)より使いやすいものにして配列解析に関連する研究に広く貢献すること、である。大阪大学と産総研CBRCにおいて計算サービスとプログラム配布を開始し、その結果MAFFTプログラムは広く普及した。また、並列化、既存のアラインメントの拡張といった新規機能を追加した。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 水波と浮体の複雑な相互干渉問題を取り扱う高速計算法の開発 — Development of a numerical method for complicated i nteract i on between waves and floating bodies.
末吉 誠 ; SUEYOSHI Makoto
研究期間: 2008-2010
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概要: 本研究は水波と浮体の複雑な相互干渉、特に船舶や海洋構造物の厳しい波浪環境下での浮体挙動やそれに加わる荷重などを数値シミュレーションする手法を開発することを目的とした。そのために粒子法とそれを境界要素法と組み合わせたハイブリッド法のアルゴリズムを開発するとともに、MPIを用いて並列計算が可能な高速計算プログラムの開発を行った。これに伴って粒子法の境界表現について新たにより柔軟性と汎用性を持つアルゴリズムが開発された。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of インターネットを利用したプラグイン型CAEシステム構築に関する研究 — Research on the Internet Plug-in typed CAE System
塩谷 隆二 ; SHIOYA Ryuji
研究期間: 2007-2010
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概要: 並列計算機上に構築されたCAEシステムをASP化し,Webブラウザからの簡易操作のみで大規模解析を実現可能とするシステムの構築を行った.サーバ側で稼働するCAEシステムとして汎用CAEシステムであるADVENTUREシステムを用い,HTMLとCGI(Common Gateway Interface)を用いたCAE作業の一連の管理,およびデータ送受信を実現し,GUIが必要となる作業にはリッチクライアント技術に属するJava3DベースのJavaアプレットを用いることで,全ての作業をWebブラウザ上で行うことが可能なシステムとした.特に,大規模解析を実現するため,ほぼ全ての処理をサーバ側で実行するシステムとし,サーバ・クライアント間のデータ通信量を効果的に抑えることで,汎用的なCAEシステムでは困難な規模である,1,000万自由度規模の3次元構造解析をWebベースのシステムにおいて実現可能とした. 続きを見る
5.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 実数値遺伝的アルゴリズムを用いたポッドプロペラ推進システムの流力最適化 — Hydrodynamic Optimization for Pod Propulsion System using Real-coded Genetic Algorism
安東 潤 ; ANDO Jun
研究期間: 2004-2006
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概要: 実数値遺伝的アルゴリズムを用いた流力最適化においては、膨大な回数の流力性能の計算を行う必要があり、最適解を得るまでに長大な時間を要するため、流力性能の計算を複数のパーソナルコンピュータにより並行して行い、得られた結果を最適化の計算に順次取り込こむことで計算時間を短縮できるような環境、すなわち並列計算環境を独自の方法で構築した。 実数値遺伝的アルゴリズムを用いて初期プロペラを改良する計算法を開発した。初期プロペラと同等のプロペラ性能を有しつつキャビテーションの発生範囲が半分程度となるような制約条件を与えた。実験による確認の結果、キャビテーションの発生範囲には明確な変化は見られず、性能は逆に悪化した。キャビテーションの発生範囲を減らすための制約条件が厳しすぎたことが原因の一つと考えられる。 ポッドプロペラの流力性能計算法を開発した。実験結果との比較より、本計算法によってポッド形状と流体力の関係を表現できることがわかった。また、ストラットの取り付け角度を変化させることにより、ポッドプロペラに働く横力を小さくすることが可能であることが実験により確かめられた。また、計算によって、ストラットの取り付け角度と横力の関係を表現できることがわかった。 ポッドプロペラ流力性能計算法と実数値遺伝的アルゴリズムを組み合わせて、ポッドプロペラ全体の推力が最大もしくは横力が最小となるようなポッド・ストラット形状を求めるポッドプロペラ流力性能最適化計算法を開発した。 今後の研究の展開に向けた予備的実験として、ポッド下方にフィンを取り付けてポッドプロペラに働く流体力を計測した。フィンの寸法や枚数、取り付け位置によってはポッドプロペラに働く横力が小さいうえに進行方向の流体力の増加が顕著でない場合もあり、フィンの最適化により総合的に優れた流力性能を持っポッドプロペラを創出できる可能性があることがわかった。 続きを見る
6.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 自律分散処理に基づく連成シミュレーション手法の開発と応用
青柳 睦
研究期間: 2004-2007
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概要: 並列処理における自律的な協調分散アルゴリズムの開発を行いナノ分野の並列実アプリケーション実行環境への適応研究を行った。本研究では、与えられた問題サイズに対して実行を開始した後の演算途中においても、並列実行のための「計算ノードの追加」と「障害ノードを動的に回避(切り離し)する」機能を備えたミドルウェアを開発し、フラグメント分子軌道計算法を一例としてその実装を行った。 特に本年度は、研究の総まとめとしてのミドルウェアの整備を行った。具体的には、(a)ミドルウェア層とアプリケーション層のコードを分離独立化および機能の直交化を行い、(b)応用アプリケーションプログラムの記述言語(CまたはFortran)から容易に結合可能な自律分散ミドルウェアとしてAPIに改良を加えた他、(c) Activeなノード構成情報を階層化して応用アプリケーションプログラムから引用できるAPIを追加した。また(c)のAPIを単独に呼ぶことにより、利用者がActiveなノード構成を閲覧できる機能をもったツール等を開発した。 これらの研究開発により、従来では実装が困難であった並列実行中プログラムの動的なノード構成変更を可能とする基盤ミドルのプロトタイプを完成し、その性能と機能を実証できた。 続きを見る
7.
雑誌論文
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of マテリアルサイエンスにおける計算科学の応用
宗藤, 伸治 ; Munetoh, Shinji
出版情報: 九州大学情報基盤センター広報 : 全国共同利用版. 5, (2), pp. 61-64, 2005-10. 九州大学情報基盤センター
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概要: 材料科学分野における計算の応用の観点から、並列計算の利用体系について述べ、平成17年4月に九州大学情報基盤センターに導入された高性能演算サーバー(p5モデル595)の性能評価および活用法に関して論ずる。
8.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 深成岩体の累帯構造から探るマグマ溜り進化の物理過程
松本 光央
研究期間: 2008-2009
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概要: 本年度は、前年度に考案した地層内の蒸気熱水対流の数値計算アルゴリズムに関して更に検討を行った。加えて、このアルゴリズムの実用可能性の実証実験として、大分県の九重火山中央部に位置する九重硫黄山の熱水系の3次元シミュレーションを実施した。地層内の蒸気熱水対流は、熱や物質を効率的に輸送する事から、マグマの冷却・固化によって形成される深成岩や火山岩などの火成岩の形成過程において重要な役割を果たすと考えられる。本年度の研究成果の要点は、以下の3点である。 (1)まず、考案したアルゴリズムの数値安定性を実験的に調べ、安定に計算可能な時間ステップの長さの上限を与える実験式を導出した。考案したアルゴリズムは陽的な時間積分を採用したものであるため、陰的な時間積分を採用した従来のアルゴリズムよりも数値安定性を維持するための時間ステップの長さの制限が厳しくなる。時間ステップの長さは、シミュレーションの計算時間の長さを直接的に決定づけるものであるので、使用可能な時間ステップの長さの上限が実験式によって評価できる事は、考案したアルゴリズムを個別の問題に適用する上で極めて有用である。(2)次に、地層内の蒸気熱水対流のシミュレーションを行う上で必要な水の物性を高速に計算するための電子蒸気表を開発した。この電子蒸気表を使用することで、状態方程式などの実験式をそのまま使用する場合に比べて計算時間は10分の1未満に短縮された。(3)最後に、九重硫黄山の熱水系の3次元シミュレーションを通して、考案したアルゴリズムの実用可能性を示した。このシミュレーションにより、1995年噴火後に九重硫黄山直下に貯留していた蒸気・熱水が多量に地表に放出し、それに伴う急減圧が飽和曲線に沿った急激な温度低下を引き起こしたとする数値モデルを提案し、九重硫黄山の熱水系の減圧および冷却過程に関して重要な知見を得た。 続きを見る
9.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 行列ベクトル積の並列計算高速化のための新しい行列要素分配法の構築
尾上 勇介
研究期間: 2009-2011
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概要: Look-Back GMRES(K)法という反復法の収束性を大幅に向上させる反復法として,MR_LBGMRES(k,m)法と,S-MR_LBGMRES(k,m)法の2種類の算法を開発した.MR_LBGMRES(k,m)法の論文を日本応用数理学会論文誌に投稿し,受理された.S-MR_LBGMRES(k,m)法の論文を日本シミュレーション学会に投稿し,受理された.特に,S-MR_LBGMRES(k,m)法では,Look-BackGMRES(k)法に対する収束性の向上が顕著に見られ,Look-Back GMRES(k)法が収束しない一方,S-MR_LBGMRES(k,m)法は収束するという行列が多く見られた. また,S-MR_LBGMRES(k,m)法を効率よく並列化する研究を行った.分散メモリ並列計算機では,疎行列ベクトル積計算よりも内積計算の方が,効率的な並列化が可能である.S-MR_LBGMRES(k,m)法は,既存の反復法に比べて,内積計算の回数が多く,疎行列ベクトル積計算の回数が少ないため,既存の反復法に比べて,高い並列性能を得ることができた.疎行列ベクトル積計算の並列化においても,昨年度の研究成果を活かし,効率よく並列化できた. 5月にラトビアで行われた国際会議では,分散メモリ計算機での疎行列ベクトル積計算の通信時間削減の工夫についての講演を行った.9月に同志社大学で行われた日本応用数理学会年会では, S-MR_LBGMRES(k,m)法の収束性評価の講演と,S-MR_LBGMRES(k,m)法の分散メモリ計算機上での並列化の講演を行い,質疑応答でも好感触を得た.また,2月にアメリカ合衆国で行われた国際会議では,S-MR_LBGMRES(k,m)法の分散メモリ計算機上での並列化についてのポスター発表を行った. 続きを見る
10.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of hp-有限要素法による3次元計算コードの開発
鈴木 厚
研究期間: 2009-2011
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概要: 非圧縮流れの基礎方程式であるナビエ・ストークス方程式で記述される三次元流れ問題において,なるべく少ない計算量で高解像度の計算を実現でぎるアルゴリズムを開発することが本研究の目的である.ナビエ・ストークス方程式の物質微分項に特性曲線による近似を適用して時間微分の近似を行うと各ステップで線形のストークス方程式を解くことになる.本年度はこの定常のストークス方程式のhp-有限要素法アルゴリズムの開発を開始した.時間ステップを止めて,外力を既知とし,それに対応する流れ場を高精度に近似する適応的な要素細分(h)と高次要素(p)を導入する.計算効率を考え,六面体ではなく,四面体を細分する有限要素列を採用した.局所要素細分のアルゴリズムは,ある部分では要素細分が必要であり,またある部分では粗い要素分割に戻す操作が必要になる.通常の有限要素法では,ある要素を細分した際,その要素に隣接する要素も対応して細分する節点に関する適合性条件を満たす必要がある.このため,要素細分の局所性が弱くなる.これに対して,粗い要素の辺あるいは面の中点に細かい要素の節点を配置できる,不連続有限要素法(Discontinuous Galerkin (DG)法)がある.予備的なコードを作成したところ,DG法では離散化後の剛性行列が非対称なものが近似能力がすぐれているが,大規模非対称行列を解く困難さか残ることがわかった.このため,通常の要素細分アルゴリズムに基づき,また安定化手法を導入してストークス方程式を離散化する手法を採用した.高次要素においては,四面体の頂点だけでなく内部に節点を配置するが,これは細分を行う1次要素と同等の自由度の増加になるため,要素細分の手続きを共通化できることが分かった. 続きを見る