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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 歯周病における飽食因子レプチンの抗炎症作用に関する分子機構 — Molecular mechanism of anti-inflammatory action of leptin in periodontal disease
花澤 重正 ; HANAZAWA Shigemas
研究期間: 2001-2002
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概要: 肥満が歯周疾患の危険因子であることが示唆されている。故にこの因果関係を解析することは意義あることと考える。肥満は飽食因子レプチンによって調節されている。すなわち、レプチンは脂肪細胞が産生し、視床下部に働きかけ、食欲を減退させ、また、エネルギー代謝を活性化させ肥満を調節している。最近、レプチンのレセプターが炎症細胞であるマクロファージにも発現していることが示されている。故に、歯周病原性細菌のリポ多糖はマクロファージの炎症性サイトカインの強力な誘導成分であることから、この炎症性サイトカイン発現に関するレプチンの制御機構を分子レベルで検討することを本研究の目的とした2年間にわたる研究において以下の点を明らかにした。 レプチンはCyclooxygenase-2遺伝子発現を前処理時間依存的に抑制し、その抑制作用は用量依存的であった。さらに、その遺伝子産物であるprostaglandin E2産生も抑制した。レプチンはLPS誘導性NF-kBのコンセンサス配列への結合を抑制した。このNF-kBのコンセンサス配列結合蛋白質がその構成蛋白質であるP65/50であることをWestern blot assayよりこれら二つの蛋白質を明らかに抑制していた。レプチンレセプター欠損マウスではこのような抑制効果を観察することはできなかった。Toll-like receptor4がLPSの細胞情報伝達を作動させる基本的なレセプターであること明らかにされている。従い、レプチン前処理によるLPS誘導性炎症性サイトカインの遺伝子発現に関する抑制効果がそのTLR4の発現抑制によるかについてその遺伝子発現とWestern blot法で調べた。その結果、レプチン前処理によるTLR4の発現を抑制しなかった。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of エネルギー代謝調節における咀嚼の役割とそのメカニズムを解明する研究 — The role of mastication in the mechanism of regulation of energy metabolism
中田 稔 ; 藤瀬 多佳子 ; FUJISE Takako
研究期間: 2001-2003
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概要: 近年、食行動調節のメカニズムについて関心が高まってきている。口腔は、食行動の実行の場でありかつ、中枢性食行動調節に関わる数々の感覚情報の発信源であり、食行動調節機構における咀嚼の役割とそのメカニズムを解明することは、口腔の健康の意義を鮮明にする上で重要な課題だといえる。本研究では、一連の消化吸収過程において、咀嚼時の口腔感覚入力が、中枢を介してエネルギー代謝調節にどのような影響を与えているか、また、味覚の受容および情報伝達機構とその生体機能調節について、行動学から分子生物学にわたる多面的アプローチによる解明を試みた。我々は、咀嚼時の口腔内感覚入力が、ヒスタミン神経系を介して、エネルギー摂取過程に影響を及ぼすことを過去に報告した。そこで、本研究では、咀嚼のエネルギー消費過程における役割の解明を目的とした。1回の自由摂食行動に伴う食事性熱産生についてラットで検討したところ、咀嚼時の感覚入力が少ない低硬度飼料摂取群では、消化吸収前の食事性熱産生が減少しており、消化吸収前の食事性熱産生には、ヒスタミン神経系および交感神経系が関与している可能性が示唆された。体成分の比較より、低硬度飼料および液体飼料長期飼育群では、固形飼料飼育群より内臓脂肪の重量%が有意に高いことがわかった。すなわち、同一成分の食事でも性状の違いによって咀嚼時の感覚入力が異なる場合、食事に伴う熱産生に変化が生じ、内臓脂肪の蓄積量にも影響を及ぼすことがわかった。また、唾液タンパク賛の研究より、食物依存性に誘導される唾液蛋白質は、食物に含まれる物質の化学情報の認識と、それに続くより複雑な情報処理過程を経ていることが示唆された。食物の成分中の刺激物は感覚入方経路によって、唾液腺への出力系も異なっている可能性も示唆され、食物刺激の質的相違に対応する特異性の高い唾液蛋白質生合成機構が存在する可能性が示唆された。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ウェイトコントロールと骨格筋特性に関する食・運動による介入研究 — Intervention-studies in weight control and skeletal muscle characteristics with food restriction and exercise
熊谷 秋三 ; KUMAGAI Shuzo
研究期間: 2001-2002
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概要: 近年、筋線維組成や筋の酸化系酵素活性などの骨格筋特性が体脂肪率やインスリン依存性糖取込みと関連性があることなどから、骨格筋特性が肥満やインスリン抵抗性症候群のリスクファクターである可能性が指摘されている。しかし、これらの先行研究はいずれも単に横断的な関連性を示したのみであり、その因果関係は不明であるため、骨格筋特性と肥満・インスリン抵抗性症候群の関係をさらに詳細に検討するために介入研究の必要性があった。そこで、昨年度は高脂肪食負荷による腹腔内脂肪蓄積の個体差と骨格筋特性の適応能力の関係を調べた結果、肥満の初期段階では筋の酸化能を高めることにより肥満の進行を抑制しようとする機能があることが示唆された。この結果を踏まえて、本年度はラット(雄、n=31)に4週間の食事制限(60%)を行い、腹腔内脂肪量が多かった群(n=7)と少なかった群(n=7)に分類した。また、自由摂食の対照群(n=10)も設定した。食事制限前には腓腹筋外側頭深層部から筋生検を行い、食事制限後にも同部位の筋を摘出してhexokinase(糖代謝)、citrate synthase(CS ; TCA回路)、β-hydroxyacyl CoA dehydrogenase (βHAD;脂肪酸β酸化)の活性を測定した。また、これらの酵素活性を高める可能性のあるホルモンであるレプチン濃度も測定した。その結果、腹腔内脂肪量が少なかった群では食事制限後すべての酵素の活性が対照群に比較して有意に低値を示すと共に、CSおよびβHAD活性とレプチン濃度には有意な正の相関関係が認められた。以上の結果などから、食事依存性の減量の初期段階ではレプチンによる調節のもとで筋の酸化能を下げることにより、体重減少の進行を抑制しようとする機能があることが示唆された。本結果は、すでに学術雑誌に投稿しており査読中である。 続きを見る
4.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 口腔消化管味覚センサーのシグナル調節・伝達機構の解明
二ノ宮 裕三
研究期間: 2011-2013
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概要: 本研究は、1)食欲制御因子レプチン・エンドカンナビノイドの拮抗的味覚感受性調節機構、2)腸管内分泌細胞の食欲制御因子による感受性調節機構、3)味特異的神経伝達への消化管ホルモンの関与、4)甘味うま味受容体遺伝子の多型性と味覚感受性の連関、の解析を進めることによって、摂食・栄養吸収に協調して働く、口腔消化管味覚センサーのシグナル調節・伝達機構を解明することを目的とする。 本年度の計画研究により、1)甘味受容体コンポーネントT1r3を発現する細胞の約40%がOb-Rbを、約60%がCB1受容体を発現すること、さらにその一部はすべての受容体を共発現すること、T1r3-GFP味細胞は発現受容体に対応し、レプチンあるいはエンドカンナビノイドに甘味応答調節されること、正常マウスの味神経の甘味応答は内因性レプチンの調節を受けるがエンドカンナビノイドは働かないこと、逆にdb/dbマウスはエンドカンナビノイドのみが働いていることが明らかになった。2)マウス腸管内分泌細胞培養系STC-1にT1r2,T1r3,CB1,Ob-Rbが発現し、甘味物質の応答はレプチンで抑制され、その効果は甘味受容体とOb-Rbの阻害剤により減弱することが分かった。3)味細胞における甘味受容体とGLP-1,GIPは舌前部で共発現するが、舌後部ではGIPが発現しないこと、味神経が血中へのインクレチン投与により応答し、それらの受容体アンタゴニストにより抑制されること、味細胞での刺激依存的GLP-1分泌測定が可能であることが分かった。4)うま味受容体コンポーネントT1r1、T1r3、mGluR1の支配遺伝子のアミノ酸変異の内、マイナーアレル頻度の最も高いSNPがうま味感受性と有意に連関しており、かつT1rsとmGluR1の間では独立している可能性が示唆された。以上、本研究は計画通りの進捗を得られている。 続きを見る
5.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of マリファナ様物質(カンナビノイド)による味覚修飾作用と肥満
大栗 弾宏
研究期間: 2007-2008
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概要: 本研究は、マリファナに含まれ摂食促進作用を持つカンナビノイドの味細胞における味応答修飾効果、およびレプチンとの拮抗性について、正常系(C57BL/6)マウス、あるいはレプチン受容体変異系であるdb/db肥満マウス、さらにカンナビノイド受容体欠損であるCB1-KOマウスを用いて、カンナビノイド腹腔内投与前後での味覚感受性の変化を電気生理学的および行動学的手法により解析し、末梢味覚器からの情報による食嗜好性の形成・調節メカニズムの検討、ならびに肥満との関連性を検討することを目的としている。 正常系マウスを用いて、舌前部の味蕾を支配する鼓索神経応答記録の経時的変化を解析したところ、各種甘味および旨味の相乗効果を引き起こすMSG+IMP応答のみ、内因性カンナビノイド(アナンダミドあるいは2-AG)投与5分後に増大し始め、約30分後にピークに達し、その後ゆるやかにコントロールレベルに戻ることがわかった。またその増大効果は、カンナビノイド投与濃度依存的であることが明らかとなった。CB1-KOマウスでは、それらの効果が認められなかった。さらに、正常系マウスに比べて甘味特異的に高い応答性を示すdb/dbマウスにおいてもそれらの効果が認められなかったが、例数は少ないもののCB1アンタゴニストであるAM251の投与により甘味応答の抑制を示す傾向にあった。一方、行動応答解析においても、正常系およびCB-1KOマウスは神経応答と同様の結果を示すことがわかった。このことから、カンナビノイドはCB1を介し、中枢のみならず末梢からも摂食(特に甘味嗜好)を促進し、食調節に関与している可能性が示唆された。以上の結果をまとめ、現在論文投稿準備中である。 続きを見る
6.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of アンドロゲン受容体破壊マウスにおける中枢性肥満機序と動脈硬化に関する研究
柳瀬 敏彦
研究期間: 2005-2006
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概要: 我々はアンドロゲン受容体(AR)KOオスマウス(AR(L-/Y))はエネルギー代謝の低下により晩発性肥満をきたすことを報告した(Diabetes 54,1000-8,2005)。この研究成果を背景に本研究ではARの肥満における中枢性関与とその機序を解明を試みた。脂肪由来ホルモンのレプチンは摂食とエネルギー代謝の主要調節因子として働くが、AR(L-/Y))では、血中レプチン濃度の増加にも関わらず摂食量は正常であったことから、レプチン抵抗性が存在する。我々は昨年度、成獣オスマウスの視床下部諸核におけるAR発現を免疫組織染色にて証明し、その発現パターンは既報のレプチン受容体の発現パターンに類似することを報告した。本年度はより直接的に二重染色によりオスマウス視床下部弓状におけるARとレプチン受容体の共局在を証明し、レプチン支配下の中枢性エネルギー調節機構にARが関与する可能性を示した。昨年度、ARのリガンドであるdihydrotestosterone(DHT)の脳室内投与はオスマウスの食欲を一過性に抑制し、さらに睾丸摘出による内因性アンドロゲンの供給遮断により、レプチンの脳室内投与による食餌摂取抑制効果と体重減少効果の減少を報告した。本年度はさらにARのレプチンシグナルへの関与に関して、in vitroにおけるより詳細な基礎的検討を行なった。レプチンはレプチン受容体に結合し、STAT3のY705をリン酸化することによりその主要な生物作用を発揮する。興味深いことにARはDHT濃度依存性にレプチン-リン酸化STAT3の特異的標的遺伝子であるAcute Phase responsive element(APRE)並びに内因性の標的遺伝子であるPOMC(proopiomelanocortin)遺伝子の転写を促進した。またARはレプチン誘導性のSTAT3の転写活性化も増強した。このレプチンシグナル増強効果はAR特異的であり、ERa,b,PR,GRでは認められなかった。また、ARのこの効果の発揮にはARのDNA結合領域とAF-1領域が重要であった。さらにARのレプチンシグナルの増強効果は少なくともSTAT3Y705リン酸化を増強するためではないと考えられた。現時点では、ARがSTAT3の核内移行を増強する可能性を示唆する結果が得られており、現在、ARKOマウスにおけるSTAT3の細胞内局在を検討中である。 続きを見る
7.
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Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 多重甘味受容体欠損マウスを用いたレプチンによる甘味感受性抑制メカニズムの解析
重村 憲徳
研究期間: 2004-2005
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概要: Tlr3-ノックアウトマウス(Tlr3-KO)の甘味応答に対するレプチンの抑制効果を鼓索・舌咽神経応答解析により検索したが、結果は明確ではなかった。この理由として、正常マウスに対するレプチンの抑制効果はコントロールの約70%までの効果であること、そしてTlr3-KOに残存する甘味感受性は、鼓索神経では人工甘味料に対する応答は消失し、ショ糖に対しては対照の60%以下に低下しており、また舌咽神経は鼓索神経とくらべて甘味物質に対する応答が小さく、KOマウスの応答変化も不明瞭であったことが原因であると考えられる。次に、正常マウスにおける単一味細胞におけるレプチン受容体Ob-Rb とTlr3との関係を検索した。方法は、共発現の解析にはチラミドを利用した二重in situ hybridization、single cell RT-PCR法を用いた。さらに単一味蕾を用いたルーズパッチ法により甘味応答細胞におけるレプチン投与によるスパイク頻度の変化を調べた。二重in situ hybridization、single cell RT-PCR法ともに共発現を明らかにすることが出来なかった。この理由として、Ob-Rb mRNA発現量が少ないことが考えられた。ルーズパッチ法を用いた解析では、30mMサッカリンに応答した味細胞に100ng/mlレプチンをバスアプリケーションし、再度30mMサッカリンで刺激すると、スパイク頻度の減少が確認された(11回→0回/20秒)。上述のようにTlr3は人工甘味料サッカリンの応答に強く関与していることが明らかにされているため、レプチンの抑制効果は少なくともTlr3発現甘味応答細胞ではおこっている可能性が示唆された。 続きを見る
8.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 脂肪細胞由来の生理活性物質の健康指標としての意義に関する運動疫学研究
熊谷 秋三
研究期間: 2004-2005
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概要: 本研究の目的は、非薬物療法下にある肥満を伴う境界型(IGT)および2型糖尿病男性患者(Type2DM)を対象に、代謝異常症候群(MS)とレプチン、アディポネクチンおよびC反応性蛋白(CRP)との関連性疫学的手法を用いて検討した。男性IGT/Type2DMを対象に、レプチン、アディポネクチン(77名)およびCRP(91名)濃度3区分に対するMS発現のオッズ比をロジスティック回帰分析より求めた。高値群に比べLow-レプチン群およびLow-アディポネクチン群のMS発現のオッズ比(年齢調整)は、それぞれ0.128(95%CI:0.060-0.782、3.650(1.058-12.590)で有意であった。特にHigh-A/L比群に比べ、低値群のオッズ比は、7.6と有意に高かった。さらに、Low-CRP群に比べHigh-およびmoderate-CRP群のMS出現のオッズ比は、それぞれ2.93(1.003-8.577)、5.333(1.621-17.548)と有意に高かった。しかしながら、これらの有意性は、BMIおよびVO_2maxを調節因子として加えると消失した。レプチン、アディポネクチン、A/L比およびCRPはMS発現の有意なバイオマーカーであったが、それらの関連性には肥満尺度(VFAやBMI)および持久性体力の関与が示唆された。対象者の高レプチン血症および低アディポネクチン血症が認められた。アディポネクチンとレプチンとのバランス(A/L比)が個々の単独指標よりもより有効な評価マーカーであった。このことからMS出現には、アディポサイトカインの調節異常が関与している可能性が示唆されたが、VO_2maxおよびVFAを調整すると、これらの有意性は全て消滅してしまった。したがってMS出現には、アディポサイトカインよりもVO_2maxおよびVFAにより強く関与している可能性が示唆された。しかしながら、本研究は横断的デザインであるため、これらの因果関係は明らかでない。さらに、CRP濃度が高いほどVO_2maxが有意に低いことが認められたが,VFAとの関連は示されなかった。加えて,CRP濃度が高いほど有意にMS出現を高めていたが、MS出現は、CRP濃度よりも持久性体力により強く関与している可能性が示唆された。CRP濃度とVO_2maxとの間に負の相関関係が認められたことから,VO_2maxの高いことがCRP濃度上昇を抑制し、同時にMS出現の抑制にも関連している可能性が示唆された。 続きを見る
9.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of レプチン(代謝調節ホルモン)と歯の萌出期の顎骨リモデリング — Relations of Leptin and jaw bone remodeling at tooth eruption stage
中村 由紀 ; NAKAMURA Yuki
研究期間: 2007-2008
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概要: 本研究と関連したこれまでの研究業績より、レプチンが味覚器にも作用していることが明らかになり、口腔内器官もまたレプチンの作用部位であることがわかった。さらに研究を進め、口腔内器官(味覚器)のレプチンの感受性はレプチンの血中濃度と関連を示し日内変動していることが明らかになった。中枢神経に作用しエネルギー調節に働いているレプチンホルモンの新しい機能、役割の解明の一助と考える。 続きを見る
10.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 心理的因子が食欲や摂食調節ペプチドに及ぼす影響 — A study of the effect that a psychologic factors give to an appetite and eating regulatory substances
河合 啓介 ; KAWAI Keisuke
研究期間: 2006-2007
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概要: 研究1.<目的>神経性食欲不振症患者(AN)のBMI(body mass index)を規定する身体的・心理的因子を検討する。<方法>入院AN患者24例について、入院時BMI値と以下の因子の関連を調査した。入院後の1日の食事摂取量、血中の摂食調節因子<アシル化グレリン・ディスアシルグレリン・レプチン・血糖・インスリン>,血清コルチゾール、心理因子(SDS、STAI、EDI)及び空腹感・満腹感の自覚症状(VAS)。統計は重回帰分析を施行。<結果>BMIは、食欲促進する活性が認められていないディスアシルグレリン(β-0.62 p=0.001)とEDIの成熟拒否(β-0.411 p=0.016)のみに関連があった。入院後の摂取カロリーは、BMIと相関しなかった。<結論>成熟拒否とディスアシルグレリンは、ANのBMIに関与している可能性がある因子である。 研究2.<目的>健常人の食欲がイメージによって影響を受ける機序を検討する。<方法>健常ボランティア90名の内被暗示性の強い12名につき構造化された催眠イメージを用いて満腹感や空腹感を与え、摂食関連ペプチド(グレリン・レプチン,NPY)や胃電図の変動を検討する。<結果>催眠イメージでは空腹感・満腹感は変動するが、摂食関連ペプチドの変動は有意に認められない。胃電図の変動は個々の症例によってことなる。 <意義・重要性> 1.ヒトにおいて、食欲は身体的な要因(飢餓状態)だけではなく、認識、感情、報酬を含む高次機能が関与した心理的な要因に影響をうける。AN患者では、重回帰分析を行うと、健常人と異なりレプチン・アシル化グレリンのBMIへの影響より、心理的因子やディスアシルグレリンに強く影響をうけていることが明らかとなった。 2.健常人において、催眠イメージによる空腹感・満腹感は、グレリン・レプチンなどの摂食関連ペプチドを介さない経路で誘発されている可能性がある。 続きを見る