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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of プロセシングプロテアーゼによるミトコンドリアタンパク質の延長ペプチド認識構造の解析
荻島 正
研究期間: 1993
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概要: ミトコンドリアプロセシングプロテアーゼによる認識機構を明らかにするために、以下の研究をおこなった。(1)プロテアーゼ反応をリアルタイムで測定できる基質の開発。(2)基質と同様に酵素に結合するが、切断を受けず酵素と安定な複合体を形成する基質類似体の開発 (1)リンゴ酸脱水素酵素の延長ペプチドをモデルとした合成ペプチドが、ミトコンドリアプロセシングプロテアーゼの基質となり正しい位置で切断を受けることを明らかにした。この合成ペプチドを修飾し、アミノ末端に蛍光基を、切断部位をはさんでカルボキシル末端側に消光基を導入した。その結果、蛍光基は延長ペプチド中の遠位のアルギニンよりもアミノ末端側に存在し、消光基はカルボキシル末端側の切断部位、すたわち、P1'から少なくとも3残基は離れていれば切断に伴い蛍光を発することが判明した。この基質は酵素反応をリアルタイムでしかも高感度に測定することを可能にした。この蛍光基質をさまざまに改変することで、基質認識における遠位および近位のアルギニン、P1'位のアミノ酸の重要性が判明した。 (2)リンゴ酸脱水素酵素の延長ペプチド中のP1'位のアミノ酸をL-フェニルアラニンからD-フェニルアラニンへと置換させた。この基質類似体はプロテアーゼにより切断を受けなくなるばかりか、もとのペプチドやin vitroで合成した前駆体タンパク質の切断をも強く阻害した。この基質類似体を用いて酵素の部位特異的標識化などへの応用を現在準備している。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ミトコンドリアプロセシングペプチダーゼ系における基質および基質認識構造の解析 — Analysis for the Substrate Strucure and Structure Responsible for Substrate-recognition by Mitochondrial Processing Peptidase
荻島 正 ; OGISHIMA Tadashi
研究期間: 1995-1996
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概要: リンゴ酸脱水素酵素(MDH)の延長ペプチドをモデルとした合成ペプチドに自己消光性の蛍光基を導入することで、ミトコンドリアプロセシングペプチダーゼ(MPP)の反応をリアルタイムで簡便に測定するのに成功した。他のミトコンドリアタンパク質前駆体の延長ペプチドをモデルとした基質についても解析を行い、それらにおいても、MDHと同様の認識シグナルが働いていることを明らかにした。MDHにおいては、延長ペプチド部分の近位と遠位アルギニンの間には柔軟な構造が不可欠であることを、主鎖にエーテル基を導入したアミノ酸をその部分に入れることで証明した。さらに、アルギニンのアナログアミノ酸を用いることで、近位アルギニンの認識には側鎖の2カ所の水素結合とイオン結合が関与していることを明らかにした。以上のような認識要素は実際の前駆体タンパク質でも機能していることを明らかにした。 点変異法によりβ-サブユニットに触媒部位があることを明らかにした。αおよびβ-サブユニットを大腸菌で大量発現させる系を確立し、これらのサブユニットを高純度に精製し、再構成することに成功した。この再構成系を用いて合成基質による光親和性標識を行ったところ、基質の切断部位付近は触媒部位のあるβ-サブユニットに結合することが判明した。しかし、基質のC-末端部はα-サブユニットと結合することが判明した。すなわち、これらのことは、両サブユニットが共同で基質認識部位を形成していることを強く示唆している。 続きを見る