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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 食細胞特異的シトクロームb_によるスーパーオキシド生成とその調節機構
住本 英樹
研究期間: 1996
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概要: 殺菌に関与する食細胞NADPHオキシダーゼの本体は細胞膜に存在するシトクロームb_<558>(gp91^<phox>とp22^<phox>の2つのサブユニットから成る)であり、その活性化には2つの細胞質因子(p47^<phox>とp67^<phox>)が移行してシトクロームb_<558>と相互作用する必要があるが、活性化の分子機構は殆ど解っていなかった。本年度は以下のことを見いだした。(1)gp91^<phox>にNADPH結合部位が存在すること。(2)シトクロームb_<558>と細胞質因子の相互作用は、p47^<phox>(2つのSH3ドメインをもつ)とp22^<phox>の結合によるが、これはp47^<phox>のN末側SH3ドメインとp22^<phox>細胞質領域のプロリン・リッチ領域(PRR)の結合を介しておこり、高親和性でかつ極めて特異的なものであること。また、この結合がNADPHオキシダーゼの活性化に必須であり、活性化のON/OFFを担うと考えられること。(3)p47^<phox>のC末端領域が負の調節領域であること(p47^<phox>のSH3ドメインは、自身のC末端領域によりmaskされており、活性化に伴いunmaskされ標的蛋白質-p22^<phox>-と結合できるようになる)。(4)p47^<phox>とp67^<phox>の相互作用は、主としてp67^<phox>のC末側SH3ドメインとp47^<phox>C末端部分のPRRとの結合によること。(5)p40^<phox>(オキシダーゼのmodulator)は休止時細胞でp67^<phox>と会合しているが、この結合は、新奇なドメイン間の全く新しいタイプの蛋白質間相互作用によるものであること。また、この新しいタイプのドメインが酵母のシグナル伝達蛋白質にも存在し、同様の蛋白質間相互作用が酵母のシグナル伝達系でも重要な役割を果たすこと。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 食細胞特異的シトクロームb_によるスーパーオキシド生成とその調節機構
住本 英樹
研究期間: 1997
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概要: 殺菌に関与する食細胞NADPHオキシダーゼの本体は細胞膜に存在するシトクロームb_<558>(gp91^<phox>とp22^<phox>の2つのサブユニットから成る)であり、その活性化には2つの細胞質因子(p47^<phox>とp67^<phox>)と低分子量G蛋白質Racが移行してシトクロームb_<558>と相互作用する必要があるが、活性化の分子機構は殆ど解っていなかった。本年度は以下のことを見いだした。(1)gp91^<phox>とにNADPH結合部位が存在すること。(2)シトクロームb_<558>と細胞質因子の相互作用は、p47^<phox>(2つのSH3ドメインをもつ)とp22^<phox>の結合によるが、この結合はNADPHオキシターゼの活性化に必須であり、活性化のON/OFFを担うこと。(3)p47^<phox>のC末端領域が負の調節領域であること、及びC末端領域を欠くp47^<phox>は恒常的活性化型になること。(4)p47^<phox>とp67^<phox>の相互作用は、主としてp67^<phox>のC末側SH3とp47^<phox>C末端部分のPRRの結合によること、及びこの結合はオキシダーゼ活性化を増強すること。(5)Racはp67^<phox>に結合して作用するが、この結合はp67^<phox>のN末領域に存在するTPRドメインを介すること、またこの結合はオキシダーゼ活性化に必須であること。(6)p40^<phox>(オキシダーゼのmodulator)は休止時細胞でp67^<phox>と会合しているが、この結合は、新奇なドメイン間の全く新しいタイプの蛋白質相互作用によるものであること。また、この新しいタイプのドメインが酵母のシグナル伝達系白質にも存在し、同様の蛋白質相互作用が酵母のシグナル伝達系でも重要な役割を果たすこと。 続きを見る
3.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 細胞障害や殺菌に関わる食細胞特異的NADPHオキシダーゼとその活性化機構 — Studies on the phagocyte-specific NADPH oxidase involving in the killing of micro organisms and cell damage and the mechanism of activation
竹重 公一朗 ; TAKESHIGE Koichiro ; 水上 茂樹
研究期間: 1992-1993
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概要: 好中球の活性酸素生成に関する研究を行い、次に述べる成果を得た。 1.無細胞系を用いた研究 (1)シトクロムb_<558>に関する研究 NADPHオキシダーゼは、フラビン(FAD)蛋白質とシトクロムb_<558>とからなると考えられてきたが、フラビン蛋白質およびNADPH結合蛋白質の実体は長い間不明のままであった。我々は、シトクロムb_<558>の大サブユニットのcDNAから推論したアミノ酸配列中に、他のいくつかのフラビン蛋白質のFAD結合部位およびNADPH結合部位と似た配列があることを見出した。 (2)Srcホモロジー3領域のNADPHオキシダーゼ活性化における役割 NADPHオキシダーゼの構成成分の1つである細胞質因子p47^<phox>は、Srcホモロジー3領域を2ヶ所にもつ。このSrcホモロジー3領域とグルタチオンS-トランスフェラーゼとの融合タンパク質(p47-SH3-GST)は、無細胞系でのNADPHオキシダーゼの活性化を濃度依存性に阻害した。p47-SH3領域は、休止時にはp-47^<phox>のC末端側に依存するプロリンを多く含む領域によってマスクされており、オキシダーゼの活性化剤であるアラキドン酸やドデシル硫酸ナトリウムを反応系に加えると、このマスクがはずされp47-SH3は、膜に存在し、やはりプロリンを多く含む領域をもつシトクロムb_<558>の小サブユニット(p22^<phox>)や細胞質因子p67^<phox>と結合するようになる。これらの会合反応が、オキシダーゼの活性化に重要であると思われた。 (3)ヒト好中球のホスホチロシンホスファターゼ(PTPase)活性の調節機構に関する研究 ヒト好中球をホルボルミリステートアセテート(PMA)で刺激すると、好中球の細胞膜に存在するPTPase活性は約50%に低下した。この低下はプロテインキナーゼC依存性であり、またPTPase分子のコンフォメーションの変化によって起こっていることが示唆された。 (4)ブタ好中球NADPHオキシダーゼのGTP依存性活性化機構について これまで、ブタ好中球NADPHオキシダーゼの活性化経路にはGTP依存性と非依存性の2つの経路があると考えられていたが、我々はリコンビナントp47^<phox>とp67^<phox>を用いて、活性化には細胞膜あるいは細胞質に存在するGTP-結合タンパク質が絶対的に要求されることを明らかにした。 2.細胞レベルでの研究 電気穿孔好中球を種々刺激物質で刺激した時のO_2生成に対するいろんな阻害剤の影響を検討した結果、NADPHオキシダーゼの活性化機構には、蛋白質リン酸化酵素Cを介する経路とヒデシル硫酸ナトリウムにより活性化される経路があり、前者は蛋白リン酸化酵素Cの下流のGTP結合蛋白質とNADPHオキシダーゼの間でcAMPにより阻害を受け、後者は、cAMPによる阻害を受けないことが明らかとなった。また、O_2生成にはチロシンのリン酸化反応が関わっているが、それはホスホリパーゼCによるジアシルグリセロールの生成よりも前の段階であるという結果を得たし、さらにホスファチジン酸によるO_2生成の誘導は、ホスファチジン酸がプロテインキナーゼCよりも下流で働いていることを明らかにした。 続きを見る
4.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 食細胞特異的NADPHオキシダーゼを構成するチトクロームb_に関する研究
住本 英樹
研究期間: 1993
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概要: 好中球等の食細胞に存在するNADPHオキシダーゼは、食作用時にに活性化され分子状酸素からスーパーオキシド(O_2^-)を生成する。O_2^-に由来する種々の活性酸素は殺菌において重要な役割をはたすが、本酵素の欠損症である慢性肉芽腫症(CGD)では幼少時より重篤な感染症を繰り返し、しばしば死に至る。NADPHオキシダーゼの活性化は、細胞質に存在する2つの因子p47及びp67(両者ともにSH3ドメインを有する)が移行して、その本体である細胞膜貫通性のチトクロームb_<558>(gp91とp22の2つのサブユニットからなる)と複合体を形成することにより引き起こされる。しかし、この複合体形成の分子機構はほとんど解っていなかった。本研究では、この複合体形成にp47のSH3ドメインを介する蛋白質-蛋白質相互作用が直接関与することを示した(PNAS,印刷中)。即ち、p47分子内でそのC末端領域によりmaskされていたSH3ドメインが活性化に伴い露出され、このunmaskされたSH3ドメインを介してp22(b_<558>の小サブユニット)細胞質領域およびp67との結合がおこり活性型複合体が形成されるというものである。これは、SH3ドメインを介する蛋白質間相互作用が酵素の活性化に直接関与ることを示した最初の例である。更に、p22細胞質領域に変異を有するCGDの1症例(156番目のプロリンがグルタミンに置換したもの)が、SH3ドメインを介するp47との蛋白質間相互作用の欠如によるものであることを明らかにした。また本研究のNADPHオキシダーゼの系では、SH3ドメインによる「分子内相互作用から分子間相互作用への変換」がおこっている。これはSH3ドメインを介した新しい情報伝達の様式であり、他の系における細胞内情報伝達機構を解明する上でも重要な意義をもつと思われる。 続きを見る
5.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of 遺伝子組換えマウスを用いた生体レドックス制御の生理・病態学的意義の解明 — Roles of in vivo REDOX systems by using in vivo ESR and transgenic mice
内海 英雄 ; UTSUMI Hideo
研究期間: 1995-1997
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概要: 活性酸素や一酸化窒素等の生体ラジカルの生理機能や病態発現に関して種々の矛盾点が示唆されつつある。これらは,種々の酵素や抗酸化物質,金属から成る生体レドックス制御系がin vitro実験とは質的量的に大きく隔たることに由来すると考えられる。申請者らは,生体計測用ESR-CT装置を用いてニトロキシドラジカルをプローブとし,その消失速度の変化からマウス生体内フリーラジカル反応と酸化ストレス負荷やSOD等の抗酸化酵素,抗酸化剤添加の関係を解析してきた。更に,前年度までに遺伝子組み替え動物実験室を整備し,フリーラジカル反応関連酵素を遺伝的に欠損あるいは過剰産生したマウスを材料として生体ラジカルの生成・消失を無侵襲的に解析する準備を整えてきた。 本研究では,スーパーオキシドジスムターゼの過剰発現マウス(SOD-Tg)を用いて,1)SOD過剰発現による生理条件下での生体レドックスの変化を解析し,SOD-Tgでは胸部,上腹部において消失速度がNon-Tgに比べて有為に遅く,SOD過剰発現により細胞内レドックスが変化していることが示唆された。更に,2)低酸素・高酸素曝露により,Non-Tg頭部での消失速度は対照群に対して有為に低下したのに対し,SOD-Tgでは消失速度に有為な変化は認められなかった。また、クロロフェノール類投与によりNon-Tg上腹部で消失速度が亢進したが、SOD-Tgでは亢進は抑制された。以上のことから,SOD過剰発現は生理条件下での生体レドックスに影響を及ぼすこと,酸化ストレス負荷により顕著にその効果が現れることが示唆された。 続きを見る
6.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of SH3ドメインをもつ蛋白質による細胞内シグナル伝達機構の研究 — Intracellular signal transduction by SH3 domain-containing proteins
住本 英樹 ; SUMIMOTO Hideki
研究期間: 1997-1998
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概要: 本研究では、食細胞NADPHオキシダーゼ活性化に必須のSH3ドメイン含有蛋白質(p47^<phox>とp67^<phox>:それぞれ2つのSH3ドメインをもつ)の作用機構について検討し、平成10年度は特に以下の点を明らかにした。(1)p47^<phox>のSH3ドメインはC末端領域との分子内相互作用によりmaskされている。アラキドン酸あるいはC末端領域の3つのセリン残基のリン酸化は、分子内相互作用を切り、unmaskされたSH3ドメインを介してオキシダーゼ活性化のON/OFFを担う分子間相互作用(標的分子:オキシダーゼ酵素本体であるシトクロームb_<558>)を引き起こすことを見い出した。(2)また、p47^<phox>のSH3ドメインは約10アミノ酸をはさんでtandemに配列しているが、この間隔が分子内および分子間相互作用の双方に重要であることを示した。(3)もう1つのスイッチは、p67^<phox>とGTP結合型Racの相互作用であり、この結合はp67^<phox>N末のTPRドメインを介して行われることを明らかにした。(4)Racの活性化(GTP結合型への変換)を検出する新しい方法を開発し、この方法を用いてヒト好中球刺激時のRacの活性化はP13キナーゼを介することを示した。(5)p47^<phox>のN末に新奇なドメイン(PB2ドメイン)を見い出し、このドメインがオキシダーゼ活性化の増強に働くことを明らかにした。(6)p40^<phox>(オキシダーゼ調節因子)は常にp67^<phox>と会合しているが、この結合は新奇なドメイン間(p40^<phox>のPCモチーフとp67^<phox>のPB1ドメイン)の全く新しいタイプの蛋白質間相互作用によることを見い出した。 続きを見る