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1.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ヒト悪性黒色腫組織におけるα-アクチンの意義に関する研究
堀 嘉昭
研究期間: 1990-1992
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概要: ヒト悪性黒色腫組織をホモジェナイズし、抗α-アクチン抗体を用いてウエスタン・ブロット法によるα-アクチン発現量をみると、良性の色素性母斑にくらべバンドが著明に減少していることを既に報告した。今回種々の病型の悪性黒色腫のパラフィン切片を用いて抗α-アクチン抗体による免疫組織化学染色をおこない、腫瘍内および周辺の血管におけるα-アクチンの染色パターンとウエスタン・ブロット法の解析結果との比較、さらには予後との関連性について検討した。 悪性黒色腫の表皮内限局型(melanoma in situ)では腫瘍巣に近接する真皮上層の小血管壁のα-アクチンは母斑とほぼ同程度の染色性を示した。原発性の肢端黒子型では腫瘍巣内の小血管のα-アクチンの染色性は不均一で明瞭な血管と不明瞭な血管が混在していた。腫瘍の浸潤部の血管の染色性が減弱している傾向がみられた。結節型では腫瘍が深く浸潤している部分でさらに染色性が減弱していた。原発性悪性黒色腫の場合腫瘍巣周辺の血管壁のα-アクチンの染色性はかなり保持されていた。転移性の場合では皮膚転移巣では腫瘍巣内のみならずその周囲の血管もα-アクチン染色性が減弱していた。リンパ節転移巣ではリンパ節内の転移巣内血管は染色性が著明に減弱していたが、辺縁洞からリンパ節被膜部の血管は明瞭にα-アクチンが染色されていた。 悪性黒色腫組織の抗α-アクチン抗体を用いた酵素抗体法による血管の染色性の結果は以前おこなったウエスタン・ブロット解析によるα-アクチンの半定量的分析とほぼ相関していた。また染色性の減弱の程度と悪性黒色腫のステージの進行・患者の予後とはほぼ相関したものと思われた。 続きを見る
2.
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
Cover image of ヒト悪性黒色腫の悪性度に関するアクチン発現変化の意義についての研究 — Effect of expression of actin on human malignant melanoma
堀 嘉昭 ; HORI Yoshiaki
研究期間: 1995-1996
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概要: 樹立されたヒト悪性黒色腫細胞株4種類より、transfectionの効率の良い細胞株28.1を選び、その細胞株にpSV_2 neoをtransfectionしてネオマイシン抵抗性の細胞株3種のクローンを得た。この3種についてin vitroでの細胞増殖速度および無胸腺マウスでの腫瘍形成能を検討した所、腫瘍形成能に関してはクローン間で差が認められたが、増殖速度はほぼ同等であった。そこでこの細胞株にカルシウムフォスフェイト法を用いてβmアクチン発現ベクター(10-20μg)とpSV_2 neo(1μg)のco-transfectionを行い、ネオマイシン抵抗性のクローンを抗βmアクチン抗体で染色し、解析した。その結果βmアクチン陽性のクローンは認められなかった。他の3種の細胞株に対しても同様にtransfectionを行ったが、βmアクチン陽性のクローンは得られなかった。この結果より、検討した黒色腫細胞株のtransfectionの効率が悪い可能性は残るが、βmアクチンが細胞の増殖を抑えるためにクローン化できないことが示唆された。今後はβmアクチンのプロモーターにinducerを導入し、実際にβmアクチンの発現がヒト悪性黒色腫の増殖を抑制するかどうかを検討する必要がある。 また我々は、その他のアクチンとしてα-アクチンにも注目し、ヒトの悪性黒色腫の手術標本においてα-アクチンの発現が減少していることをウエスタンブロットにより明らかにした。そこでさらにα-アクチンの減少の原因を明確にするために14症例の手術標本をα-アクチンの抗体を用いて免疫組織学的に検討した。その結果、α-アクチンは腫瘍中、および周囲の血管に存在すること、また腫瘍のstageが進む程発現量が低下することが観察された。このことよりα-アクチンの発現量の測定はヒトの悪性黒色腫のstage分類に役立つことが示唆された。 続きを見る