過去6500万年における地球温暖化時の環境変動の解明

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過去6500万年における地球温暖化時の環境変動の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Paleoenvironmental change during greenhouse periods spanning 65Ma
責任表示:
西 弘嗣(九州大学・大学院・比較社会文化研究科・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-1999
概要(最新報告):
本研究では,過去6500万年間にみられる地球の温暖化時の環境や生物相がどのように変化したか,2つの時期を対象に検討した.最初は白亜紀の時代を取り上げた.この時期は,地球史においても二酸化炭素濃度が非常に高く,過去1億年間で最も温暖化が進んだ時期として知られている.特に,120〜90Ma(アプチアン〜チューロニアン)の間には,海洋地殻の生産量の増加や総計5回の無酸素事件が記録されるなど,温暖化に伴う事件が生じている.このとき,北海道でも浮遊性有孔虫の熱帯・亜熱帯種の分布が確認されるなど,温暖化の進行にともない明らかにその分布が極地方へ拡大していることがわかる.また,サンゴなどからなる生物礁も同様に分布を広げていることが,北海道やその他の地域の研究から明らかとなっている.しかし,チューロニアン後期以降では,高緯度地域では熱帯・亜熱帯の気候を示唆する属の産出が滅少し始め,やや寒冷な気候へと移化する.特に,この時期の北海道の浮遊性有孔虫化石群は,熱帯・亜熱帯地域とは全く異なるグループから構成される.一方,底生有孔虫に関しては,OAE IIの無酸素事件に対応して多くの種群が絶滅していることは明らかとなっているが,OAEIに関してはデーターが少ない.この時期の温暖化の原因としては,スーパープリユームとの関連が指摘されている. もう一つの顕著な温暖化事件は,新生代の最後期暁新世から初期始新世かけて生じた.この時期の温暖化はLPTM(Late Paleocene Thermal Maximum)と呼ばれている.この時期には,底生有孔虫の絶滅事件(多いところで絶滅率30〜50%),炭素同位体比の負のスパイク,などの事件が確認される.ところが,この時期の浮遊性有孔虫には顕著な絶滅はみられない.むしろ,.大きな種の交替事件は,80万年後のP5/P6境界で生じている.逆に,この時期には境界種ともいうべき特別な種群が出現するなど,分岐の時期として特徴づけられる.また,浮遊性種では始新世に熱帯・亜熱帯種の高緯度地域への拡大もみられる.この時期の温暖化も地球内部に原因があるとされ,大西洋地域の火山活動の激化,熱水活動の激化が挙げられている.また,炭素の同位体比のスパイクを説明するためにガスハイドレート説,ヒマラヤの衝突説が提案されているが,前者の説が有力であろう. 続きを見る
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