高速回転する原子核における異相共存現象の理論的研究

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高速回転する原子核における異相共存現象の理論的研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Theoretical Study of Phase-Coexistence Phenomena in Rapidly Rotating Nuclei
責任表示:
清水 良文(九州大学・大学院・理学研究科・助教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-1999
概要(最新報告):
原子核は陽子と中性子から成る有限量子多体系であり、核全体としての集団運動の自由度と核子の独立粒子運動の絡み合いによっていろいろな現象が生じる。本研究では中でも特に興味深いと思われる、大きな角運動量を持った高スピン・高励起状態における変形・回転の自由度に関する「相転移」や「異相共存」現象を、トンネル現象の考えを用いた単純な模型によって調べた。 第一は励起超変形回転バンドの崩壊現象である。これは通常の変形状態と巨大な変形状態の間の転移現象であるが、観測されている原子核のそれぞれの領域でのポテンシャル面はかなり異なっていることがわかった。 さらに、イラスト超変形状態だけでなく、励起超変形状態を取り扱うことができるようにトンネル現象の取扱いの拡張を行い、崩壊による効果を取り入れることによって観測されている「励起回転バンドの数」を見事に説明することができた。 第二は回転軸の傾きの自由度に関するトンネル現象である。高スピンアイソマー状態は回転軸が対称軸の向きに揃った状態と考えられており、これが回転軸が対称軸と垂直な通常の回転状態に遷移する現象が観測されている。 この転移現象のメカニズムとしては、非軸対称変形の自由度に対する転移と回転軸の傾きの自由度に関する転移との両方が考えられる。本研究では勾配法に基づくより安定性の高い計算法を開発し、ポテンシャル面の計算精度を高めることに成功した。これにより、回転軸の傾きの自由度についても変形の自由度と同様な計算が可能になりつつある。 最後に、核子の運動を規定する有効質量の高スピン・高励起状態における変化についても、集団的自由度との結合効果を精密に計算することにより調べた。高スピン極限ではこの結合効果が減少し、状態密度などの物理量に重大な影響を及ぼすことを予言した。 続きを見る
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