カルシウム結合部位を導入したニワトリリゾチーム変異体を用いた再生初期構造の形成要因の解明

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カルシウム結合部位を導入したニワトリリゾチーム変異体を用いた再生初期構造の形成要因の解明

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
井本 泰治(九州大学・大学院薬学研究科・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998
概要(最新報告):
リゾチームと高次構造において高い相同性を持つα-ラクトアルブミン(LAと略す)のCa結合領域をリゾチームの82から92のループ領域にそっくり導入した変異体を調製し、そのリゾチーム変異体(CaBリゾチームと略す)の還元状態からの再生過程に及ぼすCaの影響を評価した。変異を施したCaBリゾチームのtransformantを酵母を用いて発現させ、カチオン交換樹脂を用いた精製により目的物を得た。このCaBリゾチームを一旦還元し、Ca非存在下(2mMEDTA存在下)とCa存在下(2mMCaCl存在下)で、メルカプトエタノール-酸化型グルタチオンの系で経時的な再生を追跡した。明らかにCa存在下では、再生速度が速いことから、Caが存在すると導入したCa結合部位が速やかに形成することがわかった。一方、CaBリゾチームは酵母より発現すると収率が悪いので、大腸菌を用いた発現を行い、効率的に変性還元CaBリゾチームを得るために、N末端にSerが付加するようにデザインした(Ser^<-1>リゾチーム)。CaB Ser^<-1>リゾチームの濃度依存性はCa非存在下(2mMEDTA存在下または2mMCa存在下)では、peudo野生型(Ser^<-1>リゾチーム)のそれに比べ、濃度上昇に伴って大きく低下した。しかし、100mMのCa存在下では、CaB Ser^<-1>リゾチームの再生収率は、peudo野生型のそれに比べ、濃度上昇に伴ってもあまり低下せず、効率的な再生が起こっていることがわかった。そこで、100μMのCaB Ser^<-1>リゾチーム濃度における再生収率を種々のCa濃度の下で行った結果、Ca濃度に対する再生収率はシグモイド曲線となり、その中点のCa濃度は約35mMであった。再生の初期段階で構造形成とアグリゲーションが競合することがしられていることから、この結果は、再生開始のごく初期の段階でリゾチームの82から92のループ領域がランダムとは異なる構造(しかし、遷移状態の構造よりは緩い)をとることを意味している。 続きを見る
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