細胞死誘導活性を示すヒト癌抗原分子(RCASI)とそのリガンドの機能解析

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細胞死誘導活性を示すヒト癌抗原分子(RCASI)とそのリガンドの機能解析

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
渡邊 武(九州大学・生体防御医学研究所・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998
概要(最新報告):
ヒト子宮癌特異的モノクローナル抗体(22-1-1)が認識する抗原(RCAS-1)をコードするcDNAをヒト子宮癌細胞株(Siso)のcDNAライブラリーより単離した。単離されたcDNAをもとにしたRCAS-1タンパクの解析により、RCAS1は213個にアミノ酸より成る全く新しいII型膜タンパクであることがわかった。その分子量は約40kDaである。RCAS1は上記のように子宮癌、卵巣癌のみならず大腸癌などの消化器癌あるいは骨髄球系及びリンパ球系白血病細胞株のいくつかにも強い発現が見られる膜タンパクであるが、正常造血系細胞、リンパ球には全く発現されていない。RCAS1-GST融合タンパクを赤芽球系細胞株K562に作用させるとRCAS1がK562細胞表面に結合することを見出し、RCAS1に対する受容体(RCAS1レセプター)の存在を見出した。RCAS1レセプターはヒトリンパ球系細胞にも発現している。RCAS1レセプターの分子量は約25kDaである。興味深いことにRCAS1レセプターは末梢血T細胞、B細胞、あるいはMK細胞の一部にも発現が認められ、さらにIL2刺激を受けたT細胞で強く発現されることがわかった。さらに驚くべきことに、RCAS1レセプター陽性のK562細胞にリコンビナントのRCAS1タンパクを加えると、K562細胞あるいは活性化ヒトリンパ球は強い細胞死に陥ることがわかった。即ち、癌関連抗原であるRCAS1タンパクは、RCAS1レセプターを発現している造血系細胞株あるいは正常細胞に対して細胞死を誘導することがわかった。この細胞死はカスパーゼ活性化によるアポトーシスであることを種々の方法で明らかにした。現在RCAS1レセプターをコードする遺伝子の単離を行っている。本研究は、癌の進展の機構に新しい知見を加えるものであり、RCAS1の活性に立脚した新しいガン治療法の開発につながる。 続きを見る
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