卵巣癌が産出する血小板由来増殖因子を介した癌細胞-間質細胞間相互作用に関する研究

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卵巣癌が産出する血小板由来増殖因子を介した癌細胞-間質細胞間相互作用に関する研究

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Study for tumor cell-stromal cell interaction related with Platelet-derived growth factor produced by ovarian cancer
責任表示:
小林 裕明(九州大学・医学部・助手)
KOBAYASHI Hiroaki(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-1999
概要(最新報告):
1、sis癌遺伝子産物である血小板由来増殖因子(PDGF)が卵巣癌で高頻度に産生され、その産生能が悪性度と相関するかについて検討するために、卵巣腫瘍検体30例の内容液中PDGF濃度をELISA法により測定した。良性例19例のうち18例で、PDGFは検出濃度以下であったのに対し、境界悪性腫瘍7例では5例に低濃度のPDGFが検出された。悪性腫瘍症例14例では検出可能例がほとんどで、その濃度も高くなる傾向が認められた。 2、アクチン結合細胞骨格関連蛋白であるカルポニンが卵巣癌由来のPDGFを含む液性因子に反応し、発現低下するかに関しての検討をNorthern blot解析により行ない、卵巣癌の培養上清が濃度依存性に線維芽細胞ないしは腹膜中皮細胞における発現を低下させることを確認した。ヒトリコンビナントPDGFも用量依存的にカルポニンの発現を減弱させた。 3、腫瘍間質細胞におけるカルポニン発現低下が、宿主側のバリアーとしての働きの低下を介して主要浸潤の亢進に関与するか否かの検討では本研究では未だ検討中であるが、共同研究者である信州大学加齢研の谷口俊一郎博士らがカルポニン遺伝子をノックアウトしたマウスでは卵巣癌の腹膜播種が高度に生じることを確認し、中皮細胞におけるカルポニン発現の低下が癌細胞の進展に関わることを証明した。 以上の知見は、卵巣癌が宿主間質細胞へのcell-cellinteractionを介してその生体バリアとしての機能を障害することにより、自己の浸潤・転移に有利な環境を生み出している可能性を示唆しており、今後新たな転移(特に癌性腹膜炎)に対する治療法の開発へと展開してくと思われる。以上の結果は平成12年4月の第52回日本産婦人科学会総会において発表予定で、現在、論文投稿に向け執筆中である。 続きを見る
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