文法性判断テストと学習者の内省による中間言語理論構築の試み

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文法性判断テストと学習者の内省による中間言語理論構築の試み

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
小山 悟(九州大学・留学生センター・講師)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-2000
概要(最新報告):
「やりもらい」の習得については、これまで「あげる」「もらう」「くれる」の3つの授受動詞がどのような順序で習得されるか、すなわち3つの授受動詞の習得順序に研究の主眼が置かれてきた。しかし、日本語教育の現場において「やりもらい」の習得が問題こなるのは、このような「あげる」と「くれる」、あるいは「もらう」と「くれる」の混同ではなく、むしろ適切な文脈で受益表現を使えるかどうかにある。 例えば、学習者はよく「先生は私に日本語を教えました」のような文を作るが、日本語母語話者ならほとんどすべての人が「先生は私に日本語を教えてくれました」とするであろう。この所謂「受益表現"〜てくれる"の非用」の問題は、「あげる」と「くれる」の使い分けのように学習者に論理的に説明することが難しく、指導も困難であるにもかかわらず、これまで習得研究のテーマとしてとりあげられることはなかった。そこで、本研究では「学習者が"〜てくれる"という受益表現についてどのようなスキーマを描き、それをどのようにして複雑化させ、母語話者の感覚に近付けていくのか」を調査した。調査では、初級から中級後半までの日本語学習者90名を対象に文法性判断テストを実施し、そのうち30名の学習者にインタビューによる聴き取り調査を行った。調査の主な結果は以下の通りである。 (1)「〜てくれる」の中でも「かさを貸す」や「セーターを送る」のような「物の受け渡し」に関する表現は極めて正答率が高い。(ただし「プレゼントする」などは「あげる」や「くれる」と基本的に同義であるため、正答率は下がる) (2)受益格をとらない「私の作った料理を食べた」や「私の国に興味を持った」などの文にはほとんどの学習者が「〜てくれる」を付与することができなかった。 (なお、上記の研究成果については現在論文を執筆中である) 続きを見る
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類似資料:

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