糖尿病網膜症における血管壁透過性亢進とタイト結合構成蛋白の発現調節の関連

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糖尿病網膜症における血管壁透過性亢進とタイト結合構成蛋白の発現調節の関連

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
責任表示:
山中 一郎(九州大学・医学部・助手)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-1999
概要(最新報告):
「研究の背景」閉鎖帯(tight junction;TJ)は、血管内皮細胞において水溶性小分子に対するバリアーとして機能し、血管壁の透過性を制御している。近年、数種類のTJ関連蛋白が同定され、内在性膜蛋白であるoccludin、TJ膜裏打ち蛋白であるZO-1,ZO-2,ZO-3、7H6などが一つの複合体となりTJを形成していると考えられている。私は、これまでに正常網膜におけるTJ関連蛋白の局在を調べ、さらに培養網膜血管内皮細胞におけるその発現を検討し、培養細胞においてもTJが形成されることを報告した。今回我々はTJを構成するZO-1(zonula occludens-1)蛋白に注目し、VEGFによる網膜血管透過性亢進がTJの破綻によるものか、in vitroの系を用いて検討した。「方法」ウシ網膜血管内皮細胞を単離し、double chamber内層にコンフルエントになるまで培養した。VEGF刺激を行ったのち、内層にFITC-dextranを添加し、外層に漏出したFITC-dextranを経時的に測定することで透過性を評価した。また、ガラスプレートに血管内皮細胞をコンフルエントになるまで培養し、同様にVEGF刺激を行った。抗ZO-1抗体を用いた間接螢光抗体法を行い、共焦点レーザー顕微鏡で観察した。以上より、血管透過性の変化とTJ構成蛋白の発現動態を比較検討した。「結果」VEGF刺激早期より透過性が亢進し、刺激後3時間ではコントロールに比べ約2倍の透過性亢進を示した。その後、透過性亢進する割合(速度)は減少した。また、螢光抗体法により、VEGF刺激前では、抗ZO-1抗体による染色は内皮細胞間に均一に認められたが、刺激1時間後ではその染色性は低下し、TJのバリアー機能が低下していると考えられた。しかし、刺激3時間後では、染色性はある程度まで回復した。「結論」VEGF刺激により網膜血管透過性は早期より亢進し、これはTJの破綻によると示唆され、こういったメカニズムがヒト糖尿病網膜症の進行に関与すると考えられた。 続きを見る
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