環境ストレス時の免疫修飾における、脳・腸・肝・免疫連関の意義

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環境ストレス時の免疫修飾における、脳・腸・肝・免疫連関の意義

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
ROLEs OF THE BRAIN-GUT-LIVER-IMMUNE AXIS IN NON-INFLAMMATORY ENVIRONMENIAL STRESS-INDUCED IMMUNEMODULATION.
責任表示:
堀 哲郎(九州大学・大学院・医学系研究科・教授)
HORI Tetsuro(九州大学・大学院・医学系研究科・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1998-1999
概要(最新報告):
本研究では、環境ストレス時の免疫修飾における、脳・腸・肝・免疫連関の意義を明らかにするために、腸管粘膜バリアの神経性制御機構や肝門脈から脳への信号伝達経路及びその脳内機序、等の解明を目指し、ラットを使った一連の実験から以下のような点を明らかにすることができた。 (1)軽度の非炎症性ストレスである単純拘束(IM)、電撃フットショック(FSS)の何れも末梢IL-6濃度が上昇する。(2)同ストレス時に、腸管由来のLPSが、速やかに体内に侵入してくる(LPS translocation)。(3)生体に侵入してきたLPSは、まず、腸管膜や腸間膜リンパ節などの腸管周辺組織のIL-6産生を賦活するが、肝門脈中に流れ出したLPSとIL-6は最終的に肝臓に到達する。(4)肝に到達したLSPは、肝の細網内皮系の細胞(Kupffer細胞や類洞内皮細胞)に貪食されると同時にこれらの細胞を賦活し、IL-6などの各種の生理活性物質を誘導する。(5)経肝門脈的に肝に到達したり肝細網内皮系で産生されたIL-6は、肝細胞が標的臓器となり各種の急性相蛋白や補体などの生理活性物質を誘導する。さらに、(6)肝は、安静時や非炎症性ストレス時に末梢に遊離してくる循IL-6の主な供給臓器となっており、全身に散在するIL-6の標的細胞に指令を送っている(ホルモン様作用)。一方、(7)生体内に侵入してきた大多数のLPSは、アポリポプロテイン、補体、LPS結合蛋白、Gelatin-binding-protein28、等によって非活化(解毒)された形で一般血中を流れている(Takaki,et al.,平成9-10年度、萌芽的研究、生体防御に果たす脂肪細胞の役割)が、これらの非活化されたLPS分子は、何れも肝臓から胆汁中に排泄されていることがわかってきている。本研究においても、生体内に侵入した腸管由来のFITC-LPSは速やかに、肝臓に集積した。(8)肝臓のバリヤーをすり抜けたLPSは、視床下部や下垂体前葉に到達し、脳内メカニズムや下垂体前葉の内分泌系の活動を修飾している。 以上の結果より、(1)非炎症性ストレスによって腸管粘膜バリアーの一時的な破綻が起こり、腸管内に常在するLPSが周辺組織に移行すること、(2)特に肝臓は腸管由来のLPSを解毒排泄する主要な臓器であると同時に、LPSによってIL-6を始めとする様々な生理活性物質を酸性・遊離し、全身の生体防御系の維持に寄与している可能性が示された。 続きを見る
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