分子生物学的技術を用いた環境適応反応の解析技術の開発

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分子生物学的技術を用いた環境適応反応の解析技術の開発

フォーマット:
助成・補助金
Kyushu Univ. Production 九州大学成果文献
タイトル(他言語):
Development of methods for molecular biological analysis of stress responses
責任表示:
堀 哲郎(九州大学・大学院・医学系研究科・教授)
HORI Tetsuro(九州大学・大学院・医学系研究科・教授)
本文言語:
日本語
研究期間:
1997-1999
概要(最新報告):
本研究では、環境適応反応の制御機構における脳内早期遺伝子およびサイトカインの産生動態とアンチセンスオリゴDNA(AS-ODN)を用いた発現阻を試み、以下の点が明らかになった。 (1)ラットおよびマウスの脳内のIFN-αおよびIL-1βの産生が、感染などの炎症のみならず、拘束ストレスや暑熱(33℃)寒冷(5℃)暴露などの非炎症性ストレスによっても増強されることを明らかにした。 (2)脳内のFos蛋白およびサイトカインのmRNA量を、ミミックcDNAを用いた競合的PCR法、およびキャピラリーを用いたリアルタイムPCR法などで、定量的に測定することを可能にした。 (3)拘束および温度ストレスによって視床下部視索前野(MPO)、室傍核(PVN)、および腹内側核(VMH)などでFos蛋白が発現することを明らかにした。 (4)暑熱、または寒冷環境暴露時の、c-fos mRNAをリアルタイム・キャピラリーRT-PCR法で定量すると、暑熱暴露時でも視床下部各部位においてc-fos mRNAが増加したが、寒冷暴露時の視床前野(MPO)、外側野(LHA)、および腹内側核(VMH)の増加が著明であった。 (5)暑熱暴露によって、視床下部のIL-1βmRNAは減少したが、IFN-αmRNAは逆に増加した。IL-6およびTNF-αmRNAは変化しなかった。 (6)c-fos mRNAのAS-ODNを視索前野に注入すると、暑熱および寒冷暴露時のFos蛋白の発現を有意に阻害し、この時結腸温は、暑熱暴露ではセンス-ODN投与群より低く、寒冷暴露でもセンスODN群より低かった。従って、視索前野におけるFos蛋白は、体温を上昇性に(熱産生の亢進、または熱放散抑制、あるいはその両者)働くことが明らかになった。 (7)MPOにc-fosのAS-ODNを注入すると、c-fos mRNA量はむしろ増加した。これは、Fos蛋白によるc-fos mRNAの転写に対する自己抑制が阻害されたためと考えられた。さらにこのことは、AS-ODNの作用機序がFos蛋白の翻訳を阻害であることを示唆している。また、AS-ODNによって、暑熱暴露時のIFN-αmRNAの発現が抑制された。従って、体温上昇に関与するFos蛋白の標的遺伝子の一つとして、IFN-αが示唆された。 続きを見る
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サル性行動の神経性・液性調節機構 by 粟生 修司; AOU Shuji
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